事件は登場人物のキャラクターから起こらなければならないと「プリマダム」第4話を見て思いました。
例えば「アテンションプリーズ」第3話。
エレベーターに閉じこめられるのは別に洋子や沙織のキャラクターとは関係ない。
誰にでも起こりうること。
だからとってつけたようでつまらない。
ところが今回の「プリマダム」の事件は、笑子(神田うの)のキャラクターから起きている。
だから事件が面白い。
お金はあるけど地味でダサい夫。
そんな夫が嫌で笑子は若い男と遊んでいる。
ダサい夫は一番でありたいと思っている笑子には許せないからだ。
そして事件が起きる。
夫の愛人がやって来たのだ。
笑子に別れてほしいと言う。
事件が笑子のキャラクターから生じているから面白く、解決も笑子の心の動き・変化によってなされる。
(※「アテンションプリーズ」では警備員によって助け出される)
笑子は万田佳奈(黒木瞳)に自分の過去を話す。
「モデルと言ってもチラシのモデル、ミスコンでも準ミス。いい所までいくけど、いつも2番手。だから常に自分は一番でありたいと思ってつっぱっている」
でも、自分は一番の人間ではないから実は自信がない。
笑子はバレエの仲間に自分が一番言われたくないことを言われる。
「何でも自分が一番だと思って、人を見下してさ。でも、みんなは笑ってる。旦那に若い女作られてさ。わからないの?あなたはピエロなんだよ」
また、愛人からも問いつめられる。
「あなたに負けを認めてほしい。あなたより私の方が彼に愛されている。それを認めて負けを認めてほしい。あなたが彼にとって1番の女でないことをわかってほしい」
こう言われることはプライドの高い笑子には屈辱。
笑子は愛人やバレエ仲間から言われたことに真正面から向き合わず、こうかわす。
「あんなレベルの低い女と戦うなんて面倒くさいわ」
しかし、それは本当の解決ではない。
佳奈は
「負けて戦うのが怖いから理由をつけて逃げている」
「どんなに格好悪くたって、自分のために一生懸命なりふり構わずやってくれる男信じないで、誰を信じるのよ」
と言って、笑子を空港に向かわせる。
そして笑子は戦って愛人から夫を取り戻し、夫にとっての「一番の女」になる。
★研究ポイント
ドラマの作り方:人物のキャラクターから事件を作る。偶然、勘違いでドラマを作らない。
★キャラクター研究:青葉笑子
人を見下そうとするのは劣等感の裏返し。
自分が常に上でありたいという思い。
でも、負ける戦いには理由をつけて出たがらない。
★名セリフ
愛人が笑子に言う。
「あなたは彼の好きなアーティストを知っていますか?嫌いな食べ物、カラオケで歌う曲を知っていますか?何も知らなくて、何の興味もなくて愛し合っていると言えますか?」
遥生(中島裕翔)のせりふ
「土井先生にバレエを教えてもらえばバレエを好きになって、もっと上手になる」
※まず、好きになることが大事。
嵐子(中森明菜)のせりふ
「あの頃はバレエ以上に大切なもの、つらいものはなかった」
※現在は遥生。現在の嵐子には遥生が一番大切で、離れていくのが一番つらい。
「私に何かあったら、あの子をあなたの家の子にして」
※余命短い母親の気持ち。遥生が心を開いている佳奈への嫉妬と信頼。
★名シーン
笑子が佳奈の夫の浮気(勘違いだが)を詰めていく過程が見事。
・高太郎(古田新太)から「夕食はいらない」と電話。
・笑子「本当に仕事か、会社に電話いれてみたら」と言う。
・佳奈、ためらうと昨日目撃した携帯の証拠写真を見せる。
・会社に電話を掛ける佳奈。取引先の病院に行って直帰だと言われる。
・病院に行く佳奈と笑子、外で待つ。
・佳奈、出て来ないので帰ろうとするが、笑子引き止める。
・出て来る夫と病院の看護士。看護士泣き出すと、高太郎は抱きしめる。
・高太郎の携帯に電話をかける佳奈。「あなた、今、何してるの?」
※普通は最初に証拠の写真を見せたい所だが、そうしなかった所があざやか。
高太郎の愛人とされる看護士・佐藤さんが家に来るところも面白い。
・佳奈には外にいるように言う高太郎。
・部屋の外で会話を聞いている佳奈。
佐藤「一晩考えましたけど、別れることにします。まだ思いはあるけれど、今までのことはいい想い出にします。彼のことはいい想い出です」
佳奈「えっ? 彼?」
※よく勘違いで進行していくドラマがあるが、勘違いはメインのエピソードであってはならない。勘違いはこの様なサブエピソードで、ドラマの味付けとして使われるべき。
★ちょっと一言
空港での夫と笑子、愛人のバトルシーンはなし。
いきなりお礼のワインを届けるシーンに変わった。
今回の一番の見どころだったのに。
例えば「アテンションプリーズ」第3話。
エレベーターに閉じこめられるのは別に洋子や沙織のキャラクターとは関係ない。
誰にでも起こりうること。
だからとってつけたようでつまらない。
ところが今回の「プリマダム」の事件は、笑子(神田うの)のキャラクターから起きている。
だから事件が面白い。
お金はあるけど地味でダサい夫。
そんな夫が嫌で笑子は若い男と遊んでいる。
ダサい夫は一番でありたいと思っている笑子には許せないからだ。
そして事件が起きる。
夫の愛人がやって来たのだ。
笑子に別れてほしいと言う。
事件が笑子のキャラクターから生じているから面白く、解決も笑子の心の動き・変化によってなされる。
(※「アテンションプリーズ」では警備員によって助け出される)
笑子は万田佳奈(黒木瞳)に自分の過去を話す。
「モデルと言ってもチラシのモデル、ミスコンでも準ミス。いい所までいくけど、いつも2番手。だから常に自分は一番でありたいと思ってつっぱっている」
でも、自分は一番の人間ではないから実は自信がない。
笑子はバレエの仲間に自分が一番言われたくないことを言われる。
「何でも自分が一番だと思って、人を見下してさ。でも、みんなは笑ってる。旦那に若い女作られてさ。わからないの?あなたはピエロなんだよ」
また、愛人からも問いつめられる。
「あなたに負けを認めてほしい。あなたより私の方が彼に愛されている。それを認めて負けを認めてほしい。あなたが彼にとって1番の女でないことをわかってほしい」
こう言われることはプライドの高い笑子には屈辱。
笑子は愛人やバレエ仲間から言われたことに真正面から向き合わず、こうかわす。
「あんなレベルの低い女と戦うなんて面倒くさいわ」
しかし、それは本当の解決ではない。
佳奈は
「負けて戦うのが怖いから理由をつけて逃げている」
「どんなに格好悪くたって、自分のために一生懸命なりふり構わずやってくれる男信じないで、誰を信じるのよ」
と言って、笑子を空港に向かわせる。
そして笑子は戦って愛人から夫を取り戻し、夫にとっての「一番の女」になる。
★研究ポイント
ドラマの作り方:人物のキャラクターから事件を作る。偶然、勘違いでドラマを作らない。
★キャラクター研究:青葉笑子
人を見下そうとするのは劣等感の裏返し。
自分が常に上でありたいという思い。
でも、負ける戦いには理由をつけて出たがらない。
★名セリフ
愛人が笑子に言う。
「あなたは彼の好きなアーティストを知っていますか?嫌いな食べ物、カラオケで歌う曲を知っていますか?何も知らなくて、何の興味もなくて愛し合っていると言えますか?」
遥生(中島裕翔)のせりふ
「土井先生にバレエを教えてもらえばバレエを好きになって、もっと上手になる」
※まず、好きになることが大事。
嵐子(中森明菜)のせりふ
「あの頃はバレエ以上に大切なもの、つらいものはなかった」
※現在は遥生。現在の嵐子には遥生が一番大切で、離れていくのが一番つらい。
「私に何かあったら、あの子をあなたの家の子にして」
※余命短い母親の気持ち。遥生が心を開いている佳奈への嫉妬と信頼。
★名シーン
笑子が佳奈の夫の浮気(勘違いだが)を詰めていく過程が見事。
・高太郎(古田新太)から「夕食はいらない」と電話。
・笑子「本当に仕事か、会社に電話いれてみたら」と言う。
・佳奈、ためらうと昨日目撃した携帯の証拠写真を見せる。
・会社に電話を掛ける佳奈。取引先の病院に行って直帰だと言われる。
・病院に行く佳奈と笑子、外で待つ。
・佳奈、出て来ないので帰ろうとするが、笑子引き止める。
・出て来る夫と病院の看護士。看護士泣き出すと、高太郎は抱きしめる。
・高太郎の携帯に電話をかける佳奈。「あなた、今、何してるの?」
※普通は最初に証拠の写真を見せたい所だが、そうしなかった所があざやか。
高太郎の愛人とされる看護士・佐藤さんが家に来るところも面白い。
・佳奈には外にいるように言う高太郎。
・部屋の外で会話を聞いている佳奈。
佐藤「一晩考えましたけど、別れることにします。まだ思いはあるけれど、今までのことはいい想い出にします。彼のことはいい想い出です」
佳奈「えっ? 彼?」
※よく勘違いで進行していくドラマがあるが、勘違いはメインのエピソードであってはならない。勘違いはこの様なサブエピソードで、ドラマの味付けとして使われるべき。
★ちょっと一言
空港での夫と笑子、愛人のバトルシーンはなし。
いきなりお礼のワインを届けるシーンに変わった。
今回の一番の見どころだったのに。