「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

孫の遠足

2006-03-02 08:11:10 | Weblog
階下の中二の男の孫が鎌倉へ遠足に行くといって
小遣をせびりにきた。「お土産買ってくるからおカネ
くれ」妻「甘いものはいらないよ。糖尿になるから」
そして、財布から一千円札をわたした。

二人の会話を聞きながら、僕は中二だったころを思い出した。
昭和20年3月、東京は連日連夜の空襲。僕は六郷の工場へ
動員され秘密兵器を作っていた。毎日の弁当箱は、配給の豆粕
だらけのご飯、おかずは覚えていない。何が入っていたのかー。
通勤の満員電車は放屁するものが多くくさかった。
あの時代糖尿病患者はいなかった。逆に栄養不足からくる結核患者が
多かった。僕の一人しかいなかった姉も昭和19年肺結核で他界
している。1メートル80センチ近い大男の孫を見上げてつくずく
今はよい時代だな、と思った。(2・3・2006)