2013年12月1日(日)曇・晴 8.0℃~2.0℃
発酵学、食文化第一人者で東京農大名誉教授の小野武夫さん(小野町出身)が塾長を務める連続講演会「移動塾 天下無敵の食談義」が昨年福島市で第一回が開催された。第二回は昨日、会津若松市のルネッサンス中の島で開かれた。定員200名だったが約230人が参加し満席。
「酒に謎あり」と題し、縄文時代から始まったとされる酒造りの歴史と謎について語った。
縄文時代にはまだコメづくりはありませんので(晩期にはありましたが)、
このころは果実などを大量に蒸して発酵させてお酒をつくっていました。
有名な三内丸山遺跡ではサルナシ・クワ・キイチゴなどを発酵させた果実酒が作られていたようです。
コメに唾液をくわえる「口がみ」の方式がとられるようになったのは弥生時代からです。
加熱した穀物を口でよく噛み、唾液の酵素(ジアスターゼ)で糖化、野生酵母によって発酵させる「口噛み」という、
最も原始的な方法を用いていました。酒を造ることを「醸す」といいますが、この語源は「噛む」によるといわれています。
この「口噛み」の酒は『大隅国風土記』等に明記されています。
「口噛み」の作業を行うのは巫女に限られており、酒造りの仕事の原点は女性からであるということが伺えます。
昭和30年代まで沖縄県石垣島で伝えれていた、唾液中のでんぷん分解酵素を利用して醸造する「口噛み酒」の話では、ユーモアな解説を交え、会場の笑いを誘った。
平安時代に造られていた十三種類の酒の中に、麦芽を使った技術が取りいれられていたことを紹介。西洋の醸造法と似ており、今でも解明されていない酒造りの「謎」とした。
また、夏場にも酒を造っていた。」これは甘酒で京都大原の氷室から氷を取り寄せオンザロックで飲んだなどの話もおもしろかった。
江戸時代になると灘(現西宮周辺)で水車を使って精米する技術が発達し、大量の酒が醸造され江戸の運ばれた。当時の江戸庶民は約123万人なのに酒は約150万樽だったという。(少しあやふやです)江戸の人々は大酒のみだったのか?酒が割水されて度数が低かったのか?これも酒の「謎」
この他 江戸時代に4種類の醤油があった。(原料が穀物、魚、鴨肉、野菜を発酵)
また、井原西鶴「好色一代男」の主人公与之助が花魁を身請けし女房とするが早死にした。悲しんだ与之助は火葬にしてその灰を酒に入れて毎晩飲んだということなど面白おかしく話され会場の笑いを誘った。さすがに話がうまい。
この移動塾は、多様な食文化を紹介し、東日本大震災と東京電力福島原発事故からの復興に向かう県民に元気を与えたいーと小泉さんが発案した。第三回は、来年2月8日にいわき市の東日本国際大で開催する。
発酵学、食文化第一人者で東京農大名誉教授の小野武夫さん(小野町出身)が塾長を務める連続講演会「移動塾 天下無敵の食談義」が昨年福島市で第一回が開催された。第二回は昨日、会津若松市のルネッサンス中の島で開かれた。定員200名だったが約230人が参加し満席。
「酒に謎あり」と題し、縄文時代から始まったとされる酒造りの歴史と謎について語った。
縄文時代にはまだコメづくりはありませんので(晩期にはありましたが)、
このころは果実などを大量に蒸して発酵させてお酒をつくっていました。
有名な三内丸山遺跡ではサルナシ・クワ・キイチゴなどを発酵させた果実酒が作られていたようです。
コメに唾液をくわえる「口がみ」の方式がとられるようになったのは弥生時代からです。
加熱した穀物を口でよく噛み、唾液の酵素(ジアスターゼ)で糖化、野生酵母によって発酵させる「口噛み」という、
最も原始的な方法を用いていました。酒を造ることを「醸す」といいますが、この語源は「噛む」によるといわれています。
この「口噛み」の酒は『大隅国風土記』等に明記されています。
「口噛み」の作業を行うのは巫女に限られており、酒造りの仕事の原点は女性からであるということが伺えます。
昭和30年代まで沖縄県石垣島で伝えれていた、唾液中のでんぷん分解酵素を利用して醸造する「口噛み酒」の話では、ユーモアな解説を交え、会場の笑いを誘った。
平安時代に造られていた十三種類の酒の中に、麦芽を使った技術が取りいれられていたことを紹介。西洋の醸造法と似ており、今でも解明されていない酒造りの「謎」とした。
また、夏場にも酒を造っていた。」これは甘酒で京都大原の氷室から氷を取り寄せオンザロックで飲んだなどの話もおもしろかった。
江戸時代になると灘(現西宮周辺)で水車を使って精米する技術が発達し、大量の酒が醸造され江戸の運ばれた。当時の江戸庶民は約123万人なのに酒は約150万樽だったという。(少しあやふやです)江戸の人々は大酒のみだったのか?酒が割水されて度数が低かったのか?これも酒の「謎」
この他 江戸時代に4種類の醤油があった。(原料が穀物、魚、鴨肉、野菜を発酵)
また、井原西鶴「好色一代男」の主人公与之助が花魁を身請けし女房とするが早死にした。悲しんだ与之助は火葬にしてその灰を酒に入れて毎晩飲んだということなど面白おかしく話され会場の笑いを誘った。さすがに話がうまい。
この移動塾は、多様な食文化を紹介し、東日本大震災と東京電力福島原発事故からの復興に向かう県民に元気を与えたいーと小泉さんが発案した。第三回は、来年2月8日にいわき市の東日本国際大で開催する。