その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ヒンズーのお食い初め

2011-11-04 22:29:53 | ロンドン日記 (日常)
 以前の同僚で、今は良き友人であるインド系イギリス人から、彼の赤ん坊のお食い初めにご招待頂きました。一般的に、日本では乳歯が生え始める生後100日目に行われる儀式ですが、インドのコミュニティでも似たようなお祝いがあるのを知って驚きました。頂いた招待状によると、ヒンズーでAnnaprashan ceremonyというらしく、その友人は私にfirst rice eating ceremonyだと解説してくれました。

 ロンドン北東部の郊外にあるインド料理屋さんで行われたセレモニーは、何と総招待客が100名は優に超える大セレモニーでした。



 丁度、8か月になった男の子は、お父さんの親友(後見役のようなものらしい)の膝に抱えられて、ご飯や野菜、ライスプディングを食べさせてもらいます。親族、友人一同(みたとこ95%はインド系の人)、写真を撮って、みんなで大いに祝います。

(今日の主役 今、8か月になったばかりです)


(だっこしているのはお父さんの親友君)


(メニュはー左からライスプディング、ご飯と廻りに茹で野菜、一番右はヒンズー教の経典)


(ミッション完遂!)


 その後は、カレーを中心としたランチパーティ。途中にはディスコタイムもあり、皆、踊り大いに盛りがらります。

 ちなみに、「カレーはいつから食べるの?」とお父さんに聞いたら、「もうすぐ食べるよ。でも、最初はマイルドなやつからね」とのことでした。


 親戚や友人が一族や友人の子供の成長を願い、祝う。その様子を見ていて、きっと今の日本では殆ど失われてしまったであろう、アジア的コミュニティの絆を感じました。当事者になれば、それは時として面倒なところもあると思うのですが、こうした機会を活用して普段離れた友人たち、親族が集う、とっても暖かい空気が終始流れていたのです。

(ダンスタイム!)


 こんなセレモニーに声をかけてくれた友人に感謝したいです。

2011年10月30日
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晩秋のハンプシャー州を走り歩く (ピーターズフィールド~リス)

2011-11-02 23:22:40 | 旅行 海外
 今年の10月は信じられないくらいに週末の天気が良く、ロンドンの秋を満喫できた。

 先週末の10月最後の土曜日、この日も晴れの天気予報だったので、ジョギングとウオーキングを兼ねて、ロンドン郊外まで足を伸ばした。以前、「カントリーウオークス(COUNTRY WALKS)というウオーキングのコースガイドを買ってはみたものの(こちら→)、一度も活用したことがないので、ちょっと使ってみたかったというのもある。

 ロンドン ウォタールー(Waterloo)駅から列車に乗って丁度1時間、Petersfieldという田舎駅で下車する。ガイドブックによると、そこから田園や森の中を歩く11.1マイル(17.7キロ)のコースである。

(ここからスタート)


 天気予報に反して曇りの天気が残念だったが、早速Jog開始。このあたりはHangers Wayという、全長34キロに及ぶウォーキングコースになっていて、今日走り、歩くのはその一部。時折、車道には出るものの、99%は森や草原のWalkPathを辿る。週末の朝の8時過ぎということもあり、誰に会うこともなく、孤独感一杯だが、朝の誰にも吸われていない新鮮な空気の中、走ったり歩いたりするのは何とも気持ちよい。

(ホントの田舎道)




 紅葉の進んだんだ森を歩き、広々とした牧場に出て、そして今度はちょっとした丘を登って、降りる。日本の登山のような険しさや、苦行感無く、だれでも手軽に、たっぷりと自然の中に自分を晒す体験ができるのがイングランドの良さだ。



(秋の恵み・・・リンゴ)


(丘の上からSouthDownsを臨む)
 

 途中で天気もよくなり、素晴らしい風景を楽しんだりして、「これは病み付きになるなあ〜」と思い、気分良く、全体の三分の二ぐらいの道程が終わる。しかし、このウォーキングは、そう簡単ではなかった・・・

(秋の田園風景)








 森の真ん中で道に迷ってしまったのである。半分、思いつきで家を出たものだから、地図も無いまま、ガイドブックに載っている略図と文章による詳細なコース案内をもとに途中まで来たものの、あるはずの道標が見つからないまま、随分と道を行きすぎてしまったようで、自分が何処に居るのだか全く分からなくなってしまった。

 これには結構びびる。全行程11マイルだから走れば1時間半ちょっと、途中徒歩が入っても2時間半もあれば、完走できるだろうと思ってたのも甘かった。途中で写真を撮ったり、道を確かめながらきたりしたので、もう既に2時間はたっていた。家を出て4時間近くたって、腹も減ってきたのだが、食料もチョコが3切れほどしか持ってきていない。「遭難」の2文字が頭に浮かぶ。でも、まさかこんなところで・・・・・

 途中で戻ってみようとしたものの、往路と復路では景色も違うので、ただ徒に迷いを深めるだけだった。そこで、これは前進あるのみと、かなり焦りながら、走リ続けてみた。そしたら20分程走って、やっと車道に出た。人間ちょっと焦ると20分が、優に1時間以上に感じる。走った汗と焦りの冷や汗で、シャツがべっとりだった。

(森の中)


(この道標を見たときの安心感)


 一旦車道に出ると、そこからはもう弱気になって、森のWALKPATHに戻ることはせず、車道(といっても途中、車を見たのは3台だけだが)を3マイル弱を走り、終着点のLiss駅を目指した。やっと、駅に着いた時の何とも言えない、安心感・・・。

 森を舐めたらいけないという教訓を得つつも、このCountry Walk&Jogの素晴らしさは格別であった。また、近いうちに違うコースを試してみよう。


 2011年10月29日
コメント (4)
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