たまたま入手した、佐川美術館・山下清展の「特別招待券」を利用して、GWにオンラインにて観覧予約をし
湖南の守山市の佐川美術館を訪れる。「生誕100年、山下清の百年目の大回顧」と題した今回の特別展は
「山下清」自体、特に好きな作家でもなく、以前に本物の「とんぼのペン画」は手に取り間近で観たことがあるぐらい。
どちらかと言うと、数々の賞を当時受賞した竹中工務店設計・施工によるこの美術館の方が建築学的に興味があった。
がっ、しかしである。。。
今回の200点近くにも及ぶ彼の作品を目の当たりすると、その素晴らしさは圧巻で圧倒されてしまった。
何かで頭を「ゴツン」と叩かれでもしたような、ショックさえ受けてしまった。
当然、展示室内は撮影禁止で写真は無い訳ですが、今回のパンフレットに使われた例の有名な「長岡の花火」など
実際、この目で実物を観てみると何かこみ上げて来るものがあり、映像で見るのとでは迫力が違うのです。
油彩についても、彼が一旦興味を抱いて描き始めるも、十数点描いた後に自分に油彩は合わないと筆を置いたため
十数点しかない筈の油彩画のそのほとんどが展示してある。又、欧州へスケッチ旅行に出かけた前と後とでは、そのデッサン力が
格段に上がったことがよく分かる習作の数々。
いやぁ~素晴らしいかった、今回の佐川美術館。
他にも常設展示の「平山郁夫」や、特に彫刻家「佐藤忠良」のブロンズ像はその展示の仕方を含め、鳥肌物。
一通り観覧の後、建築の方も忘れず自分なりに考査はして行くわけですが、既に25年ほど経ちますかねぃ佐川美術館。
その敷地のほとんどが水庭であり、そこに浮かぶように二棟の切妻の建物が並ぶわけですが、不思議と劣化が
見受けられないんですよねぇ~。内部についても同じことが言えるのですが、それほど凝った材料は使用されていない。
後年、建てられたであろうこの寄棟の茶室棟については内部は非公開のようですが案外、奇をてらった造りのためか
興味は湧かなかった・・・。
そんな、この日は渋滞にも会ったりで結構、遠く感じたりもしてけど、来たかいがあったと言うか久しぶりに
良いものを見せてもらい得もし、目の保養にもなった。
通常の入館料は確か¥1,200-だったと記憶するけど、¥1,200-払っても全然、損はしないと思う「山下清展」。
因みに入館チケットの購入をはじめ観覧も全てネット予約となっておりますので、お気を付け下さい。