月も改まったので、いつまでも冬の装いもどうかと思いまして、テンプレートを変えてみました。手軽にささっと雰囲気を変えられるのはブログの一つの魅力といえますね。この際もう少しまめに見栄えも改めるようにしてみるのもよいかも、と思っております。
さて、マリア様がみてる新刊「くもりガラスの向こう側」は、発売日の昨日にちゃんと購入し、現在1回半、読んでいます。ネタばれになるのは申し訳ないので詳しくは書きませんが、簡単に述べるなら、十分楽しかった、次が待ち遠しい、というところです。色々つもる話もあるでしょうが、それとは別にこういう甘々な展開は気楽に楽しめます。で、詳しいレビューは、1週間後くらいをめどに、3回は読み返してから書こうと思います。現在同時並行的にマリみて含めて3冊読んでいるところなので、読み返すだけで多分それくらいかかってしまうと思われます。何せそれぞれ結構面白かったりするもので、マリみてだけ重点的に読みふける、というわけにもいかないのです。それらのレビューもできれば後ほど、やりたいですね。
ところで、これまでずっとマリア様がみてるを読んできて思っていたのですが、リリアン女学園のスール制度って、本当に機能するのでしょうか。もちろん架空のお話にそんな事をとやかく言うのは全く持って野暮でしかないとは思うのですが、私もアマチュアとはいえお話作りの端くれとして、このような人気作品の根幹をなす設定に生じた疑問については、無視していることもできないのです。
スール制度は、元々は「姉が妹を導くように先輩が後輩の面倒を見る」という学園の教育方針から始まり、いつしか普通の先輩後輩関係をこえた、より強固な個人的関係を自発的に結ぶようになって生まれてきた、と言う設定になっています。姉妹の契りにロザリオの授受を行うというような儀式もあって、その関係はまさに夫婦に匹敵する神聖なる結びつきだと言うことです。
ここで疑問が生じたのは、こういう人間関係というのは基本的に1対1が原則であり、一人が複数の姉妹関係を結ぶのは不可能なのではないか、と言うことです。つまり、2年生が3年生の姉と1年生の妹を持つというのは、2年生を挟んで文字通りの三角関係が生じてしまいます。作中でも黄薔薇姉妹のように、江利子と由乃が令を挟んで衝突してますけど、普通に考えれば大なり小なりその種の衝突は避けて通れないものと思われます。ところが、紅薔薇姉妹の蓉子、祥子、祐巳にその種の軋轢はなく、先々代の紅薔薇様と蓉子、祥子、あるいは先々代黄薔薇様と江利子、令にも、特にそんな様子はうかがえません。このあたりも、先々代、あるいは先代山百合会幹部が、とても高校生とは思えない印象を持たせている一因になっているんじゃないかと思えます。
今、マリみての話題の焦点は祐巳の妹問題に絞られている感があり、その問題が出てから結果が出るまで随分我々読者は待たされているわけですが、祥子の祐巳への溺愛ぶりや祐巳の比較的高校生相応と思われる設定を考えると、何らかの形で祥子と祐巳の関係にけりがつかないと、到底祐巳の妹問題が片づくとは思えなくなるのです。
作品を見ても、3代姉妹揃ってお話が紡ぎ出されていたのはマリみての初期、先代薔薇様が卒業するまでだけで、それ以後は基本的に3代揃ってという描写はなくなります。薔薇様並に出てくる機会が多い新聞部姉妹も、三奈子、真美、日出実でやろうと思えばできるのに、作中で揃い踏みした事がありません。関係が複雑になって格段に描くのが難しくなるためだと思うのですが、そんなことを思うに付け、ブウトンが妹を作って将来の幹部候補生にする、という山百合会のシステムは、到底機能し得ないのではないか、と思わざるを得ないのです。
できれば作者に奮起して頂いて、初期の頃のように3代そろい踏みが問題なく機能しているところを描いて頂きたい(あるいはちょっと軋轢があって火花飛び交うような同人的展開によくあるパターンでも大歓迎ですが)と思います。あと、少しくらい次の巻の発売まで間があってもいいですから、粗製濫造にならないようにとだけは、ファンとして切に願いたいです。
さて、マリア様がみてる新刊「くもりガラスの向こう側」は、発売日の昨日にちゃんと購入し、現在1回半、読んでいます。ネタばれになるのは申し訳ないので詳しくは書きませんが、簡単に述べるなら、十分楽しかった、次が待ち遠しい、というところです。色々つもる話もあるでしょうが、それとは別にこういう甘々な展開は気楽に楽しめます。で、詳しいレビューは、1週間後くらいをめどに、3回は読み返してから書こうと思います。現在同時並行的にマリみて含めて3冊読んでいるところなので、読み返すだけで多分それくらいかかってしまうと思われます。何せそれぞれ結構面白かったりするもので、マリみてだけ重点的に読みふける、というわけにもいかないのです。それらのレビューもできれば後ほど、やりたいですね。
ところで、これまでずっとマリア様がみてるを読んできて思っていたのですが、リリアン女学園のスール制度って、本当に機能するのでしょうか。もちろん架空のお話にそんな事をとやかく言うのは全く持って野暮でしかないとは思うのですが、私もアマチュアとはいえお話作りの端くれとして、このような人気作品の根幹をなす設定に生じた疑問については、無視していることもできないのです。
スール制度は、元々は「姉が妹を導くように先輩が後輩の面倒を見る」という学園の教育方針から始まり、いつしか普通の先輩後輩関係をこえた、より強固な個人的関係を自発的に結ぶようになって生まれてきた、と言う設定になっています。姉妹の契りにロザリオの授受を行うというような儀式もあって、その関係はまさに夫婦に匹敵する神聖なる結びつきだと言うことです。
ここで疑問が生じたのは、こういう人間関係というのは基本的に1対1が原則であり、一人が複数の姉妹関係を結ぶのは不可能なのではないか、と言うことです。つまり、2年生が3年生の姉と1年生の妹を持つというのは、2年生を挟んで文字通りの三角関係が生じてしまいます。作中でも黄薔薇姉妹のように、江利子と由乃が令を挟んで衝突してますけど、普通に考えれば大なり小なりその種の衝突は避けて通れないものと思われます。ところが、紅薔薇姉妹の蓉子、祥子、祐巳にその種の軋轢はなく、先々代の紅薔薇様と蓉子、祥子、あるいは先々代黄薔薇様と江利子、令にも、特にそんな様子はうかがえません。このあたりも、先々代、あるいは先代山百合会幹部が、とても高校生とは思えない印象を持たせている一因になっているんじゃないかと思えます。
今、マリみての話題の焦点は祐巳の妹問題に絞られている感があり、その問題が出てから結果が出るまで随分我々読者は待たされているわけですが、祥子の祐巳への溺愛ぶりや祐巳の比較的高校生相応と思われる設定を考えると、何らかの形で祥子と祐巳の関係にけりがつかないと、到底祐巳の妹問題が片づくとは思えなくなるのです。
作品を見ても、3代姉妹揃ってお話が紡ぎ出されていたのはマリみての初期、先代薔薇様が卒業するまでだけで、それ以後は基本的に3代揃ってという描写はなくなります。薔薇様並に出てくる機会が多い新聞部姉妹も、三奈子、真美、日出実でやろうと思えばできるのに、作中で揃い踏みした事がありません。関係が複雑になって格段に描くのが難しくなるためだと思うのですが、そんなことを思うに付け、ブウトンが妹を作って将来の幹部候補生にする、という山百合会のシステムは、到底機能し得ないのではないか、と思わざるを得ないのです。
できれば作者に奮起して頂いて、初期の頃のように3代そろい踏みが問題なく機能しているところを描いて頂きたい(あるいはちょっと軋轢があって火花飛び交うような同人的展開によくあるパターンでも大歓迎ですが)と思います。あと、少しくらい次の巻の発売まで間があってもいいですから、粗製濫造にならないようにとだけは、ファンとして切に願いたいです。