私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

前年度の鳥の海シギチアップを急がないと、まずい。

2013年10月14日(月)石巻雲雀野埋め立て地

2013年10月14日 | 石巻雲雀地区
■2013/10/14(月)10:20-10:45【天気】晴れ
【場所】石巻雲雀地区
【種名】スズガモ5,トビ,ヨーロッパトウネン幼羽1,オオセグロカモメ++,ウミネコ++,スズメ,ハシボソガラス(6科7種)
【メモ】金華山沖の帰り雲雀野埋め立て地に行ってみた。西側埠頭は釣人が入っていてアナゴを釣りあげていた人もいた。周辺に掘削工事工事をしているところがあり,そこにウミネコとオオセグロカモメの大群がいた。南側の防波堤にいく場所は震災以前から埋め立てが行われていたが,震災後はさらに泥が積み上がり,しかも乾いているので,そのまま防波堤に直接行けた。以前は防波堤と埋め立て地の間に潮の満ち引きがあって広い干潟が形成され,特に防波堤と干潟の間のすぐ目の前にシギチがいたが,西側にほんの少しだがそういう場所があった。そこに双眼鏡で見ると1羽だけシギチがいた。一見,よくわからず(つまり判別できず),ミユビシギの羽衣の変なやつかとも思ったがそうでもない。そろそろと近づいてみると久しぶりのヨーロッパトウネン幼羽だった。逆光でなければもっと鮮明に撮影できたのが残念だった。以前ならこの埋め立て地といえば,ヨロネン成鳥夏羽後期,幼羽がかなりの頻度で,しかも目の前で観察できたものだった。ヒメハマシギとコモンシギを見たのもここだったので,以前のような干潟ができれば珍鳥の通り道が復活するに違いないが,今は震災後の瓦礫処理やアンモニア臭のする埋め立て地になっている。
【写真】
  
■ヨーロッパトウネン幼羽
  
■ヨーロッパトウネン幼羽/防波堤付近の様子/稚魚の群れ


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2013年10月14日(月)金華山沖,十八成浜

2013年10月14日 | 金華山沖・仙台湾
■2013/10/14(月)6:31-9:23【天気】快晴,風なし
【場所】鮎川港~金華山沖(GPS波浪計)~網地島沖~鮎川港,十八成浜
【種名】オオミズナギドリ20+,ウミウ,スズガモ4,オオセグロカモメ,ウミネコ(4科5種)
【メモ】これまで4,5,6,7,9月と金華山沖に出かけたが10月はまだだったので船を出してもらった。1週間前からYhoo!!Japanの波予測を見て,「波高」「風向・風速」が一番低いレベルに調査海域がなる日を選んで,14日にした。前日は金華山のお祭りや鮎川の鯨祭りがあり,金華山へ渡った観光客も多かったようだが,船が波で逆立つような状況だったそうだ。そういう時でも,船内よりは外に出た方がいいと思うのは誰しも思うことで,中でじっとしていたら,自分でも船酔いしてしまう。海鳥探しと撮影に夢中になっていると酔うのも忘れてしまうが,もともと船酔いはしない方だ。船酔いはしないが,昨年5月の金華山沖のようにランダムに船が揺れてしぶきが上がると,観察や撮影どころではなくなるので,鳥はいなくても穏やかな方がいい。
今日は穏やかだったが,鳥は全然いなかった。「今日は潮が悪い」「今日は鳥が回っていない」と乗組員の方が言うとおり,トロール船は網地島沖に一艘操業していたが,海鳥は全然付いていなかった。いつもいるはずのGPS波浪計周辺も全然だめ。カツオの漁場は遠く北の方ということで,そこまでは到底行けないので諦めて帰ってきた。乗組員の方のお話では,海鳥類はいないのではなく,「今日はいない」ということだった。黒潮オンリーで,潮目も全然ない状態だった。11月は今日のような凪いだ日は月に3日くらいということで,今シーズンは今回で終わり。来シーズンは4,5,6月調査を実施する予定だ。今シーズンは5月にアホウドリ幼鳥1,6月にアホウドリ2羽を調査が始まって以来,はじめて見た。きれいな成鳥はまだ見ていないので来シーズンが楽しみだ。意外と金華山に近い海域(太平洋フェリー航路からGPS付近の海域)で見ることができたのも驚きだった。クロアシとコアホウドリはかなりの個体数が見られるし,他県に行かなくても仙台の自宅から3時間(2時間は陸路だが)ほどで,こうした海鳥が見られるというのは,実に宮城県というのはすばらしいところだ。
何と言っても海をよく知っているチャーター船の皆さんに感謝したい。
【写真】
  
■通常は金華山をバックにミズナギドリ類とかが飛んでいるわけだが・・・。金華山は海岸線から徐々に高度を上げて裸地化,草原化していくようだ。/GPS波浪計
  
■フェリー周辺を飛ぶオオミズナギドリ1羽。/トロール船近くに行ってみたが,ほとんどいない状態だった。
  
■鮎川港の観光桟橋は地盤沈下でまだ復旧工事は行われていないが,周辺の工事は少しずつ進んでいる。/十八成浜のオオセグロカモメ成鳥冬羽♀型個体と♂型個体。頭の形状や嘴の大きさなど明らかに異なる。浜で餌を入れたバケツを海水で洗っているとさっそくオオセグロカモメが何羽も寄ってきた。しっかり学習している。


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