ミャンマーといっても僕らの世代には馴染がない。やはり「ビルマの竪琴」の
ビルマの方がぴんとくる。そのビルマで10日ほど前から燃料値上げ反対に
端を発した反軍事政権デモが僧侶を中心に最大都市ヤンゴン(ラングーン)
で発生、他の地方都市へも飛び火して拡大してきている。”パゴダの国”と
いわれる仏教国のこの国では、僧侶は国民の尊敬の的だけに軍事政権も
対策に苦慮している。
現在のミャンマー軍事政権の”鎖国”政策のため、わが国との関係は薄い
が、もともとは緊密で1960年代から70年代にかけては、池田,佐藤、田中、
福田と4人の歴代首相がこの国を訪れている。
今回のデモの精神的支柱となっている最大野党の国民民主連盟(NLD)の
指導者、アウンサン・スー・チーさん一家も日本との関係が深い。彼女の父
親、アウンサン将軍は、ミャンマーでは”独立の父”として知られているが、
戦前の昭和15年、英国の官憲に追われ、日本の軍諜報機関(南機関)の
援助で日本に亡命している。滞在中は「ビルマ」の漢字名から名をとって
「面田紋二」を名乗り、東京や浜名湖の弁天島に潜伏していた。
スー・チーさんも昭和60年から61年にかけて京都大学東南アジアセンター
で、父親の日本での足跡を中心に研究している。
日本人にはミャンマー好きが多い。同じ仏教徒であり、従軍世代の中には
”戦友"的な親しみがある。昭和58年、僕はミャンマー政府からの研修員
15名を連れて、日本各地の研究施設を1か月ほど旅したが、すっかりミャン
マー・ファンになってしまった。現在の混乱が一日も早く解決することを祈
っている。
ビルマの方がぴんとくる。そのビルマで10日ほど前から燃料値上げ反対に
端を発した反軍事政権デモが僧侶を中心に最大都市ヤンゴン(ラングーン)
で発生、他の地方都市へも飛び火して拡大してきている。”パゴダの国”と
いわれる仏教国のこの国では、僧侶は国民の尊敬の的だけに軍事政権も
対策に苦慮している。
現在のミャンマー軍事政権の”鎖国”政策のため、わが国との関係は薄い
が、もともとは緊密で1960年代から70年代にかけては、池田,佐藤、田中、
福田と4人の歴代首相がこの国を訪れている。
今回のデモの精神的支柱となっている最大野党の国民民主連盟(NLD)の
指導者、アウンサン・スー・チーさん一家も日本との関係が深い。彼女の父
親、アウンサン将軍は、ミャンマーでは”独立の父”として知られているが、
戦前の昭和15年、英国の官憲に追われ、日本の軍諜報機関(南機関)の
援助で日本に亡命している。滞在中は「ビルマ」の漢字名から名をとって
「面田紋二」を名乗り、東京や浜名湖の弁天島に潜伏していた。
スー・チーさんも昭和60年から61年にかけて京都大学東南アジアセンター
で、父親の日本での足跡を中心に研究している。
日本人にはミャンマー好きが多い。同じ仏教徒であり、従軍世代の中には
”戦友"的な親しみがある。昭和58年、僕はミャンマー政府からの研修員
15名を連れて、日本各地の研究施設を1か月ほど旅したが、すっかりミャン
マー・ファンになってしまった。現在の混乱が一日も早く解決することを祈
っている。