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元中国大使が書いた現代中国についての分析本。習金平が世界の経済大国となった中国の舵をどうとろうとしているのかが分かる。著者の長い中国経験を踏まえた、現政権の現状と課題、政治闘争、共産党の分析は、新聞報道だけでは見えにくいところを照らしてくれて、勉強になる。
一方で、全体の構成や文章は、必ずしも構造的とも、良く練られたものとも言えず、元大使さまが書いた本としては、ややお気楽に済ませた印象も残った。また、中国通であるが故だろうか、今後の日中関係についてもやや楽観的すぎるのではという気がした。
気安く読めるので、出張の時の新幹線の中とかで読むのが良いのかな。
目次
第1章 共産党の「隠したがり体質」が陰謀論を生む
第2章 組織は強大でも人材不足の共産党
第3章 現政権を呪縛する江沢民の「遺産」
第4章 必要悪としての権力集中
第5章 「トラ退治」はどこまで進むか
第6章 「みんなの党」になった共産党の矛盾
第7章 習近平は中国をどこに向かわせようとしているのか
第8章 「軍拡」を必要以上に恐れるな
第9章 中国の未来と日中関係の行く末