かなり時期遅れの演奏会メモとなります。
ついこの数日前に、日フィルの次期首席指揮者への就任が発表されたピエタリ・インキネンさん。一度、日フィルとの共演で「ワルキューレ」の一幕を聴いたことがあったのですが、その華麗な指揮ぶりが印象的でした。首席指揮者への就任発表とヘビー級のプログラムに惹かれて、土曜日の休日出勤後、当日券を求めてサントリーホールへ出撃。
が・・・・・・、その週は仕事が立て込んでいたこともあり、疲労の溜まった最悪のコンディションで、音楽が体を通り過ぎるだけの、全く持って残念な音楽会となってしまいました。インキネンさん、ごめんなさい。
それでも、印象だけ書き残しておくと・・・。ブラームスのピアノ協奏曲第1番はアンジェラ・ヒューイットさんという初めてのピアニストの方でした。私の体調のせいかとも思いますが、特に際立った印象はなし。ボーっとしている間に終わってしまいました。
何とか立ち直ろうと気合を入れなおした、後半のブルックナーでしたが、ここでも自分の集中度はイマイチ。それでも、非常に透明度が高い、静謐な音楽つくりだったのが印象的でした。ペースは遅めながらも緩んだ音楽ではなく緊張感に溢れています。第2楽章なんぞは痺れる美しさでした。
良い演奏会だったと思うのですが、私にはもったいなかった。やっぱり、あまり無理するものではありませんね。でも、これからインキネンと日フィルのコンビは間違いなく目が離せなくなるでしょう。都響と大野さん、N響とヤルヴィ兄など、在京オケはますます面白くなりそう。無理しないように、無理をしなくては・・・・。
指揮:ピエタリ・インキネン[首席客演指揮者]
ピアノ:アンジェラ・ヒューイット
Conductor: Pietari INKINEN, Principal Guest Conductor
Piano: Angela HEWITT
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番
ブルックナー:交響曲第7番
Johannes BRAHMS: Piano Concerto No. 1 in d-minor, op.15
Anton BRUCKNER: Symphony No. 7, WAB 107 (Haas Edition)