「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

NHKテレビ.ニュース番組の高視聴率

2015-12-03 06:56:34 | 2012・1・1
テレビの週間視聴率(11月23日―29日)高視聴番組ベスト30(ビデオ.リサーチ関東地区調べ)が産経新聞に載っていた。これを見て驚いたのは、30位までの番組のうち23番組がNHKで、しかもうち12本がニュース番組なのだ。民放は日本テレビが4本、TBS2本、テレビ朝日1本で、フジテレビとテレビ東京は1本もない。

1970年代に地方の民放テレビに10年間在籍した僕にとっては、このNHKニュース番組の高視聴率は隔世の感だ。70年代の高視聴番組を調べると、TBSの「赤い激流」(37.2パーセント)をトップにベスト20のうち民放番組が14本も入っていて、NHKはわずか6本、しかもニュース番組は1本もない。 

テレビが”冬の時代”になってから久しい。全盛期の70年には視聴率20パーセントを超す番組がゴロゴロあったが、最近は10パーセント後半でもベスト30位に入る。若者のテレビ離れが始まっているのである。かってテレビ局に籍を置いた僕でもニュースとスポーツ番組しか見ない。情報が多極化してきたのが原因だが、テレビ局の相変わらずの視聴者無視の制作姿勢も原因している。

NHKニュースの高視聴率はやはり、多少の批判はあっても公局としての報道姿勢である。その点、民放ニュースはどうしても信頼がおけない。ニュースそのものより、最近はテレビ局”おかかえの”変なコメンテーターの発言が気障りである。自分の専門部門について発言するのならば許せるが、専門外の問題についての政治的バイアスのかかった発言は鼻持ちならない。これでは、NHKニュースが高視聴率を独占するのも無理がない。