かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

今日のガソリンは1L150円でしたが、果たして来週はいくらになっているのでしょうか?

2007-12-07 23:26:20 | Weblog
 今朝の気温は5℃、と毎日朝の気温の記録をしてどうするのか、という感じなのですが、しばらくは暖かかったり寒かったり、とめまぐるしく数字が変化することでしょう。それも年明けくらいまでで、1月中旬から2月中旬くらいの1ヶ月は、ほぼ連日氷点下になるに決まっていますので、そうなったらもう書くこともなくなるんじゃないかと思います。

 さて、今日は1週間ぶりにガソリンをバイクに補給したのですが、なるほど、ずいぶん値上がりしていますね。1L150円になっておりました。確か前に入れたときは143円でしたから、一気に7円上がったことになります。報道によると、OPECが原油増産を見送った、という話ですし、中国、インドは相変わらず旺盛な需要で買い捲っているんでしょうし、となるとわが国のガソリンが安くなる可能性はほとんどなく、かえって更に上がる可能性ばかりが高まるのではないでしょうか。前々から思っていましたけど、本気で1L200円超えの心配をしておいたほうがよいのかもしれません。
 それにしてもこの事態、いったい誰の責任なのかと考えますと、やっぱり政府や経済産業省の失策なんじゃないか、と思わざるを得なかったりします。わが国のように、石油のほぼ全量を海外に頼るしかない運命を背負っているというのに、一時石油が世界的にだぶついたときに、石油採掘の自主開発を怠った報いが今来ているような気がしてならないのです。せめて今からでも、「石油の一滴は血の一滴!」とでもキャンペーンを張って、可能な限りの予算を突っ込んで石油確保に尽力してもいいんじゃないでしょうか。もはや手遅れ、という気もしないでもないですが、このまま石油価格が上がって国民の窮乏が耐え難いレベルまで進行してしまうのを座視するわけにもいかないでしょう。
 そんな中、道路特定財源を暫定税率のまま今後10年間据え置くことで与党と政府が合意した、との報道がありました。揮発油税などは、本則が定めた税率の約2倍の暫定税率を適用したままずっと何年も来ているわけですが、それがこのまま行けば更に10年もの間、そのままになるということになります。一方この財源の一般財源化を公約として先の参院選を戦ったはずの民主党は、、議題によっては子供の喧嘩にしか見えなかろうとともかく自民党に対して対決姿勢を維持しているのにたいし、この問題に関してはいまいち煮え切らない態度に終始しているようです。まあガソリンでいうと暫定税率の上乗せ分は24円程度だそうですから、この分が解除されたとしても、将来200円になろうかというガソリン価格には結局さほどの影響も与えられないのかもしれませんが、少しでもこれでガソリンの値下げができたなら、それは民主党の面目躍如、ということになるんじゃないか、と思うだけに、なんとも残念ではあります。
 やはりここはわが国のお家芸を発揮して更に省エネな車を作ったりすることで乗り切るしかないのでしょうか。その点についても、若い世代の科学技術や工学への関心の薄さが不安材料だったりするのですが。

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10.ナノモレキュラーサイエンティフィック その3

2007-12-07 22:43:36 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
 微妙に雰囲気が変わった・・・。
 何故か判らないが、さっきまでの吉住と、今榊を追い出しにかかっている吉住とが、榊にはまるで別人のように感じられた。見た目の年齢に似ず、底の見えない懐深さを感じさせた吉住の様子が、急に年齢相応の薄っぺらい底が見えたように感じられたのである。
 榊はわざとゆっくりコーヒーカップをテーブルに戻すと、にこやかな笑顔を作って吉住に言った。
「これはどうもお邪魔を致しました。もう少し鑑識の調べが進みましたら、今度は実物を持って改めてお話を伺いに来るかも知れません。とにかく今日はありがとうございました」
「え、ええ、またいつでもいらして下さい」
「では」
 再び吉住と握手を交わした榊は、やはり雰囲気が変わっていることを確信した。握り方、握力、微妙な汗ばみ、などが、明らかに初めと違う。それはあまりに微妙な差で、特にそういうことを意識していなければ多分気づくことはないに違いない話だ。だが、榊の研ぎ澄まされたプロフェッショナルの勘は、その微妙な変化を見逃さなかった。
 出来るだけ近いうちにもう一度来てみる必要がありそうだ。
 榊は吉住の顔をもう一度見据え、相手の微かな動揺に気づかぬ振りをしながら、建物を出た。
「さて、当面あまり得るものもなかったが・・・」
 どうしたものか、と考えながらキーを車のドアに差し込んだときだった。胸ポケットに入れてあった携帯電話が、勢いよく震えて榊の注意を促した。誰からかとディスプレイに目を落とすと、警視庁からの呼び出しである。
 榊は人知れずふっと溜息をついて、受話ボタンを押した。
「はい、榊だ」
『警部! どちらにいらっしゃるんです?』
 電話の声は、部下の刑事からだった。あまり推理が冴えるとか、逮捕術に堪能というような特技はない代わりに、緻密なスケジュール管理能力という、ハードワークが続く榊にとっては無くてはならない特技を持っている。
「ちょっと出先だが、一体何かね?」
『今日は怪盗二四一号の犯行予告日ですよ。いったいどうなさるのか、特別チームのリーダーである警部の指示無しでは、どうにも動けませんよ!』
 夢見小僧の犯行予告日? 榊はそんなことかとほっと息をついた。もっとのっぴきならない仕事だったら、麗夢達の手助けを諦めねばならないところだ。榊はあっさりと相手に言った。
「いいよ、今日は中止だ。あれから二四一号も現れる気配がないし、第一、犯行予定の相手からは何か連絡があったかね?」
『いえ、ありませんが・・・』
「ならいいよ。どうせまたすっぽかされるのが落ちだ。警備要請があったわけでもないのにのこのこ出ていくわけにもいかんしな」
『では、茨城県警への応援も、中止と言うことで連絡していいですね?』
「ああ・・・ん? ちょっと待てよ?」
 榊は茨城県と聞いてふと思い出したことがあった。そう言えば最後に来た犯行予告は、確か・・・。
『どうしたんです? 警部?』
 榊は、黙りこくったのをいぶかる部下に質問した。
「そう言えば、今日の予告はどこだったかな?」
 するとスピーカーの向うで、心底呆れた、と言うような大げさな溜息が聞こえてきた。
『頼みますよ、警部! 茨城県先端科学技術工業団地にある、ドリームジェノミクス社ですよ。研究成果を頂戴しますって、ちゃんと警部もご覧になったでしょう?』 
 ドリームジェノミクス社? 榊は山の麓で見た地図を思い出した。なんだ、隣の企業じゃないか。
「判った判った。とにかく今日は中止だ。今私がそのドリームなんとかの近くまで来ているから、ちょっと様子だけ見て戻るよ。課長にもそう言っといてくれ」
『なんでそんなところに? 行かれるなら予定をおっしゃっていただかないと』
「いいから! 後は頼んだぞ」
『わかりましたぁ』
 榊はようやく電話を直すと、改めて隣に建つその建物を見た。まあこれも仕事のうち、折角ここまで来たのだから、様子をうかがうくらいはいいだろう。
 榊は車に乗り込むと、隣の区画に向けて、ハンドルを切った。
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