その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

N響6月C定期/指揮:ウラディーミル・アシュケナージ/コダーイ 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」 他

2018-06-18 07:30:00 | 演奏会・オペラ・バレエ・演劇(2012.8~)


朝の3:00‐5:00でスペイン-ポルトガル戦をTV観戦して、体のリズムが完全に崩れたままNHKホールへ。アシュケーナージさんによる東欧プログラムです。庄司紗矢香さん効果か、C,D,E席は完売で、ホールはかなりの熱気に包まれていました。

前半はその庄司紗矢香さんとヴィキンガー・オラフソンのピアノによるメンデルスゾーンのヴァイオリンとピアノのための協奏曲。なんとメンデルスゾーンが14歳の時の作品だそうです。初めて聴く曲でしたが、耳に馴染みやすいものでした。

ただ、曲の特徴の故か、この日の庄司さんのヴァイオリンは、演奏そのものはいつもながらの正確な美音を発していたものの、奏者の思いがあまり伝わってこなかった気がしました。上手だなあ~とは思うものの、3年前のシベリウスのヴァイオリン協奏曲の時のような凄みを感じない。むしろピアノの清明な音の方が刺さる感じがすると思って聴いていました。もっとも、こんな感想はTwitter上でも全く見かけませんでしたので、私の感じ方の問題なのでしょう。

後半の2曲も私は初めてでしたが、こちらも聴きやすく楽しめました。ヤナーチェックのタラス・ブーリバはコザック兵一家の死を扱った曲なので、重めではありましたが、N響のアンサンブルが冴えていました。

また、コーダイの「ハーリ・ヤーノシュ」は民族色豊かで、管のソロあり、雄大な合奏ありで、管弦楽曲の醍醐味を味わえました。打弦楽器ツィンバロンの音を聞いたのも初めてです。

アシュケナージさんは今日もお茶目に元気いっぱい。80歳を超えるとは思えない溌溂さです。会場からも大きな拍手に包まれていました。今回はA,Cの2つの演奏会をユニークなプログラム。引き続きの登壇をお願いしたいです。



第1889回 定期公演 Cプログラム
2018年6月16日(土)
NHKホール

メンデルスゾーン/ヴァイオリンとピアノのための協奏曲 ニ短調
ヤナーチェク/タラス・ブーリバ
コダーイ/組曲「ハーリ・ヤーノシュ」

指揮:ウラディーミル・アシュケナージ
ヴァイオリン:庄司紗矢香
ピアノ:ヴィキンガー・オラフソン

No.1889 Subscription (Program C)
Saturday, June 16, 2018 3:00p.m. (doors open at 2:00p.m.)
NHK Hall

Mendelssohn / Concerto for Violin and Piano d minor
Janáček / “Taras Bulba”, rhapsody
Kodály / “Háry János”, suite

Vladimir Ashkenazy, conductor
Sayaka Shoji, violin
Víkingur Ólafsson, piano

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