【政界地獄耳・08.22】:刷新感ない薄っぺらい小林鷹之は「前座」の役割 持ち上げるメディアも自戒が必要
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・08.22】:刷新感ない薄っぺらい小林鷹之は「前座」の役割 持ち上げるメディアも自戒が必要
★自民党は、告示は来月12日、投開票は27日と気の遠くなるような政治空白を作りながら「旧統一教会と裏金事件」(首相・岸田文雄)で国民の信頼が地に落ちている反省がなく、総裁選をイベント・エンタメ化しているのはメディアの責任と言える。電波ジャック・新聞ジャックという言葉がネットにはあふれる。すでに出馬会見した前経済安保相・小林鷹之に始まり、週末にかけて元幹事長・石破茂、元環境相・小泉進次郎らが出馬予告を始め、ジャックの機運を高める。これがしばらく続くと思うとうんざりする。
★先陣を切った小林の出馬会見を見ると「刷新感」を強調し「脱派閥選挙の徹底」をうたうが、駆けつけた支持議員の11人が安倍派、そのうち裏金議員が9人いて「刷新感どころか現状肯定、下手すれば逆戻り。元々二階派だし当然か」(野党幹部)。安倍派議員らを役職から除外している現状を「現場が回らなくなる」と不問に付すべきとし、旧統一教会との関係を「記憶にない」と答える財務官僚出身の態度に刷新感どころか「悪い自民党を集めた感じ。これでは岸田退陣の意味がなくなる。若手のホープがこの程度では自民党内もさることながら、国民からも受け入れられない」(自民党関係者)と不安の声が上がる。結局、最大派閥旧安倍派が大票田であり、草刈り場と考えれば脱派閥どころか世代闘争、下克上を演出しても派閥の領袖(りょうしゅう)に代わり長老議員が暗躍する操り人形にほかならない。
★小林の役割は「小林が出るならと中堅・ベテランが奮起して総裁選を盛り上げるいわば前座の役割。しばらくは若手代表としてちやほやされ、再入閣でもあれば御の字。なにしろ発言が薄っぺらく、応援の主軸の4回生は苦労せず当選し続けた安倍チルドレン。同期に不祥事議員も多い」と閣僚経験者も手厳しい。「これが次期首相候補かと思うと、ほかの候補も似たり寄ったり」(野党幹部)。刷新感どころか自民党の人材不足と勘違いを持ち上げるメディアも自戒が必要だ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年08月22日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。