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時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

政治学者の倉西雅子先生~「日本の移民検討は中国の≪ゾンビ退治≫のため?」

2016年03月21日 | 政治

★ 政治学者の倉石雅子先生のエッセイ、「移民」問題です。(倉西先生のご了承を得て転載しました。)

日本の移民検討は中国の”ゾンビ退治”のため?

新5カ年成長、6.5%以上に=国防予算7.6%伸び―中国全人代開幕
 先日、自民党が3月中旬に「労働力の確保に関する特命委員会」を設立し、タブーとされてきた移民問題の議論を開始するとの報道がありました。

これまで自民党は、保守政党として移民受け入れに対しては消極的であっただけに、この方向転換には唐突の感があったのですが、その背景には、一体、何があったのでしょうか。

 この問題を推理するに際して興味深い情報は、昨日、北京で開幕した第12期全国人民代表大会において、李克強首相が、公営企業による生産過剰問題の対策として”ゾンビ退治”の方針を示したことです。

中国ですので、アフリカの”ゾンビ”ではなく、道教由来の”キョンシー”と呼んだほうが相応しいようなのですが、何れにしましても、既に死んでいる企業、即ち、経営破綻の状態にありながら、政府からの補助によって”生きているように見える企業群”を意味しています。
中国経済の”お荷物”とも称されており、その整理や再編が喫緊の課題となってきました。

 しかしながら、これまで”ゾンビ退治”が先延ばしにされてきた理由は、600万人とも推定されている大量の失業者が発生することにあります。
倒産や整理統廃合によって職を失った国民が政府批判の暴動を起こせば、共産党一党独裁体制が崩壊する可能性もあるのです。
李首相は、1000億元(約1兆7500億円)の失業対策費を挙げて、国民の不満を押さえようとしておりますが、中国経済の現状を見れば、失業者を全て他の産業部門で吸収することは困難です。
となりますと、全人代では明言されてはいないものの、中国政府が、失業者を労働者として海外に移民させようと考えてもおかしくはありません。
仮に、中国が密かに移民送出し政策を検討しているとなりますと、上記の特命委員会との関連も疑われます。
与党内の親中派コネクションを通して、中国政府から移民受け入れ要請を受けた可能性も否定できないからです。

 失業者の海外への送出しは、中国経済にとりましては好都合な危機対策なのでしょうが、日本国にとりましては、負担の押し付けに他なりません。
株価下落が示すように、日本経済も好調というわけではなく、日本国でも経営不振企業のリストラに伴う失業者の発生が予測されています(東芝やSHARP…)。
そして何よりも、日本国政府が、中国の国策のために移民受入を検討するとなりますと、あたかも属国であるかのような態度に、日本国民の多くが、さら強く移民政策に反対するのではないでしょうか。
憶測に過ぎないとはいえ、警戒するに越したことはないと思うのです。(以上、倉西雅子先生)




★ 宮崎正弘氏のメールマガジンが今、早朝に届いた。

 ゾンビ企業、賃金不払い相次ぎ、各地で空前の暴動
   鉄鋼、石炭城下町は失業者に溢れ、不穏な空間が漂う

****************************************

 全人代で報告されたゾンビ企業処理とは、鉄鋼、石炭、アルミ、板ガラスなど不況入りの産業を再編と人員整理の効率化だった。

 解雇もさりながら、賃金が支払われていない国有企業がやまのように出た。
 各地で大規模な労働争議が発生し、暴力沙汰が続き、警官隊が導入されても引き上げず、流血の衝突を繰り返している。

 3月初旬から黒竜江省で発生している抗議行動の暴力化は、ついに警官隊と衝突となり数十名が負傷した。
鉄鋼不況のあおりで、労働者への賃金支払いが遅れに遅れており、会社に対する抗議のスローガンはいつしか「政府は不払い賃金を補填せよ」という訴えに変わった。

 鞍山鉱山では16万人の従業員を10万人に削減することが発表され、首切りをおそれる労働者が抗議デモを開始し、警官隊との衝突を繰り返した。東北三省の全域は石炭、鉄鋼が主力産業であり、たとえば阜新など各都市で同様な、悲壮ともいえる風景が繰り返されている。
多くは旧満州時代、日本が開発した炭鉱町でもある。(以上)


★ 倉西先生の「憶測」は当たっているような気がしてならない。
安倍さんは日本国民をずっと裏切ってきた。そういえば青山さんも「移民のほとんどは中国からですよ」ってハッキリ言っていたし。
安倍さんのような「保守の仮面」をかぶった事実上左派売国奴は、国民に説明どころか自民党内で議論もさせていない。
反論があれば撤回させ、おかしな「全体主義」をつくった。

そのまわりをゲシュタポを思わせるような強硬な「安倍信者」がネット内でも徘徊する。(バカバカしい)
全く安倍さんを批判しようとしないどころか他者の異論を許さず自分勝手な論理を振りまいて迷惑この上ないイナゴだ。
「安倍談話」「日韓合意」でもイナゴは「さすが安倍さん」と褒め称えた。最近これらのイナゴは少なくなってきたが気のせいか? 

それに自民党議員もおかしい。時々、筍のように異論が出るが、必ず「発言撤回」させられている。
その他は自分の保身のために、ダメとわかっていることでも賛成、またはスルー(見て見ぬふり、聴いて聴こえぬふり)をする。
今までこんなタイプ嫌というほど見てきたが、どこにでもいるバッタだ。ちょっとした風にでも吹き飛ばされるほど軽い。


旧ソ連のスターリン時代のように批判すれば殺されたりシベリア送り、または国外追放されたりしない現在の日本で、なぜ堂々と持論を展開できないのか。
臆病であり卑劣だ。また選挙で公認されることを第一の目標としているためか? これでは「選良」とは言えない。
本当に国を憂う政治家は当選できない。組織も財源もない上に国会で堂々たる質疑をしても一度も報道されないからである。
国民に真実を知らせないマスコミ、これは政財界・マスコミなどに「トロイの木馬」つまり外敵が入り込んでいるからであろう。



ブログのティールーム



★ ソ連政府を批判し、友人である作家ソルジェニツイン(「収容所群島」を書きノーベル賞)を匿った為に
「人民の敵」として妻子ともに国外追放になった世界最高のチェリスト、巨匠ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ。


困窮する巨匠にボストン交響楽団の指揮者となった小澤征爾氏が、アメリカ公演長期滞在のために購入したアメリカの自宅を提供。
ロストロポーヴィチは恩を感じて「日本人街」で買ってきたお線香を毎日小澤の父の遺影に供えたという。
しかしアメリカ帰化をせず。ソ連からロシアとなった時、祖国に帰りその地で没。心から祖国ロシアを愛した芸術家だった。


Rostropovich plays the Prelude from Bach's Cello Suite No. 1


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天馬空を行く、天才女流ピアニスト、マルタ・アルゲリッチのチャイコフスキーピアノ協奏曲

2016年03月21日 | 器楽曲

ブログのコンサートホール

天才女流ピアニスト、マルタ・アルゲリッチが弾くチャイコフスキーピアノ協奏曲第一番

Tchaikovsky Piano Concerto No 1 FULL / Martha Argerich, piano - Charles Dutoit, conductor


才色兼備のアルゲリッチ、奔放な表現は男性ピアニストすらもしのぐ勢い、その天才ぶりは鍵盤上のマリア・カラスとも讃えられた。


このピアニストは「女性ならではの細やかな表現」などという領域ではない。

実に壮麗で力強い。

この時の指揮者は夫のデュトワであるが、東京公演の時、夫であるデュトワの浮気がバレて気性の激しいアルゲリッチは公演をキャンセル、
もちろん夫は追い出され離婚であった。

アルゲリッチの腕は指揮者の岩城宏之氏が「まるで脚のような太い腕だった」と書いている。
男性顔負けの力感溢れる演奏は、音楽だけを聴くと誰も「女性ピアニスト」とは思わず、男性ピアニストより力強かったという。

作家の百田尚樹さん、この方の「クラシック音楽評論」は私は高く評価している。
アルゲリッチの演奏を「美のシャワー」と書いてるが、まさにその通り。

作家で音楽評論を書いたのは古くは「銭形平次」の作者である野村胡堂(音楽評論では「あらえびす」と称している)。

そしてドナルド・キーン、彼のオペラ評論は素晴らしい。実際にフラグスタートやカラスを聴いた貴重な体験を臨場感あふれる表現で書かれている。戦後の貧しい舞台装置の中でフラグスタートがヴァーグナー「タンホイザー」のアリアを一声歌うと舞台は壮麗な城内になったような感動、また、マリア・カラスが舞台に現れただけで聴衆に喜びが走り・・・など、数多くの名歌手の名舞台に接した時の感動を読み手にリアルに伝える。

もうひとりは百田尚樹さん。彼の小説もいいが、音楽評論のほうが私は素晴らしいと思う。百田さんはクラシック音楽を語る時はいつもの百田さんではない、別の人間になってしまうような気がする。(百田さん、ごめんなさい。この時は上品な紳士に思えます。)
彼の風貌からは予想もできない美しい言葉が次々とでてくるのと、のびのびとしていて音楽評論家以上の表現力で書いていると思う。
特に、このアルゲリッチをはじめ、リヒテル、フルトヴェングラーなどのところの記述は、共感を得ると共に美しい音楽を尊重しこれ以上ないほどの尊敬をこめて書かれている。



コメント (7)
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