★ 「今日の健康」で見ました。減塩の鍋料理を。(「今日の料理」ではなく「今日の健康」)
鍋料理はだしをしっかりとって減塩
鍋料理はさまざまな栄養素をバランスよく含んだ料理です。冬は特に鍋料理がおいしい季節ですが、塩分が高くなりがちなので注意が必要です。市販の鍋つゆを使う場合、1人分の塩分量は4g前後になります。つけだれも、例えば市販のポン酢しょうゆでは20mLで塩分2gに達することもあります。具として入れることの多い練り物も塩分を高くする一因です。
1日当たりの塩分摂取の目標量は、男性8g未満、女性7g未満(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」より)、高血圧がある人は6g未満(「高血圧治療ガイドライン2014」より)とされています。塩分控えめでも、昆布と削り節でだしをしっかりとれば、うまみの相乗効果が得られ、メリハリのある味になります。塩分摂取目標量を守るために、「減塩鍋」を手作りしましょう。
鶏と香味野菜のつみれ鍋(1人分 エネルギー量353kcal/塩分量1.8g)
材料(2人分) 分量
鍋のつゆ(出来上がりの目安800mL)
昆布 10g ・・・私は昆布の代わりに干しエビを使用します。
水 1L
削り節(かつお) 30g
つみれ
鶏ひき肉 250g
みりん 30mL
しょうゆ 20mL
卵 1/4コ分
薄力粉 15g
かたくり粉 15g
ねぎ(みじん切り) 50g
しょうが(みじん切り) 15g
その他の具材・調味料
ねぎ 1本・・・青いところは千切りに
えのきだけ 35g
にんじん 20g
ごぼう 25g
黒こしょう 適量
ゆずの皮(せん切り) 適量
作り方
【鍋のつゆ】
1.昆布を水に入れて、一晩冷蔵庫に入れておき、「昆布水」をつくる。
2.昆布を取り出した1を鍋に移し、火にかけて沸騰させる。
3.火を止めて、削り節を入れ、30秒ほど待ってからこす。
【つみれの下準備】
4.フライパンを熱し、鶏ひき肉の半量と、みりんとしょうゆを入れて炒め煮にし、「そぼろ」をつくる。
ざるでこして煮汁をとっておき、そぼろはボウルに移して冷ましておく。
5.そぼろが冷めたら、残りの鶏ひき肉、卵、薄力粉、かたくり粉、4の煮汁を加えてよく混ぜる。さらにねぎとしょうがを加えて混ぜる。
6.5をポリ袋に入れておく。
【野菜の下準備】
7.野菜のうまみを生かすために、短時間で火が通るように切る。
ねぎの白い部分を約3cm幅の「じゃばら切り(※ねぎを横向きに置き、上半分に細かく切り込みを入れて、3cm幅のところで切り落とす)」にする。
ねぎの青い部分は2㎜程度の薄切りにして、水でサッと洗ってからザルに上げておく。
8.えのきだけの石づきを取り、ほぐす。
9.にんじんとごぼうをよく洗い、皮つきのまま、ピーラーで薄くスライスする。ごぼうは水にさらさなくてよい(さらすとカリウムなどの栄養素や風味が溶け出してしまう)。
【具材を煮る】
10.土鍋に3のだし(鍋つゆ)を入れて火にかける。沸騰したらつみれを入れる。6のポリ袋の端を斜めに切って中身を絞りだし、スプーンで鍋に入れていく。
11.つみれが煮えてきたら、じゃばら切りにしたねぎを入れる。
12.ごぼう、えのきだけ、にんじんの順に加え、サッと煮たら黒こしょうをふり、ねぎ(青い部分)をのせる。仕上げにゆずの皮を散らす。
鍋の締めに...雑炊(1人分 エネルギー量 雑炊まで食べた場合、鍋のエネルギー量+90kcal/塩分量+0.2g)
雑炊
材料(2人分) 分量
ごはん 70g
塩 少々
溶き卵 3/4コ分
細ねぎ 適量
作り方1.鍋のつゆの残りにご飯を入れてひと煮立ちさせる。
2.鍋に塩を加えて溶き卵の半量を流し入れ、少し固まってきたら、残りの卵を入れて火を止め、ふたをして余熱でふんわりと加熱する。器に盛り、小口切りにした細ねぎを添える。
舘野 雄二(たての・ゆうじ)
日本料理店 店主
経歴:調理師学校を卒業後、道場六三郎氏の門下に入る。現在は日本料理店の店主を務める。
松田 早苗(まつだ・さなえ)
女子栄養大学短期大学部 教授
専門:栄養学
経歴:1994年女子栄養大学大学院修了。管理栄養士。
★ 簡単で手早くできて、減塩、香りも楽しめます。