「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

はめられたのはボケの証拠 森喜朗五輪組織委会長の発言

2015-12-17 07:30:34 | 2012・1・1
2020年の東京五輪のメーン会場となる新国立競技場の建設計画が発表になったが、大会組織委の森喜朗会長(78)が、どちらかに決定前なのに連日、おかしな発言をしている。一昨日は”外観からみればB案だ”と会長としては不用意な発言をし、馳浩分科相から”(会長が)そんなことを言っていいのだろうか”と批判されたが、昨日は、さらに”A案はモロッコかアセアンの国のどこかの墓場みたいだ”と記者会見で言ったという。

森会長は一昨日の記者会見で”オレはハメられた”と元総理らしからぬ言葉を使って、文科省の先の新国立競技場を巡る一連の不祥事についての検証委員会の報告を批判し“オレを犯罪人にしている”と怒りをぶちあけた。森会長は、総理時代からよい言葉で言えば”歯に衣をきせぬ”人物だったが、相変わらず、フライイング気味の発言で、僕には加齢による多少のボケも加わってきたようにみえた。はめられたのは、ボケの証拠である。

森氏はすでに政治家を卒業しており、五輪組織委会長に会場建設決定権はないが、やはり会長としての発言ではない。それでなくとも開催前から色々と不祥事続きである。A案、B案は、それぞれ大手ゼネコンが背後にある。ありえないことと信じるが、森氏の発言が会議場決定への牽制球でなければ、よいのだが。どうみても森氏の発言は不用意であり、適切ではない。

2020年の五輪に果たして、この世にいるかどうか判らない老人の目から見ると、前回1969年五輪開催前の空気と今回とは違う。前回は国全体が五輪に向かって盛り上がっており、今回のような雑音は聞こえてこなかった。