■2009/7/11(土),7/26(日),8/1(土),8/2(日)【天気】晴れ時々曇り
【場所】鳥の海
【種名】コアジサシ成鳥,幼鳥,ヒナ,アジサシ幼鳥(1科2種)
【メモ】今シーズンは鳥の海でコアジサシの繁殖を抱卵から繁殖の終了までじっくり観察することができた。特に以下の写真のコメントにあるように様々な繁殖行動はとても興味深いものがあった。繁殖も終わりに近づくと,幼鳥はもう親ほどの大きさになり,餌をもらっている姿もちょっと奇異に感じるほどだ。また,ほとんど直立姿勢で全身で親が餌を運んで上空を飛んでくるのを,ここだよ!とアピールする姿には感動した。一方,自分で翼を伸ばし,飛翔しようとする姿には何か決意のような厳しい姿が感じられた。8月22日にカラシラサギを撮影にきた時には,浜はあれほどの喧噪が嘘のように閑かで,打ち上げられた一頭のアカウミガメの死体が,南蔵王の広大な山容と重なるように横たわっているだけだった。
【写真】
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■餌をねだりにやってきた別の親のヒナを攻撃するコアジサシ/このあと,攻撃されたヒナはぐるっと回って自分の本当の親のところへやってきた。中央にいるもう1羽のヒナがきょうだいらしかった。手前の親鳥2羽が2羽のヒナの面倒をみていた。次の段の写真にもあるが,ヒナが親を間違えると攻撃されるが,親がヒナや幼鳥を間違うというのは観察した範囲では見られなかった。/全身で給餌を催促するヒナ。
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■手前の幼鳥に給餌した後,別の自分のでない幼鳥が親鳥に寄ってきたのを攻撃する親鳥。上段のヒナはまだ飛べなかったので,踞ってしまっているが,こちらは走って飛んで逃げた。
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■この給餌シーンはすでに動画観察図鑑でアップしたもの。あまりに大きすぎる餌を与えたために,いったん口に入れたが落としてしまい,親が拾ってもう一度姿勢を低くして与えた。この姿勢を低くして与える行動は,他の場合にも多く見られるが,たいていヒナが1回目で受け取れなかったり,食べたばかりで拒否したりした時,もう一度与えようとする時が多いようだ。それでも受け取らない時は,例え,もう1羽のヒナがいても与えず,自分で食べてしまう行動がよく見られた。さて,このヒナは2回目に受け取ると,何とか頭から飲み込もうとしている。そこへ,近くで見ていたペアの一方がやってきて,明らかに「なにやってんの?」という仕草を相方に見せていた。相方は,まずったなあというように,大きな餌を飲み込もうと難儀しているヒナから,餌を取ろうとするが,ヒナはそうはさせじと一生懸命飲み込む。そこにヒナのきょうだいがやってきて,親に甘えたり,自分のきょうだいがすごいことになっているのを唖然として見ているのであった。だいたい飲み込めることを確認すると,親鳥は2羽とも行ってしまった。残されたヒナ2羽は,並んでまた親が餌を運んでくるのを待っているのだった。
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■足輪を着けている幼鳥。1羽だけ着けていない幼鳥の写真を撮ったが,あとはすべてH氏の努力の賜である。
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■アジサシ幼鳥,コアジサシ幼鳥がコアジサシ成鳥に混じって飛んでいる。/8月初旬でもまだ抱卵中の親を見た。卵はたいてい3個だが,大きくなるヒナは2羽でいる場合が多いようだ。3きょうだいのうち1羽は死ぬということだろう。動画観察図鑑にその様子を撮影したものを掲載しておいた。
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■餌を運んできたが,いるべきところに幼鳥やヒナがおらず,子どもを捜している親鳥をよく見かける。この場合も,自分の幼鳥がおらず,自分のでない別の幼鳥が餌を要求しているが無視していた。
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■雨覆や肩羽などは幼鳥のものだが,その下には,すでに飛翔できる風切が伸びてきている。
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■アジサシの幼鳥。親鳥はこの時点ではいなくなっていた。/給餌アピールする幼鳥
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■親ほど大きくなっている幼鳥と給餌アピール
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■親が給餌するシーンを撮影するためには,幼鳥の給餌アピールを捜せばよい。上空で親が餌を加えて旋回している。それに必死になってアピールしているわけだ。なお,幼鳥が渚で波をかぶっている姿をよく見たが,ほとんどうまく浮いてそこから垂直に飛び上がる行動をしていた。彼らにとって渚に打ち寄せる波も自分の環境の一部なのだろう。
Copyright(C)2009 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.
【場所】鳥の海
【種名】コアジサシ成鳥,幼鳥,ヒナ,アジサシ幼鳥(1科2種)
【メモ】今シーズンは鳥の海でコアジサシの繁殖を抱卵から繁殖の終了までじっくり観察することができた。特に以下の写真のコメントにあるように様々な繁殖行動はとても興味深いものがあった。繁殖も終わりに近づくと,幼鳥はもう親ほどの大きさになり,餌をもらっている姿もちょっと奇異に感じるほどだ。また,ほとんど直立姿勢で全身で親が餌を運んで上空を飛んでくるのを,ここだよ!とアピールする姿には感動した。一方,自分で翼を伸ばし,飛翔しようとする姿には何か決意のような厳しい姿が感じられた。8月22日にカラシラサギを撮影にきた時には,浜はあれほどの喧噪が嘘のように閑かで,打ち上げられた一頭のアカウミガメの死体が,南蔵王の広大な山容と重なるように横たわっているだけだった。
【写真】
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■餌をねだりにやってきた別の親のヒナを攻撃するコアジサシ/このあと,攻撃されたヒナはぐるっと回って自分の本当の親のところへやってきた。中央にいるもう1羽のヒナがきょうだいらしかった。手前の親鳥2羽が2羽のヒナの面倒をみていた。次の段の写真にもあるが,ヒナが親を間違えると攻撃されるが,親がヒナや幼鳥を間違うというのは観察した範囲では見られなかった。/全身で給餌を催促するヒナ。
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■手前の幼鳥に給餌した後,別の自分のでない幼鳥が親鳥に寄ってきたのを攻撃する親鳥。上段のヒナはまだ飛べなかったので,踞ってしまっているが,こちらは走って飛んで逃げた。
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■この給餌シーンはすでに動画観察図鑑でアップしたもの。あまりに大きすぎる餌を与えたために,いったん口に入れたが落としてしまい,親が拾ってもう一度姿勢を低くして与えた。この姿勢を低くして与える行動は,他の場合にも多く見られるが,たいていヒナが1回目で受け取れなかったり,食べたばかりで拒否したりした時,もう一度与えようとする時が多いようだ。それでも受け取らない時は,例え,もう1羽のヒナがいても与えず,自分で食べてしまう行動がよく見られた。さて,このヒナは2回目に受け取ると,何とか頭から飲み込もうとしている。そこへ,近くで見ていたペアの一方がやってきて,明らかに「なにやってんの?」という仕草を相方に見せていた。相方は,まずったなあというように,大きな餌を飲み込もうと難儀しているヒナから,餌を取ろうとするが,ヒナはそうはさせじと一生懸命飲み込む。そこにヒナのきょうだいがやってきて,親に甘えたり,自分のきょうだいがすごいことになっているのを唖然として見ているのであった。だいたい飲み込めることを確認すると,親鳥は2羽とも行ってしまった。残されたヒナ2羽は,並んでまた親が餌を運んでくるのを待っているのだった。
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■足輪を着けている幼鳥。1羽だけ着けていない幼鳥の写真を撮ったが,あとはすべてH氏の努力の賜である。
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■アジサシ幼鳥,コアジサシ幼鳥がコアジサシ成鳥に混じって飛んでいる。/8月初旬でもまだ抱卵中の親を見た。卵はたいてい3個だが,大きくなるヒナは2羽でいる場合が多いようだ。3きょうだいのうち1羽は死ぬということだろう。動画観察図鑑にその様子を撮影したものを掲載しておいた。
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■餌を運んできたが,いるべきところに幼鳥やヒナがおらず,子どもを捜している親鳥をよく見かける。この場合も,自分の幼鳥がおらず,自分のでない別の幼鳥が餌を要求しているが無視していた。
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■雨覆や肩羽などは幼鳥のものだが,その下には,すでに飛翔できる風切が伸びてきている。
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■アジサシの幼鳥。親鳥はこの時点ではいなくなっていた。/給餌アピールする幼鳥
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■親ほど大きくなっている幼鳥と給餌アピール
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■親が給餌するシーンを撮影するためには,幼鳥の給餌アピールを捜せばよい。上空で親が餌を加えて旋回している。それに必死になってアピールしているわけだ。なお,幼鳥が渚で波をかぶっている姿をよく見たが,ほとんどうまく浮いてそこから垂直に飛び上がる行動をしていた。彼らにとって渚に打ち寄せる波も自分の環境の一部なのだろう。
Copyright(C)2009 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.