昨夜の反動でぐうたらに過ごしてしまいましたが、一応ビデオにとってあった4月からの新アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を観て、更に少しだけでしたがこれも新しく始まったウルトラシリーズ最新作「ウルトラマンメビウス」を観てみました。「ハルヒ」の方は予想していたよりもきっちり作られているようで、来週はいよいよ「夢使い」も始まりますし、先々楽しみが増えました。「メビウス」は、残念ながら「何これ?」と言わざるを得ないチープな出来に驚かされました。よほどお金がないのか、それなら無理してやらなくてもいいのに、というのが正直な感想です。いえ、別に子供向けだったりするのは構わない、というより、子供のために作るのは当然で、それをこいい年したちらは、童心に戻って楽しませてもらっているだけだと思っております。でも、同じように子供向けに作られている「スーパー戦隊シリーズ」に比べても、あまりに落差が目立つのではないでしょうか? 子供相手だからこそ、安易に手抜きなどせずにしっかり作り込むべきだと思うのですが。「スーパー戦隊」や「仮面ライダー」が新しい要素を次々と取り入れて見事換骨奪胎に成功しているのに比べて、「ウルトラマン」は過去の遺産をただ食いつぶしているようにしか見えず、そのコントラストがあまりに目立つのです。たぶんメビウスを観ることはもう無いでしょう。「BLOOD+」の前番組として、時間調整にひょっとしたら観たりするかも知れませんが……。
さて、そんなこんなで適当に時を過ごしつつも、活字だけはしっかり時間をとって楽しんでいたりします。
今日読み終わったのは、宮部みゆきの「ドリームバスター3」(徳間書店)。人気シリーズなのでしょうか、初刊は2001年末に出ているのですが、そのまま続いているみたいです。
題名が「ドリームバスター」、初刊の帯に書いてある言葉が「あなたの悪い夢退治します!」それで作者が宮部みゆき。これだけ揃っていたら、ドリームハンター麗夢にはまっているこちとらときては、買って読まないわけにはいかないではありませんか。というわけで初刊を買った4年半前には、実は大したことがない、という感想を抱いておりました。何がつまらないといって、その世界設定があまりにも前近代的というか幼稚というか、とにかくリアリティというものとはほど遠いように感じてしまったからです。
物語の大筋を申しますと、地球とは異なる世界「テーラ」で不老不死を実現するため、実験体として利用されていた極悪人達の意識が、最終実験の大失敗のため開いてしまった「穴」を通って地球に逃げだしてしまいます。悪人達は地球の人間達の意識下に忍び込み、悪夢を見せたりして悪さをするわけです。それを、「ドリームバスター」と呼ばれる「テーラ」の賞金稼ぎ達が、意識だけをデータ化して送信できる装置を使い、極悪人達を捕らえににいきます。物語は、逃げ出した極悪人の一人を母に持つ若干15歳の少年がドリームバスターとなり、相棒の筋肉ムキムキな初老の男とともに、日本人担当となって悪党どもを捕まえに人々の夢の中にお邪魔する、というものです。
麗夢で言えば、「夢魔」の説明をしてくれているような1巻でしたが、「テーラ」の設定が異世界というには薄っぺらで色々つっこみどころ満載な感じで、今ひとつのめり込むのが難しく感じられたのです。
そ多分この作家には、瀬名秀明や貴志祐介のような緻密な物語世界構成力を期待してはいけないのでしょう。それよりは登場人物の掛け合いやストーリー展開をほどよく味わえば良いのではないでしょうか? 実際、陳腐だろうが貧弱だろうが、それについての説明よりも、既にそれを前提としてお話を進行させている続刊はそこそこ楽しく読めました。特にこの3巻について言うなら、そんな作者の特性がよりはっきり出ているようにも感じます。3巻は2巻の継ぎ足しの話と、2巻で解決できなかった話の締めの話、それに4巻につなぐための導入部という3部構成ですが、主人公に絡めるためのお約束みたいな少女キャラが登場したりして、実際の中身はもっと細かく章分けしているように感じられます。この作家は、それくらいの文章量の方が、テンポ良く読ませるのかも知れません。何にせよ、4巻が出たらまた読むことでしょう。なんと言っても続きが気になりますからね。瀬名秀明の新刊ほど渇望するところまではいきませんが、それなりに読書を楽しむにはよい作家だと思います。
さて、そんなこんなで適当に時を過ごしつつも、活字だけはしっかり時間をとって楽しんでいたりします。
今日読み終わったのは、宮部みゆきの「ドリームバスター3」(徳間書店)。人気シリーズなのでしょうか、初刊は2001年末に出ているのですが、そのまま続いているみたいです。
題名が「ドリームバスター」、初刊の帯に書いてある言葉が「あなたの悪い夢退治します!」それで作者が宮部みゆき。これだけ揃っていたら、ドリームハンター麗夢にはまっているこちとらときては、買って読まないわけにはいかないではありませんか。というわけで初刊を買った4年半前には、実は大したことがない、という感想を抱いておりました。何がつまらないといって、その世界設定があまりにも前近代的というか幼稚というか、とにかくリアリティというものとはほど遠いように感じてしまったからです。
物語の大筋を申しますと、地球とは異なる世界「テーラ」で不老不死を実現するため、実験体として利用されていた極悪人達の意識が、最終実験の大失敗のため開いてしまった「穴」を通って地球に逃げだしてしまいます。悪人達は地球の人間達の意識下に忍び込み、悪夢を見せたりして悪さをするわけです。それを、「ドリームバスター」と呼ばれる「テーラ」の賞金稼ぎ達が、意識だけをデータ化して送信できる装置を使い、極悪人達を捕らえににいきます。物語は、逃げ出した極悪人の一人を母に持つ若干15歳の少年がドリームバスターとなり、相棒の筋肉ムキムキな初老の男とともに、日本人担当となって悪党どもを捕まえに人々の夢の中にお邪魔する、というものです。
麗夢で言えば、「夢魔」の説明をしてくれているような1巻でしたが、「テーラ」の設定が異世界というには薄っぺらで色々つっこみどころ満載な感じで、今ひとつのめり込むのが難しく感じられたのです。
そ多分この作家には、瀬名秀明や貴志祐介のような緻密な物語世界構成力を期待してはいけないのでしょう。それよりは登場人物の掛け合いやストーリー展開をほどよく味わえば良いのではないでしょうか? 実際、陳腐だろうが貧弱だろうが、それについての説明よりも、既にそれを前提としてお話を進行させている続刊はそこそこ楽しく読めました。特にこの3巻について言うなら、そんな作者の特性がよりはっきり出ているようにも感じます。3巻は2巻の継ぎ足しの話と、2巻で解決できなかった話の締めの話、それに4巻につなぐための導入部という3部構成ですが、主人公に絡めるためのお約束みたいな少女キャラが登場したりして、実際の中身はもっと細かく章分けしているように感じられます。この作家は、それくらいの文章量の方が、テンポ良く読ませるのかも知れません。何にせよ、4巻が出たらまた読むことでしょう。なんと言っても続きが気になりますからね。瀬名秀明の新刊ほど渇望するところまではいきませんが、それなりに読書を楽しむにはよい作家だと思います。