「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

二つのキューバ危機

2006-03-23 07:34:38 | Weblog
キューバとの野球のTV最高視聴率が56%だった。(試合終了時 関東地区)
過去三番目の高視聴率だという。負けたキューバも、これに劣らぬものだった
ようだ。負けても健闘を讃え、チームを空港に迎えたカストロ首相は「TV視聴
者の急増で電力消費量も急増、停電危機の瀬戸際だった」と語った。

不真面目な発言で恐縮だが、危機が停電でよかった。44年前の1962年10月、キューバは核戦争瀬戸際の、いわゆる「キューバ危機}に見舞われた。ソ連
(当時)がキューバ国内にミサイルを持ち込んだのがきっかけで米ソが対立、
危うく全面核戦争に突入するところであった。ケネデイ、フルシチョフ両首脳の
英知で危機は避けられたが、当時全世界を震撼させたものだった。

1959年の革命以来、カストロ首相のトレードマークといえば戦闘服に戦闘帽
であった。でも最近はめっきりその姿をTVの画面で見ることが少なくなった。
準優勝の野球チームを出迎えたときも平服であった。それだけキューバの国内外
の情勢が安定してきた証拠であろう。改めてWBCでのキューバの健闘に拍手を
送りたい。