フルシャさん指揮の第2弾はサントリーホールでのBプログラム。
前半は、チェコとポーランドの音楽。チェコ出身のフルシャさんによるご当地モノということで期待高しでした。
私にとっては2曲とも初めてでしたので新鮮でした。特に1曲目の「フス教徒」は劇的で、民族的な香り、歴史的な重みを、表題見ずとも感じられる音楽です。ドヴォルザークの祖国への強い愛をN響の重厚な響きが燻し出すようで、いきなり心臓パクパク。
続いての、シマノフスキ/交響曲第4番は東欧の匂いも香らせながら、様々に変化に富んだ音楽でした。 私には、掴みどころが分からないまま進んで行ったところはありましたが、ピアノ独奏のアンデルシェフスキさんの丁寧で繊細でありながら芯の通った感じがする演奏を堪能。ただ、私の位置するステージ後ろP席からでは、オケがフルに鳴る曲面ではピアノの音がかき消されてしまうところがあるので、そこは残念ですが致し方なしです。第2楽章でのヴァイオリンとヴィオラによる呼応も聴きごたえ満点です。
アンデルシェフスキさんのアンコールはバルトーク「シク地方の3つのハンガリー民謡」。しっとりと聴きいり、重厚なメインのあとの親しみやすいデザートを楽しみました。
後半のブラームス交響曲第4番。フルシャさんの大きくダイナミックな音楽つくりにN響がしっかり応えた名演でした。フルシャさんの音楽は大きな河の流れを感じます。時に急流だったり、水面が輝いたり、ゆったりとしたり、うねったり、様々な様々な表情を見せますが、常に一定の流れが底流にあって澱まない。安心して流れに身を委ねる感覚です。特に第2楽章は重厚さの中に繊細さな美しさをのぞかせ、ゾクゾク来ました。
終演後はもちろん大拍手。チェロの方がお一人退団されるのでしょうか?チェロチームから花束を贈られ、フルシャさんも労います。あたたかな雰囲気がステージに漂いました。来シーズンの登壇は無いようですが、フルシャさんのレギュラーな招聘をお願いしたいです。
定期公演 2022-2023シリーズBプログラム
第1979回 定期公演 Bプログラム
2023年2月16日(木) 開演 7:00pm [ 開場 6:20pm ]
サントリーホール
曲目
ドヴォルザーク/序曲「フス教徒」作品67
シマノフスキ/交響曲 第4番 作品60「協奏交響曲」*
ブラームス/交響曲 第4番 ホ短調 作品98
指揮 ヤクブ・フルシャ
ピアノ ピョートル・アンデルシェフスキ*
Subscription Concerts 2022-2023Program B
No. 1979 Subscription (Program B)
Thursday, February 16, 2023 7:00pm [ 6:20pm ]
Suntory Hall
Program
Dvořák / Hussite Overture, Op. 67
Szymanowski / Symphony No. 4 Op. 60, Symphonie concertante*
Brahms / Symphony No. 4 E Minor Op. 9
Conductor Jakub Hrůša
Piano Piotr Anderszewski*