
今年も調布国際音楽祭に行ってきました。年々、内容がパワーアップして楽しみ度が増してます。
例年、土曜日午後の有料プログラムは企画物プログラムです。昨年は「ツィマーマンのコーヒーハウス」、一昨年は「生誕 260 年 モーツァルト・ガラ・コンサート 〜再現1783年ウィーン・ブルク劇場公演〜」という企画で楽しませてくれました。今年は「ヴェルサイユの光と影 フランス音楽の今昔」と題して、ラモー、クープランといったフランス・バロックものとドビュッシー、ラヴェルなどフランス20世紀ものを行き来する例年に劣らないユニークなプログラムでした。
私には、ドビュッシーのベルガマスク組曲以外は全て初モノでしたが、聴き易く100%投入できる音楽でした。森下唯さんのドビュッシーとラヴェルの2曲のピアノ独奏は、地味な感じの外見(失礼)とは真逆の表情豊かな表現が意外。胸に染み入る演奏でした。
ラモーとクープランの2つのバロック音楽は、チェンバロをはじめとした古楽器から発せられる音色が、落ち着いた素朴ながらも華やか。外の30℃を超す熱暑を忘れさせてくれました。
過去2年に比べると、エンターテイメント感や規模感を抑え、真面目さが増した演奏会になった印象がありましたが、午後のひと時をリラックスして過ごすには最適です。来年も尖ったプログラムを期待したいと思います。

《開演10分前》
ヴェルサイユの光と影 フランス音楽の今昔
日時:6月30日(土)14:00
場所:調布市文化会館たづくり くすのきホール
出演:
鈴木優人(チェンバロ)
森下 唯(ピアノ)
アンサンブル・ジェネシス[コンサートマスター:山口幸恵]
佐藤美晴(演出)
曲目
◦ラモー:クラヴサン合奏曲集 第1番、第3番
◦ドビュッシー:ベルガマスク組曲 ※没後 100 年
◦ラヴェル:クープランの墓
◦クープラン:『諸国の人々』より スペイン人
Time Travel Versaille“La lumière et l’ombre”
Date
◦Saturday, June 30 at 14:00
Place
◦Chofu City Culture Hall Tazukuri, Kusunoki Hall
Artists
◦Masato Suzuki, Conductor, Harpsichord
◦Yui Morishita, Piano
◦Ensemble Genesis[ Yukie Yamaguchi, Concertmaster]
◦Miharu Sato, Director
Programs
◦ Jean-Philippe Rameau: Pièces de clavecin en concerts, Premier concert et Troisième concert
◦Claude Debussy: Suite bergamasque
◦Maurice Ravel: Le tombeau de Couperin
◦F.rançois Couperin: L’espagnole from “Les nations”