埼玉県をネタにした自虐的コメディ映画。私は読んだことないが、漫画を映画化したものらしい。出張帰りの機内で視聴した。埼玉には、社会人なって最初の3年間を、住み、勤めたので、それなりに愛着があるし、営業・マーケティング活動に従事したので、当地の社会・経済についてもそこそこ経験し、勉強したつもりだ。今回、新聞で興行的にも結構集客好調という記事を読んだことがあるので、機内の情報誌にこのタイトルを見たときはラッキーと思った。
が、観てみての感想は、正直言って私のストライクゾーンからは大きく外れた映画だった。埼玉の東京・神奈川に対するコンプレックスと(一方的な)千葉に対するライバル心は十分に経験したので、まさに埼玉「あるある」でそれなりに笑えると言えば笑える。また、全国住みにくい県ワースト一位だったことが長くあったり、貧乳率全国一位(こんな指標があるというのは驚きだった)というのは初めて知ったことで「へえ〜」ということもあった。
ただ、状況設定やストーリー展開は漫画には合いそうだが、実写で見せるには、リアリティと現実離れの混在が中途半端だ。また、笑いも自虐的であるだけなので、笑いに深みや広がりがあるわけではない。まあ、ガリガリ君やファミリーマートが埼玉発というのも、飲み屋でのおやじ連中のお国自慢をわざわざ映画にしているだけという気もする。埼玉には縁があった私でさえこの程度の感想なのだが、埼玉の人が喜んで視ているというのはなんか良く分からないし、ましてや埼玉に縁がない人で面白いと思える人が一体どれだけいるのだろう。
まあ、純粋エンタメ映画にくそ真面目な感想をつらつら書くのも無粋だろうからこの程度にしよう。緊張感ある商談帰りで、機内で何も考えたくない時の時間つぶしに良かったとポジティブに終わろう。