その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

楽しい調布音楽祭の無料公演

2016-07-02 00:00:06 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


 調布音楽祭のイベントの大きな柱の一つに無料公演がある。市の文化施設内のオープンステージでの市民音楽家の演奏や、地元桐朋学園の音大生による演奏が楽しめるミュージックカフェ(飲み物・食べ物は持ち込みもOK)など、気軽にいろんな音楽に触れることが出来る。

 一グループ30分弱で廻していて、オープンステージとミュージックカフェを梯子して1日中楽しめる。有料公演も質が高いが、私はこの無料公演のアットホームな雰囲気が好きで、毎年楽しみにしている。

 今年も、土・日の2日間、多くのプログラムの中からつまみ食いして楽しんだ。ミュージックカフェは「国」をテーマにおいてプログラムを組んでいる。土曜日の「日本」では、萩原朔太郎の詩に柏木恒希氏が曲をつけた歌曲集「艶めける霊魂」をバリトンの今井学氏が歌った。歌詞がエロチックで驚いたが、曲と詩が良くマッチしており、歌も緊張感あふれるものだった。「アメリカ」は土曜日がガーシュウィンらの曲のピアノ連弾、日曜日はジョブリンの「エンターテイナー」やミーチャムの「アメリカン・パトロール」のパーカッションアンサンブルなどを楽しんだ。

 プロ音楽家ではないにしても、プロを目指している学生さんやオーディションで選ばれた一定レベル以上の市民音楽家の演奏なので、満足度も高い。気安く、上質の音楽に触れられる調布音楽祭は、なかなか例を見ないユニークなものだと思う。来年も楽しみだ。

 

《駅前でウエルカム・コンサート》


《オープンステージの様子》






《ミュージックカフェ》




《視聴したプログラム》
ミュージックカフェ

6月25日
12:30
日本(作曲)
森 円花編曲 ~ヴィオラとピアノのための~
成田為三:浜辺の歌
岡野貞一:ふるさと
柏木恒希作曲/萩原朔太郎作詩:歌曲集「艶めける霊魂」
森 円花(作曲) 田原綾子(ヴィオラ) 原嶋 唯(ピアノ)
柏木恒希(作曲)今井学(バリトン)根本英亮(ピアノ)

13:30 学生主催企画 アメリカ(ピアノ連弾) America!!!!!
ガーシュウィン:パリのアメリカ人[連弾版] ほか
渡邉理紗子、平野友理(ピアノ)

6月26日
13:30 アメリカ(打楽器)
ジョプリン:エンターテイナー ほか
伊藤綾香、中野 花、牧田莉香(パーカッション、マリンバ)

14:30 学生主催企画[アラカルト]
Our daydream ~木管四重奏で過ごす素敵な1日~
ボザ:《夜の音楽のための3つの小品》より ほか
江黒奏美(フルート) 川村美樹(オーボエ)
青木 萌(クラリネット)、渡邊愛梨(ファゴット)


オープンステージ

6月25日
12:00 TRIO MAJENDA 森保由美子(クラリネット)
五老海幸(フルート、篠笛)
田中美香(ピアノ)
ドビュッシー:シリンクス
コバーチェ:ファリャへのオマージュ
ムチンスキー:フルートとクラリネットのための6つのDUOより抜粋
ドビュッシー(編曲:ミッチェル・ウエブスター):牧神の午後への前奏曲 ほか

13:00 Ensemble Samedi 三好理英子(フルート)
小滝翔平(ピアノ)
バッハ:管弦楽組曲 第2番BWV1067より ポロネーズ
ロッシーニ:La Danza-踊り-
ショパン:プレリュード Op.28-1、3、5、16
トマ=タファネル:ミニョンの主題によるグランドファンタジー

14:00 響香&聡美ヴァイオリンデュオ 鈴木聡美(ヴァイオリン)
鈴木響香(ヴァイオリン)
落合直樹(ピアノ)
エルガー:愛の挨拶
ルクレール:2つのヴァイオリンのためのソナタより
シューマン トロイメライ
サラサーテ ナヴァラ
ジョブリン:エンターティナー

15:00 la nature 中村音舞(フルート)
玉野優希(フルート)
栁田桜(ピアノ)
G.Scocker:The further adventures of two flutes (Ⅰ)Jungle Charleston (Ⅲ)Whoosh!
A.Piazzolla:Oblivion for two flutes and piano
F.Doppler:Andante et Rondo Op.25
コメント
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