「一千一秒物語」を再読。
稲垣足穂の処女小説で最高傑作、といっても、どちらかというとマニアックな部類に入るのかな。
学生時代に読んで、目から鱗の印象を受けた一冊だ。
いわゆる文学小説とも私小説とも趣を異にするトンデモ小説だ。
当時は安部公房あたりを先端と思っていたが、この本は、はるかにそれを超えていた。
70編からなる掌編集で、星をひろった話とか、お月さんとけんかした話とか、箒星を獲りに行った話とか、掌編のタイトルだけ並べると小学生向けの童話集みたいで、実際に文章も小学生にもわかるような簡潔明瞭なものだ。
しかし、そこは巨匠、シンプルな言葉の中に独自の世界観が溢れているのだ。
シュールでノスタルジックで、モダンでクールでファンタジックなのだ。
小説の常識の範疇外のヘンテコ話だ。
それでいて、思考の襞を柔らかに刺激しながら、心の中に染み込んでくるのだ。
こんな小説が大正時代に書かれたということも驚き桃の木だ。
稲垣足穂の処女小説で最高傑作、といっても、どちらかというとマニアックな部類に入るのかな。
学生時代に読んで、目から鱗の印象を受けた一冊だ。
いわゆる文学小説とも私小説とも趣を異にするトンデモ小説だ。
当時は安部公房あたりを先端と思っていたが、この本は、はるかにそれを超えていた。
70編からなる掌編集で、星をひろった話とか、お月さんとけんかした話とか、箒星を獲りに行った話とか、掌編のタイトルだけ並べると小学生向けの童話集みたいで、実際に文章も小学生にもわかるような簡潔明瞭なものだ。
しかし、そこは巨匠、シンプルな言葉の中に独自の世界観が溢れているのだ。
シュールでノスタルジックで、モダンでクールでファンタジックなのだ。
小説の常識の範疇外のヘンテコ話だ。
それでいて、思考の襞を柔らかに刺激しながら、心の中に染み込んでくるのだ。
こんな小説が大正時代に書かれたということも驚き桃の木だ。