その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ウィーン旅行 (その5) ウィーン少年合唱団で天使の歌声を聴く

2010-06-03 23:20:14 | 旅行 海外
 2010年5月30日(日)

 朝の9時15分からの王宮の礼拝堂で行われるミサを見学した。ここでは毎週日曜日にウイーン少年合唱団が歌を歌う。金曜日に買ったチケットで三階席からミサを見学。礼拝堂はそれほど大きいものではないが、高さが高く4階まである。通常のミサの参加者と観光客の席が別れているのかと思ったら、要は全て観光客用の席のようだ。ミサで安い席は5ユーロからとはいえ、ミサにお金をとるのは如何なものかとも思ったが、気にしないことにした。9時前に席に着いたが、既に観光客で半分ぐらいは埋まっていた。日本人と思しき人も沢山いる。合唱団の少年たちは四階席から歌うので姿を見ることはできない。

(礼拝堂の入り口)


(ミサ開始前の礼拝堂)




 ミサは通常に淡々と進行し、所々で合唱団が歌う。天井から響いてくる歌声は清らかで、神々しく、なんとも美しい。完全な美しさと言うのはこういうものを言うのだろう。コンサートホールでなく教会というのも歌声を更に引き立てる。

(ミサの一場面から)


 ミサが終了すると少年合唱団は祭壇まで降りてきて、一曲ミサ曲を歌ってくれた。15人ほどの子供たちだ。歌声を聴いていて二十人ぐらいはいるのかと思ったので意外だった。ブルーと紺のセイラー服が可愛らしい。歌う表情が判ると言うのはやはりよい。子供たちの声の出し方や力の入れ具合とかまでよく判る。それにしても美しい歌声だ。「天使の声」というキャッチフレーズは美化されすぎている気もするが、あながち嘘ではない。聴いている人の心を浄化してくれるような気がした。





 終了後、中庭に何人かの少年たちが出てきたが、日本のおばさん方が皆、一緒に写真を撮ろうとして凄い人だかりだった。

(これは人だかりが少し落ち着いたころを見計らって・・・)


 ほんと、ウィーンは音楽に溢れた街である。



≪関連記事≫
 ウィーン旅行(その1)百像の街

 ウィーン旅行(その2)楽友協会でウィーンフィルを聴く

 ウィーン旅行(その3) 美術史美術館

 ウィーン旅行 (その4) ウィーン国立歌劇場で『エフゲニー・オネ-ギン』を聴く

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヨーロッパ人従業員と効果的にコミュニケーションをとる方法

2010-06-03 05:58:43 | ロンドン日記 (日常)
というお題の半日セミナーを受講しました。(写真はセミナーとは一切無関係のイメージ画像です)

 「一般論の危険性(英国人、フランス人、ドイツ人などが皆同じではない)ということを踏まえつつ、文化が行動や考え方に与える影響を理解しながら、相手の文化を尊重し、自分の行動を適度に調整することで、職場で良好なコミュニケーションをとれるようにしましょう」という趣旨のセミナーです。最近でこそ、こちらの仕事のやり方などに慣れてきました(これはこれで、日本に帰った時が怖いのです)が、最初の半年は相当、面食らいました。なので、1年前に受けていればもっと違ったかもと思いましたが、とっても気づきのあるセミナーでした。

 たとえば、コミュニケーションにおける言葉の依存度の強弱を、強い方から並べると「(言葉中心のコミュニケーション)ドイツ→オランダ→フランス→スペイン→イギリス→日本(非言語的コミュニケーション)」となるそうです。何と、イギリス人はドイツ人よりも日本人に近いです。まあ、日本のポジションは「以心伝心」なんていうぐらいだから、さもアリなんという感じでしたが、イギリス人はむしろ日本人に近いというのは驚きでした。やはり、「皮肉(ユーモア)の文化」とパブの「呑めば分かる文化」が、混ざった国民性ということらしいですが、どこまで一般化が可能かは難しいです。分析軸には、このほかにも「対立への姿勢」(日本人は対立を避けようしがち)とか、「役割の明確度」(もちろん、日本の役割はあいまい)とかがあります。

 そんな違いも踏まえて、イギリスでの効果的なマネジメント・スタイルの例としては、
−従業員に自主性を与えることで、従業員がクリエイティブでいられるようにする(マイクロマネジメントはしない)
−相手に責任範囲以外の仕事をして欲しかったら、そうするように、という明確な許可を与える
−一人ひとりの従業員と公式(アポイントメントを入れて、個室で)な対話の場を持つ
とかがあるそうです。

 あたりまえですが、日本で働いているときは考えもしなかったことに新たに気付きながら、仕事という共同作業を外国人とやり遂げていくというのは、ホント面白い経験です。

 ※余談ですが、これとは逆の視点のセミナーもあります。すなわち西洋人向けに「日本人と一緒に仕事をする方法」というお題になります。一体、何と言われているのだろうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする