虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

苦労人

2014-05-01 09:35:09 | スポーツ
あのセナがレース中の事故で亡くなって、今日で丸20年。

今日はフジテレビのCS放送では特番が組まれているし、いろんな雑誌で彼の足跡を辿った記事や特集が組まれた。

そのセナが事故死する前日、ラッツェンバーガーというオーストリア人ドライバーが事故で他界した。
彼はこの1994年にF1デビュー。
とりあえず5戦のみのスポット契約で、参戦したのはこのシーズンから新規に参戦したシムテックという(弱小)チームから。

高速で走行中にフロントウイングが脱落し、マシンの底に入り込んでしまった。
そのまま300㎞/hを超えるスピードでコンクリートのフェンスに激突。
マシンはバラバラになり、中にいるドライバーは内臓破裂などで即死だった。

原因としては、マシンの整備不良とも設計ミスとも言われているが、とても痛ましい事故だった。

ラッツェンバーガーといえば、1990年から日本でレース活動をして、大きく成長した選手であった。
F3000、グループC、グループAなどあらゆるカテゴリーで経験を積み、F1へ羽ばたいていったその矢先の事故であった。
そのころは日本のレース界もバブルの影響を存分に受けて、活況を呈していた。
そこで着々と実力を蓄えて、F1チームからオファーが舞い込み、デビューできることになった。

彼のバックには大きな資金力もなく、地道に歩みを進めていた。
それだけに…。
とても残念な思いだった。

翌日に巨星セナが墜ち、話題はセナ一色になってしまったが、レースファンならラッツェンバーガーのことも忘れることはできない。
改めて冥福を祈るのみです。