「ビリー・エリオット」「ブラス!」と並び、1980〜90年代のイギリスの失業を背景にした映画として有名な「フル・モンティ」を観た。イングランド北部の町シェフィールドを舞台に、かつて基幹産業であった鉄鋼産業の衰退で失業者となった人々を描く。「フル・モンティ」とは「すっぽんぽん」の俗語で、失業者たちが、男性ストリップ公演を行うことで一旗揚げようとするコメディ。
コメディ風ドラマに徹しているので、「ビリー・エリオット」や「ブラス!」のような社会問題を提起するような作り方はされてない。よって、質感として物足りないと感じる人も居るかもしれないが、より気楽に楽しめる映画である。登場人物一人一人が個性的でありながら、どこにでもいそうな人物描写で微笑ましい。俳優さんたちも自然な演技で好感が持てる。
それにしても英語が全然聞き取れない。私の英語力はもちろんだが、北部訛りとワーキングクラス訛りがミックスされた英語のせいもあると思うのだが、字幕を追っ放しになってしまった。
肩ひじ張らずに、爽やかな気持ちで笑いたい時にお勧めできる一本だ。
フル・モンティ
The Full Monty
監督:ピーター・カッタネオ
脚本:サイモン・ビューフォイ
製作:ウベルト・パゾリーニ
音楽:アン・ダッドリー
撮影:ジョン・デ・ボーマン
編集:デヴィッド・フリーマン、ニック・ムーア
出演者
ガズ: ロバート・カーライル
デイヴ:マーク・アディ
ジェラルド:トム・ウィルキンソン
ロンパー:スティーヴ・ヒューイソン
ホース:ポール・バーバー
ガイ:ヒューゴ・スピアー
マンディ: (エミリー・ウーフ
ネイサン (ウィリアム・スネイプ