【政界地獄耳・02.04】:自民を変える期待集まるも…小泉進次郎の政治改革プランは“らしさ”が足りない
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・02.04】:自民を変える期待集まるも…小泉進次郎の政治改革プランは“らしさ”が足りない
★2日、自民党政治改革本部事務局長・小泉進次郎はBSの番組で企業・団体献金について「禁止すれば政党交付金頼みの政治になってしまう。禁止なら交付金依存度はさらに高まる。税金に頼る政治で良いのか。多様な支援で成り立つ政党や政治活動でありたい」とした。確かにそこだけ切り取れば正論だが、そこに逃げ込んで裏ガネを作ったり、税金と献金の二重取りをしてきた行為を続けた末、いまさら政党のあるべき形を問われても自民党の政治不信を払拭するだけの説明になってはいない。小泉の言うように政党交付金の割合が自民本部で70・5%、立憲民主党本部で85・0%を占める数字を見れば、政党は国営で成立しているかのように見え、民主的な政党活動にならないと感じることも分からなくはない。
★それならば政党交付金を廃止にしようとは言わないことが政治とカネを複雑化する。元来交付金の制度はあまりにも政治にカネがかかりすぎることから生まれた考え方。妙な献金先がもらうカネより、有権者どころか国民すべてから徴収した税金を議席数に合わせて配分する(共産党は拒否)。この制度が生まれた理由も政治とカネだったことを忘れてはならない。小泉の言うように「政治資金の公開度を上げていくことが大事」なのは当然だが、名前は出したくない献金側に気を使いできるだけ公開度を下げようとしてきたのも自民党ではないか。
★同番組で小泉は総裁選について聞かれ「その機会があった時に、引き続き支えようと思ってくれる仲間を…。自分がそう思っていただけるような政治家であり続けなければいけませんから、努力します」と意欲を見せた。国民の自民党内の総裁人気は首相・石破茂と小泉で人気を二分していた。その理由は自民党にいながら自民党を変えてくれる期待値だ。石破はその役割を果たせていない。おのずと小泉に期待が集まるだろう。だがこの政治改革では普通の自民党のプランでしかない。小泉らしさが足りない。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年02月04日 07:29:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます