前戦アンダルシアGPの折、各チームにタイヤサプライヤーであるミシュランからメールが届く。
そこには通常あまり考えられないアドバイスが記載してあった。
「日曜朝のウォームアップにおいてタイヤの皮むきを行い、それを一旦冷やしてからレースの瞬間までカバー(ウォーマー)をしておくこと」
通常、温まった新品タイヤでのスタートが常識のところ、このアドバイスは「温めた後に一旦、冷やしそれを又、温めよ」みたいな
言うならば3ラップだけの皮むきとは言え、新品タイヤではなく中古タイヤでのスタートを推進するようなもの。
後のミシュランの説明では冷却時にコンパウンドが化学反応を起こし、より高い耐熱性を帯びるという。
このアドバイスを受け入れたのがヤマハの4人とスズキのリンスの5名のみ。
結果は既報の通り、60度を超える路面温度の中、とんでもない速さでファビオは最後までラップを刻んだ。
通常、この手のサプライヤーからのアドバイスは各チームにメールで平等に伝えられる。
ただそれを受け入れるかどうかは各チームの判断に任せられる。
今回、いつもはミシュランにキツくあたるロッシまでもが素直に聞き入れたことが、久しぶりの結果に繋がった
ということで、ミシュランをはじめチーム様々である。