片山真理さん初個展
娘がお世話になっています。娘の大先輩。
片山真理さんが初の個展を開くということで、案内がありました。
思わず紹介してみます。
個展紹介ページより抜粋
片山真理 展
you’re mine
会期:2014年12月17日(水)~2015年2月15日(日)
オープニングレセプション:12月17日(水) 18:00-22:00
冬期休業 12月28日~1月6日
●会場:
TRAUMARIS|SPACE
150-0013 ?渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F
TEL 03-6408-5522
月火休
13:00-24:00(日曜14:00-22:00)
URL:http://www.traumaris.jp
問合せ:info@traumaris.jp
またしても、東京ですね。
新幹線で家族で往復6万円以上交通費がかかる我が家としては、いけないかもしれないんですが、見たいなぁ。
本当に心からみたいです。娘にも見せてあげたい。
トリエンナーレで作品を見て、義肢製作所でお話を去年させていただいてから、娘の中では片山さんは憧れになっています。
片山さんの素晴らしいのは、自己表現を突き詰めているところ。自分自身についてここまで探求し試み挑戦している人って、あまりいないような気がします。
娘の大先輩で同じ病名を持ち、両脚義足でありながら、いまや個展紹介や作品紹介にそのことがほとんどおまけ程度にしか触れられないほどの実力。知名度。
ここまでのたゆまぬ努力に頭が下がります。
これから娘が生きていくこの社会の当たり前を変えてくれるかもしれない。
以下、個展並びに製作者紹介
(いずれも個展紹介ホームページより)
『you're mine』
私たちは人のかたちを真似て、世界に紛れ込みます。私はあなたになります。
―片山真理
TRAUMARIS|SPACEでは、片山真理の初個展を開催します。
片山真理(1987年生まれ)は、9才のとき先天的な理由で両足を切断し、義足で生活をしています。彼女の作品世界は、その足と義足との関わりなしには存在し得ません。群馬の実家で生きるための技術や資格を身につけていた頃から、日々、内面的・身体的に成長する自分と自身を取り巻く世界との関わりを作品化し続けてきました。
母はとにかく手に職をと願い、商業高校で会計士にもなれるスキルを身につけました。でも最初に東京へ呼んでくれたキュレーターをはじめ、『好きなことをすればいいんだよ』とゆっくり見守ってくれた人たちが、私をいちばん生きやすい場所に導いてくれました。特徴をもって生まれた自分はラッキーとしか言いようがありません」(片山)。
群馬青年ビエンナーレで審査を務めたキュレーターの故・東谷隆司に出会い、制作活動を続けるよう励まされた片山は東京藝術大学大学院に進学。2010年には東谷氏のキュレーションによる「identity, body it.」(nca)に参加。さらに「アートアワードトーキョー丸の内2012」でグランプリを受賞し、出品作を2012年「自由について2」(TRAUMARIS|SPACE)で再構成して発表しました。2013年には「KISS THE HEART#2」(伊勢丹新宿店)、「あいちトリエンナーレ2013」に最年少で参加しています。
フェミニンな装飾をほどこした少女時代の義足や小さなハイヒールのオブジェなど、親密な品々でびっしりと飾られた居心地のいい部屋を再現するインスタレーション。制作の合間に煙草をふかす、くつろいだセルフポートレート。特注したハイヒールの義足を着けて約190cmという迫力のプロポーションを生かしたパフォーマンス。
すべての作品は、生まれもった特別な身体を媒介に、これまでの人生で身につけた生活の知恵と想像力から生まれたクリエイションでした。
私小説的に綴られてきた作品の表現はしだいに広がりを見せます。「揺れる大地」をテーマに掲げた「あいちトリエンナーレ」で発表した映像作品では、ハイヒールの義足で街を闊歩する自身の姿を「巨女」に喩え、持ち味であるちょっと毒のきいたユーモアで、地上2m近くから、私たちの緩んだ危機意識に警鐘を鳴らしました。
デカすぎて誰とも視線が合わないんです。小さい人も大きい人もみんな同じに見えて、違いがわからない。でもこのフラットな感じ、以前の車椅子から見上げてた視点と同じだったんだなと思い出しました。(片山)
自身を包み込むシェルターのようなインスタレーションをいったん卒業した片山は、本展のために、分身ともいえる1体の人形を制作しました。新作『you’re mine』は、作家自身の身体と、他人の足を型取りをした石膏像になめし革のパッチワークを施した立体と、それを使用したポートレート写真で構成されます。足の石膏像とポートレートは、2014年秋、アーツ前橋の滞在制作で行ったワークショップで制作されたものです。様々な人の足を型取りし、その足を装着したセルフポートレートとなっています。
私は今まで自身の身体をなぞる行為、「ポートレート」を制作してきました。それは自分と他人を知ることであり、社会との繋がりの象徴でした。
群馬は私の故郷であり、初めて人や社会と関わりをもったところです。ここで私は人と自分の違いを知り、その人たちになりたいと思いました。足首とつま先のターン、踵で踏み込むタイミング、重力、全てが魅力的に見
えました。そして、他人の足をよく観察して、歩き方を盗んでいったのです。おかげで私は杖なしで歩けるようになれましたし、気分やファッションで歩き方を選べることさえ出来るようになりました。そして世界に紛れ込むことができました。
この作品の行き着く先は、自己の消滅か、どこかの誰かとして世界の一員になることか、それともその全てになることか?分からないまま、今日もいつも通り生きて、制作しています。飽きもせず、自分のポートレートであるのは間違いないけれど、何かがちょっとひらけた気がするのは気のせいでしょうか……(片山)
2013年には、フランス・マルセイユでダンスカンパニー「BABY Q」のパフォーマンス公演と仏ブランドのファッションショーに出演。2014年は、NHK『バリバラ!』でのインスタレーション作品発表、同番組制作のドラマ『悪夢』出演と、片山真理の表現活動はさらに領域を広げています。原点である造形作品とセルフポートレートが、世界との緩急豊かな関わりによってどのように変化したか。ぜひともご高覧いただき、各種メディア、ブログ、Facebook、Twitterなどで広報周知にご協力をお願い申し上げます。
アートプロデューサー・ライター
TRAUMARIS主宰
住吉智恵
娘がお世話になっています。娘の大先輩。
片山真理さんが初の個展を開くということで、案内がありました。
思わず紹介してみます。
個展紹介ページより抜粋
片山真理 展
you’re mine
会期:2014年12月17日(水)~2015年2月15日(日)
オープニングレセプション:12月17日(水) 18:00-22:00
冬期休業 12月28日~1月6日
●会場:
TRAUMARIS|SPACE
150-0013 ?渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F
TEL 03-6408-5522
月火休
13:00-24:00(日曜14:00-22:00)
URL:http://www.traumaris.jp
問合せ:info@traumaris.jp
またしても、東京ですね。
新幹線で家族で往復6万円以上交通費がかかる我が家としては、いけないかもしれないんですが、見たいなぁ。
本当に心からみたいです。娘にも見せてあげたい。
トリエンナーレで作品を見て、義肢製作所でお話を去年させていただいてから、娘の中では片山さんは憧れになっています。
片山さんの素晴らしいのは、自己表現を突き詰めているところ。自分自身についてここまで探求し試み挑戦している人って、あまりいないような気がします。
娘の大先輩で同じ病名を持ち、両脚義足でありながら、いまや個展紹介や作品紹介にそのことがほとんどおまけ程度にしか触れられないほどの実力。知名度。
ここまでのたゆまぬ努力に頭が下がります。
これから娘が生きていくこの社会の当たり前を変えてくれるかもしれない。
以下、個展並びに製作者紹介
(いずれも個展紹介ホームページより)
『you're mine』
私たちは人のかたちを真似て、世界に紛れ込みます。私はあなたになります。
―片山真理
TRAUMARIS|SPACEでは、片山真理の初個展を開催します。
片山真理(1987年生まれ)は、9才のとき先天的な理由で両足を切断し、義足で生活をしています。彼女の作品世界は、その足と義足との関わりなしには存在し得ません。群馬の実家で生きるための技術や資格を身につけていた頃から、日々、内面的・身体的に成長する自分と自身を取り巻く世界との関わりを作品化し続けてきました。
母はとにかく手に職をと願い、商業高校で会計士にもなれるスキルを身につけました。でも最初に東京へ呼んでくれたキュレーターをはじめ、『好きなことをすればいいんだよ』とゆっくり見守ってくれた人たちが、私をいちばん生きやすい場所に導いてくれました。特徴をもって生まれた自分はラッキーとしか言いようがありません」(片山)。
群馬青年ビエンナーレで審査を務めたキュレーターの故・東谷隆司に出会い、制作活動を続けるよう励まされた片山は東京藝術大学大学院に進学。2010年には東谷氏のキュレーションによる「identity, body it.」(nca)に参加。さらに「アートアワードトーキョー丸の内2012」でグランプリを受賞し、出品作を2012年「自由について2」(TRAUMARIS|SPACE)で再構成して発表しました。2013年には「KISS THE HEART#2」(伊勢丹新宿店)、「あいちトリエンナーレ2013」に最年少で参加しています。
フェミニンな装飾をほどこした少女時代の義足や小さなハイヒールのオブジェなど、親密な品々でびっしりと飾られた居心地のいい部屋を再現するインスタレーション。制作の合間に煙草をふかす、くつろいだセルフポートレート。特注したハイヒールの義足を着けて約190cmという迫力のプロポーションを生かしたパフォーマンス。
すべての作品は、生まれもった特別な身体を媒介に、これまでの人生で身につけた生活の知恵と想像力から生まれたクリエイションでした。
私小説的に綴られてきた作品の表現はしだいに広がりを見せます。「揺れる大地」をテーマに掲げた「あいちトリエンナーレ」で発表した映像作品では、ハイヒールの義足で街を闊歩する自身の姿を「巨女」に喩え、持ち味であるちょっと毒のきいたユーモアで、地上2m近くから、私たちの緩んだ危機意識に警鐘を鳴らしました。
デカすぎて誰とも視線が合わないんです。小さい人も大きい人もみんな同じに見えて、違いがわからない。でもこのフラットな感じ、以前の車椅子から見上げてた視点と同じだったんだなと思い出しました。(片山)
自身を包み込むシェルターのようなインスタレーションをいったん卒業した片山は、本展のために、分身ともいえる1体の人形を制作しました。新作『you’re mine』は、作家自身の身体と、他人の足を型取りをした石膏像になめし革のパッチワークを施した立体と、それを使用したポートレート写真で構成されます。足の石膏像とポートレートは、2014年秋、アーツ前橋の滞在制作で行ったワークショップで制作されたものです。様々な人の足を型取りし、その足を装着したセルフポートレートとなっています。
私は今まで自身の身体をなぞる行為、「ポートレート」を制作してきました。それは自分と他人を知ることであり、社会との繋がりの象徴でした。
群馬は私の故郷であり、初めて人や社会と関わりをもったところです。ここで私は人と自分の違いを知り、その人たちになりたいと思いました。足首とつま先のターン、踵で踏み込むタイミング、重力、全てが魅力的に見
えました。そして、他人の足をよく観察して、歩き方を盗んでいったのです。おかげで私は杖なしで歩けるようになれましたし、気分やファッションで歩き方を選べることさえ出来るようになりました。そして世界に紛れ込むことができました。
この作品の行き着く先は、自己の消滅か、どこかの誰かとして世界の一員になることか、それともその全てになることか?分からないまま、今日もいつも通り生きて、制作しています。飽きもせず、自分のポートレートであるのは間違いないけれど、何かがちょっとひらけた気がするのは気のせいでしょうか……(片山)
2013年には、フランス・マルセイユでダンスカンパニー「BABY Q」のパフォーマンス公演と仏ブランドのファッションショーに出演。2014年は、NHK『バリバラ!』でのインスタレーション作品発表、同番組制作のドラマ『悪夢』出演と、片山真理の表現活動はさらに領域を広げています。原点である造形作品とセルフポートレートが、世界との緩急豊かな関わりによってどのように変化したか。ぜひともご高覧いただき、各種メディア、ブログ、Facebook、Twitterなどで広報周知にご協力をお願い申し上げます。
アートプロデューサー・ライター
TRAUMARIS主宰
住吉智恵