【政界地獄耳・10.23】:調査結果ばらつく「変な選挙」 自民党への不満の受け皿まちまち
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・10.23】:調査結果ばらつく「変な選挙」 自民党への不満の受け皿まちまち
★今回の選挙戦を自民党ベテラン議員は「変な選挙」と称した。「とにかく調査結果のばらつきが激しく、あるデータでは接戦、ある調査では優勢、別の調査では劣勢と出る。2度目の調査では全く逆の結果が出るなど、分析に苦慮した」という。無論、政治とカネについての自民党への不信がこういったデータをはじき出すのだろうが、極めて不安定なデータが並ぶことで、振り回されている議員も多い。自民党への不満の受け皿もまちまちで、立憲民主党になったり、国民民主党になったりと有権者にも混乱が広がっている。
★政治とカネで注目の東京24区の19日に行われた自民党非公認候補・萩生田光一の八王子での決起大会で萩生田は「派閥の指示に従い不記載になっただけ。裏金でも脱税でもない」「政治倫理審査会で説明してないから非公認など納得いかない。80人以上が釈明したら予算審議に支障が出る」と説明、陣営は大いに沸いた。だがこの選挙、自民党は政治とカネで幹部は全国でわびて回り、国民の怒りの矛先は政治とカネに向いている。それを「裏金でも脱税でもなんでもない」といい、前経済安保相・高市早苗らが応援に入ることへの国民の混乱は計り知れない。自民党全体では反省をしてないと取られても仕方なかろう。
★3年前の21年10月31日の岸田政権での選挙でも中盤まで情勢予想は野党に強く出ており、勢いは野党にあった。ところが同月22日、立憲民主党、国民民主党を支援している連合会長・芳野友子が日本外国特派員協会での会見で立憲と共産が政権交代になったら連立政権を組まずに共産が「限定的に閣外協力」すると決まっていたが、それを「非常に残念」「しっかりと指摘をしていきたい」と言い出して野党は崩れ、自民党は「立憲共産党」と言い出し、情勢は変わった。芳野のおかげで自民党は勝てた。今回は10増10減で区割りが変わったことを有権者に丁寧に説明ができておらず、いつもの候補者に入れようと思ったが選挙区が変わったので知らない人には入れられないと、投票行動がはっきりしないのも一因と思われる。これが投票率にも影響しなければいいが。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年10月23日 07:28:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます