■2006/7/17(月)9:30-11:00【天気】小雨
【場所】栗駒山麓
【種名】シノリガモ成鳥♀1,ヤマセミ1,カワガラス成鳥3幼鳥1,シジュウカラ,カケス6(5科5種)
【備考】3連休は1日目「日本沈没」を見た。エンディングで仙台の自宅付近と田尻の実家は沈んでいないことを確認し(笑い),安心して職場へ行って残務整理をしてきた。2日目は家内と久々に磯浜の「パピハウス2号店」に行ってピザを食べた。釣師浜も磯浜も鳥の海もあまり鳥のいる気配はなかった。3日目,この日は昨年,アカショウビンを撮影した日だ。ということで,フィールドに向かったが,最初は豪雨,次は小雨で,餌となるニホントカゲやカジカの姿も見えない。餌のないところにはわざわざやってこないとみた。いるのは,おそらく前回のカワガラス幼鳥,白いアイリングがあまり目立たなくなっていたし,背の茶色部分がだいぶ少なくなっていた。顔は相変わらずごま塩模様である。ふと気がつくと近くにシノリガモの♀がやってきていて,すごいスピードで水中を移動して採餌していた。以前,葛西臨海水族園でエトピリカ,ウトウ,ツノメドリが水中をジェット機のような勢いで”飛んで”いるのを見て驚いたことがあったが,このシノリガモもまた負けないくらいのスピードである。しかも直角,もしくはそれ以上の角度で自在に連続反転できる。飛んでいるスピードより速いのではないかと思った。それから,よくクロガモがするように白いお腹を出して直立してこれもすごいスピードで水浴びしている。それから近くの岩にひょいと登り,岩の上を翼をばたばたさせながら,ペギラのように立ったまま,岩の上を楕円に4周ほど小走りした。これも非常にユーモラスだった。それからは念入りに羽繕いしていたが,雨覆の部分がかなり摩耗しているようだった。シノリガモの風切は陸ガモ類と違ってかなり鋭角(直角三角形風)になっている。『日本鳥類大図鑑Ⅱ』P887には「巧みに潜水し,翼で水をかいてもぐることもあるが,翼を半開きにしていることが多い」とある。これまで観察した例では,♂♀とも半開きの状態を多く見ている。水深が浅く,渓流で透明度が高いのでよく見える。翼の形も潜水に適しているのかもしれない。こうして,栗駒山麓の今シーズンの観察は終了で,また来年ということになる。シノリガモは今年は繁殖には失敗した。カラスが近くに営巣しているのも障害になったかもしれない。
【写真】
■餌を探すカワガラス幼鳥。どういうわけか細い茎を咥えて,ぽいと投げ捨てた。
■シノリガモ♀の全体として見れば羽繕い行動
Copyright(C)2005 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.
【場所】栗駒山麓
【種名】シノリガモ成鳥♀1,ヤマセミ1,カワガラス成鳥3幼鳥1,シジュウカラ,カケス6(5科5種)
【備考】3連休は1日目「日本沈没」を見た。エンディングで仙台の自宅付近と田尻の実家は沈んでいないことを確認し(笑い),安心して職場へ行って残務整理をしてきた。2日目は家内と久々に磯浜の「パピハウス2号店」に行ってピザを食べた。釣師浜も磯浜も鳥の海もあまり鳥のいる気配はなかった。3日目,この日は昨年,アカショウビンを撮影した日だ。ということで,フィールドに向かったが,最初は豪雨,次は小雨で,餌となるニホントカゲやカジカの姿も見えない。餌のないところにはわざわざやってこないとみた。いるのは,おそらく前回のカワガラス幼鳥,白いアイリングがあまり目立たなくなっていたし,背の茶色部分がだいぶ少なくなっていた。顔は相変わらずごま塩模様である。ふと気がつくと近くにシノリガモの♀がやってきていて,すごいスピードで水中を移動して採餌していた。以前,葛西臨海水族園でエトピリカ,ウトウ,ツノメドリが水中をジェット機のような勢いで”飛んで”いるのを見て驚いたことがあったが,このシノリガモもまた負けないくらいのスピードである。しかも直角,もしくはそれ以上の角度で自在に連続反転できる。飛んでいるスピードより速いのではないかと思った。それから,よくクロガモがするように白いお腹を出して直立してこれもすごいスピードで水浴びしている。それから近くの岩にひょいと登り,岩の上を翼をばたばたさせながら,ペギラのように立ったまま,岩の上を楕円に4周ほど小走りした。これも非常にユーモラスだった。それからは念入りに羽繕いしていたが,雨覆の部分がかなり摩耗しているようだった。シノリガモの風切は陸ガモ類と違ってかなり鋭角(直角三角形風)になっている。『日本鳥類大図鑑Ⅱ』P887には「巧みに潜水し,翼で水をかいてもぐることもあるが,翼を半開きにしていることが多い」とある。これまで観察した例では,♂♀とも半開きの状態を多く見ている。水深が浅く,渓流で透明度が高いのでよく見える。翼の形も潜水に適しているのかもしれない。こうして,栗駒山麓の今シーズンの観察は終了で,また来年ということになる。シノリガモは今年は繁殖には失敗した。カラスが近くに営巣しているのも障害になったかもしれない。
【写真】
■餌を探すカワガラス幼鳥。どういうわけか細い茎を咥えて,ぽいと投げ捨てた。
■シノリガモ♀の全体として見れば羽繕い行動
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