塩分も必要なのだ

　歳をとると味覚が衰えるのか、味の好みが変わってくる。

　昔は食べなかった野菜の煮付けや炊き込みご飯、漬物などを好んで食べるようになった。
　特に野菜の煮付けなどは、子供の頃よく祖母が作っていたが、年寄りの食べ物ということで箸をつけることもなかった。

　家内も同世代なので、野菜の煮付けや炊き込みご飯をたまに作る。
　これが不味くはないものの、塩味がほとんどないのだ。

　塩分過多に気をつけているのというではなく、昔から超薄味に慣れているのだ。
　濃い味が好みの私とはそこが異なる。

　元来、炊き込みご飯などはそれだけでご飯とおかずを兼ねているものだ。
　それが白ご飯同様、塩気のおかずがないと食べられない。
　最近の炊き込みご飯の具は、味付け有りと無しがあり、味付けなしの具材だけのやつは、自分で味付けするようにできているのだ。

　野菜の煮付けや漬物も、塩や醤油を足さないと私の舌には物足りない。
　鮭や鯵などの魚も塩分超控えめのやつを買ってくる。
　食の好みは同じでも、塩味については天と地ほどの違いがある。
　味音痴の私だが、塩分の濃い薄いくらいはわかるのだ。
　

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