平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

プリズン・ブレイク 第17話

2007年02月18日 | テレビドラマ(海外)
 すごく面白い。
 今回マイケルたちを襲った困難は次の様なもの。

★背中に火傷を負い、精神病棟からの脱出ルートの地図がなくなってしまった。
★火傷を負った時についた看守の服の切れ端を不審に思う医師タンクレディ。
 これを彼女は看守に拠る虐待と考える。
★公明正大な所長はマイケルを尋問し虐待の実態を明らかにしようとするが、マイケルは吐かない。結果マイケルは懲罰房に入れられる。
★脱出穴の空いている警備室に新しいじゅうたんが敷かれることに。
 今のじゅうたんがめくられれば穴の存在がバレてしまう。
★看守長ベリックの下でスパイをしている新人囚人がマイケルたちと同じ警備室の仕事に配属される。

 実に5つもの困難を設定している。
 1時間というドラマの時間にどれだけのものを詰め込むか。ドラマの密度はそのまま作品の面白さに繋がると思うが、「プリズン・ブレイク」の密度はこの様に濃い。

 そして中盤は上記の困難へのリアクション。
★マイケルは懲罰房に入れられ錯乱。
 これは実はマイケルの演技なのだが、視聴者にはあまりにも多くの困難が彼に降りかかるため、マイケルが絶望し錯乱したと思う。
★じゅうたんの下の穴の件は夜、スクレが埋めにいくことに。
 マイケルの同房であるスクレは唯一、外に出ることが出来る人間だ。
 マイケルが開けた房の通路から抜け出ることが出来る。
 しかし穴を埋めてしまえば、一方通行、房に通じる通路は使えなくなる。
 スクレは屋外を通って自分の房に戻らなくてはならないが。

 そして終盤は解決編。
★先程も述べたとおりにマイケルの錯乱は演技だった。
 彼は精神病棟に入れられる。
 精神病棟にはかつて同じ房にいてマイケルの背中の入れ墨を地図だと見破った囚人ヘルワイヤーがいる。ヘルワイヤーは背中の入れ墨を見て、たちまち絵に描いてしまった特異な記憶の持ち主だ。
 マイケルはヘルワイヤーに失われた背中の地図を思い出させようとしたのだ。
 実に頭がいい。
 実にお見事。
★じゅうたんの穴のことはスクレが埋めることに成功したが、屋外を走り抜けた時、捕まってしまう。
 どうやって逃げたかを尋問されるスクレ。
 彼は昼間の作業の後、房に戻らずベンチの下に隠れていたと言う。
 隠れていた理由は恋人の下着を塀の外から受け取るため。
「恋人が愛の証だから受け取ってくれとうるさくて」と事情を話す。
 実は下着は捕まった時の言い訳に使うためスクレがティーバックに用意させたものだったのだが、スクレもマイケルとつき合うようになって頭脳派になって来た。
 解決編にはもうひとつオチがある。
★看守長のスパイであった新人囚人がスパイをクビになるのだ。
 理由はガセネタばかりを掴んでくるから。
 看守長は新人囚人が「じゅうたんが怪しい」と言って来たため、警備室のじゅうたんをめくってみる。
 だが床に穴などはない。前日の夜、スクレが埋めたからだ。
 結果、無能なスパイということになり、彼はスパイをクビになり2メートルを越す囚人と同じ房に。
 そこでされることは、男どうしの行為……。

 この様に「プリズン・ブレイク」は波瀾万丈。
 ここには書かなかったが、物語はこの塀の中だけでなく塀の外でも展開されている。
 実に密度が濃い。
 だから面白い。
 
コメント
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