「俺も笑って、お客さんも笑って、俺はお客さんと笑顔のキャッチボールがしたいんだ」
渡辺プロを創った渡辺晋(柳葉敏郎)さんの物語。
渡辺はジャズマン。
ウッドベースを担いで米軍キャンプなどでも演奏していた。
アメリカのエンタテインメントを体に染み込ませた人なのだろう。
自分の演奏に客が踊り、自分も楽しい。
そんなエンタテインメント精神を持っていた。
しかし、時代の波は押し寄せてくる。
ジャズからロカビリーに人気は移り、苦境に。
辞めていく者、自殺する者が出て来る。
このままでは日本に芽生えたエンタテインメントの芽はなくなってしまうと彼は考えたのだろう。
そこで彼はそうしたミュージシャンたちが辞めずに仕事ができるようプロダクションを創った。
そして埋もれている様々な才能を見出して、場を与えた。
クレージーキャッツは売れないジャズグループ。
植木等(陣内孝則)も劇場で歌っていた。
青島幸男(石黒賢)はただのプータロー。
そんな渡辺にテレビの時代がやって来る。
テレビが埋もれている才能たちに場を与えたのだ。
この辺は渡辺の強運。
時代を読んでいたのかはわからないが、「笑顔でお客さんとキャッチボールしたい」という想いを持ち続けていたからこそ、テレビも彼を必要としたに違いない。
渡辺の想いは「大人のマンガ」を経て、「ザ・ヒットパレード」で開花した。
そして埋もれていた才能たちも。
青島幸男は作家でありながら、自らも出演。(自由な時代!)
自分の職業が今までにないものであったため、青島は「放送作家」という言葉を作り出したらしい。
ザ・ピーナッツ(安倍なつみ・安倍麻美)もバアで歌っていたが高校生だったが、「ヒットパレード」の隠し球・新兵器として登場した。
踊る指揮者・スマイリー小原(宇梶剛士)はまさにテレビ向きだ。
こうした才能が結実して、「ザ・ヒットパレード」は大ヒットした。
その華麗な世界はまさにアメリカンエンタテインメントそのもの。
リズミカルでエネルギッシュで。
出演者はみんな楽しんでいて。
ドラマではそれが再現されたが、今見てもおしゃれなのだから、当時の人は度肝を抜かれたことだろう。
そして渡辺の快進撃は続く。
クレージーキャッツとヒットパレードの合体だ。
ここで植木等は「スーダラ節」を歌って、これが大ヒットする。
「スーダラ節」は植木等の鼻歌から生まれた曲。その場のノリで生まれた曲だ。
植木等の鼻歌に青島幸男が詞をつけた。
この歌の内容にレコード会社の人間は首を傾げたが、(歌う植木等本人までも)費用すべてを渡辺が出して制作され、この曲は大ヒットする。
これらの根底にあるのは
「楽しいからじゃダメなのかな?俺はそれでいいんだけどなぁ」という言葉。
「スーダラ節」も渡辺が面白いと思ったからやった。
エンタテインメントは感性とエネルギーの世界。
既存のマーケティングなど意味がない。
渡辺の言葉を借りれば、
「エンタテインメントは頭で作るものではない。お金で作るものでもない。ハートで作るものだ」ということだ。
★研究ポイント
テーマ:エンタテインメントの作り手の精神。
★追記
「バカがつくほどエンタテインメントが好き」でそれを形にするために走ってきた渡辺。
後半生は実業との戦いを行った。
エンタテインメントが立派な産業であることを認めさせる戦いだ。
これは一面、渡辺が社会的ステイタスを求めたものとも取れなくはない。
ちょうどホリエモンが財界入りをしたり、政治家を目指したりしたように。
結果、渡辺は勲章を取りその戦いにも勝利するが、受け取った時は別の心境であったようだ。
彼は昔の自分を思い出した。
自分は金や名誉のためにやっているのではない。
楽しいからやっているのだという心境だ。
彼は記念パーティで昔の仲間シックスジョーズと共にジャズを演奏する。
★追記
ノリで作られた「スーダラ節」。
こんな歌を歌っていいのか?と音は生真面目な植木等は坊主の父親に相談する。 父親は「おまえの歌なんかをレコードにしてくれることを有り難いと思え」とまず言い、次に詞の「わかっちゃいるけどやめられない」は親鸞の教えにも通じると話してくれる。
曲の解釈、曲の評価などは他人がやってくれるのだ。
★追記
あの「ヒッパレ~」の主題歌は渡辺さんのこだわりで作られたものらしい。
番組に何かが足りないと考えていた渡辺さん。
キャッチーな曲がないのだと気がついた彼はあの主題歌を放送前3日で作ることを言い出すのだ。
それがあの耳に残る主題歌に繋がった。
★キャスト
渡辺 晋 … 柳葉敏郎 渡辺美佐 … 常盤貴子
植木 等 … 陣内孝則 森山 猛 … 時任三郎
椙山浩一 … 原田泰造 清水高志 … 吉田栄作
青島幸男 … 石黒 賢 宮川 泰 … 近藤芳正
ザ・ピーナッツ(伊藤日出代) … 安倍なつみ
ザ・ピーナッツ(伊藤月子) … 安倍麻美
中村八大 … ふかわりょう スマイリー小原 … 宇梶剛士
ハナ 肇 … 阿南健治
渡辺プロを創った渡辺晋(柳葉敏郎)さんの物語。
渡辺はジャズマン。
ウッドベースを担いで米軍キャンプなどでも演奏していた。
アメリカのエンタテインメントを体に染み込ませた人なのだろう。
自分の演奏に客が踊り、自分も楽しい。
そんなエンタテインメント精神を持っていた。
しかし、時代の波は押し寄せてくる。
ジャズからロカビリーに人気は移り、苦境に。
辞めていく者、自殺する者が出て来る。
このままでは日本に芽生えたエンタテインメントの芽はなくなってしまうと彼は考えたのだろう。
そこで彼はそうしたミュージシャンたちが辞めずに仕事ができるようプロダクションを創った。
そして埋もれている様々な才能を見出して、場を与えた。
クレージーキャッツは売れないジャズグループ。
植木等(陣内孝則)も劇場で歌っていた。
青島幸男(石黒賢)はただのプータロー。
そんな渡辺にテレビの時代がやって来る。
テレビが埋もれている才能たちに場を与えたのだ。
この辺は渡辺の強運。
時代を読んでいたのかはわからないが、「笑顔でお客さんとキャッチボールしたい」という想いを持ち続けていたからこそ、テレビも彼を必要としたに違いない。
渡辺の想いは「大人のマンガ」を経て、「ザ・ヒットパレード」で開花した。
そして埋もれていた才能たちも。
青島幸男は作家でありながら、自らも出演。(自由な時代!)
自分の職業が今までにないものであったため、青島は「放送作家」という言葉を作り出したらしい。
ザ・ピーナッツ(安倍なつみ・安倍麻美)もバアで歌っていたが高校生だったが、「ヒットパレード」の隠し球・新兵器として登場した。
踊る指揮者・スマイリー小原(宇梶剛士)はまさにテレビ向きだ。
こうした才能が結実して、「ザ・ヒットパレード」は大ヒットした。
その華麗な世界はまさにアメリカンエンタテインメントそのもの。
リズミカルでエネルギッシュで。
出演者はみんな楽しんでいて。
ドラマではそれが再現されたが、今見てもおしゃれなのだから、当時の人は度肝を抜かれたことだろう。
そして渡辺の快進撃は続く。
クレージーキャッツとヒットパレードの合体だ。
ここで植木等は「スーダラ節」を歌って、これが大ヒットする。
「スーダラ節」は植木等の鼻歌から生まれた曲。その場のノリで生まれた曲だ。
植木等の鼻歌に青島幸男が詞をつけた。
この歌の内容にレコード会社の人間は首を傾げたが、(歌う植木等本人までも)費用すべてを渡辺が出して制作され、この曲は大ヒットする。
これらの根底にあるのは
「楽しいからじゃダメなのかな?俺はそれでいいんだけどなぁ」という言葉。
「スーダラ節」も渡辺が面白いと思ったからやった。
エンタテインメントは感性とエネルギーの世界。
既存のマーケティングなど意味がない。
渡辺の言葉を借りれば、
「エンタテインメントは頭で作るものではない。お金で作るものでもない。ハートで作るものだ」ということだ。
★研究ポイント
テーマ:エンタテインメントの作り手の精神。
★追記
「バカがつくほどエンタテインメントが好き」でそれを形にするために走ってきた渡辺。
後半生は実業との戦いを行った。
エンタテインメントが立派な産業であることを認めさせる戦いだ。
これは一面、渡辺が社会的ステイタスを求めたものとも取れなくはない。
ちょうどホリエモンが財界入りをしたり、政治家を目指したりしたように。
結果、渡辺は勲章を取りその戦いにも勝利するが、受け取った時は別の心境であったようだ。
彼は昔の自分を思い出した。
自分は金や名誉のためにやっているのではない。
楽しいからやっているのだという心境だ。
彼は記念パーティで昔の仲間シックスジョーズと共にジャズを演奏する。
★追記
ノリで作られた「スーダラ節」。
こんな歌を歌っていいのか?と音は生真面目な植木等は坊主の父親に相談する。 父親は「おまえの歌なんかをレコードにしてくれることを有り難いと思え」とまず言い、次に詞の「わかっちゃいるけどやめられない」は親鸞の教えにも通じると話してくれる。
曲の解釈、曲の評価などは他人がやってくれるのだ。
★追記
あの「ヒッパレ~」の主題歌は渡辺さんのこだわりで作られたものらしい。
番組に何かが足りないと考えていた渡辺さん。
キャッチーな曲がないのだと気がついた彼はあの主題歌を放送前3日で作ることを言い出すのだ。
それがあの耳に残る主題歌に繋がった。
★キャスト
渡辺 晋 … 柳葉敏郎 渡辺美佐 … 常盤貴子
植木 等 … 陣内孝則 森山 猛 … 時任三郎
椙山浩一 … 原田泰造 清水高志 … 吉田栄作
青島幸男 … 石黒 賢 宮川 泰 … 近藤芳正
ザ・ピーナッツ(伊藤日出代) … 安倍なつみ
ザ・ピーナッツ(伊藤月子) … 安倍麻美
中村八大 … ふかわりょう スマイリー小原 … 宇梶剛士
ハナ 肇 … 阿南健治