たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

月組『I AM FROM AUSTRIA』_美園さくらちゃんのこと

2020年03月24日 22時26分55秒 | 宝塚
 本日行われた美園さくらちゃんの退団記者会見の記事を電車の中で読みながら、たまきち(珠城りょうさん)からプレゼントされたというイヤリングをつけたさくらちゃんの満開の笑顔があまりにも幸せそうで、まさかの涙がでてきてしまいました。さくらちゃんにとってエマという役は命がけで生きたかけがえのない役で、たまきちジョージはかけがえのない相手役で、最後までそばにいたい、一人にはさせたくなかったのだ、そんな思いが伝わってきて涙なりました。
 
 ハリウッド女優として成功をおさめたエマ・カーター。月城かなとさん演じるマネージャーのリチャードとサングラス姿でウィーンのホテルに登場したときからかっこよかった。どの衣装も筋肉がきれいについた美脚が映えてお似合いでした。腰の位置が高いのでパンツスタイルも映えました。フィナーレのデュエットダンスでせり上がってきたとき、折れるのではないかと心配になるぐらい細いウエストとそった背中の鍛え抜かれた美しさに、たぶんとてつもない努力を重ねてきたであろうこと、その努力に裏打ちされた自信と自立感を感じました。たまきちとのリフト、位置が高かったし長かった。回すたまきちも回っているさくらちゃんのポージングとドレスさばきもすごく美しいリフトでした。命がけでふたりが魅せてくれたデュエットダンス、リフトばっかりではないですが、どちらかといえば無理してリフトしなくてもと思う方なのですが、たまきちとさくらちゃんのリフトは沁みました。

 『雨に唄えば』をライブビューイングでみたとき、さくらちゃん、次のトップ娘役候補なのかな、好みがたぶん別れるんだろうなと思いました。トップ娘役になったばかりのときなにかの映像でこの話し方?って正直思ったことがあったのですが『無限夢想』『クルンテープ』をみたとき面白いのびしろがあるかなと思いました。『I AM FROM AUSTRIA』で期待をはるかに上回るのびしろを魅せてくれて、トップ娘役が自信に満ちあふれて生き生きとしている姿は爽快でした。今オンデマンド配信でみている『赤と黒』のインタビューでは話し方もすっかり変わっていて成長を感じました。それだけに退団は残念ですがたまきちの隣で一緒に卒業したいという思いを大切に受け止めて自分が観劇できるかどうかは別として、満開のさくらの花を咲かせて卒業していってほしいなと思います。一年先、今のようなまさかの疫病による中止などなくたまきちと共に一回一回無事に公演できるように祈っています。

 エマが操縦するヘリコプターでジョージとふたりオーストリアの山々を見下ろすシーンのこと、ホテルの冷凍庫に閉じ込められたシーンのことなどなど語りたいところですが平日なので残念ながらここまでかな。

「退団者のいる宝塚歌劇の千秋楽公演の重みがどれほど代えがたいものかは、この世界を愛する人々が共通に持っている認識で、そこには深い祈りと願い以外の、邪なものは何もないのだとだけは言っておきたい。今はただ、命か文化かという究極の議論をせずに済む、誰もが笑ってそれぞれの大切なものを享受できる日が、一日も早く訪れることを祈り、願うのみだ。」
http://enbu.co.jp/takarazuka/onceuponatimeinamerica2020/
得られなかった理想の人生への憧憬 宝塚雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』




 11月11日宝塚大劇場ライブビューイング、12月14日東京宝塚劇場、どちらも夢のごとし。無事に観劇できたことに心から感謝。


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