雨宿りでたまたま立ち寄った洋館。
そこではパーティが行われていて。
ふたつの犯罪が密かに行われていて。
「相棒」 第17話「女王の宮殿」は実に見事。
通常、刑事ドラマは犯人を追いかけるのが常道。
だが、右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は雨宿りさせていただいた洋館のパーティに参加しているだけ。子供に頼まれて逃げたハムスターを探しているだけだ。
そして右京は密かに進行している犯罪を見事に暴き出す。
しかもひとつだけでなくふたつも。
ホームズがそうである様に名探偵は普通の人に見えないものを見る。
今回の右京がそう。
パーティに参加して右京は様々なことを読み取る。
まず、この洋館の主・ファッション界の女王・モナミ(大空眞弓)は動物嫌いであること。
右京は次の様な事象・出来事からそれを読み取る。
★ハムスターを探す右京たちにパーティの参加者・使用人はハムスターなんか見たことないと嘘を言ったこと。
★モナミのデザインした衣服には毛皮を使った物がないこと。
パーティの参加者・使用人が嘘を言ったのには次のような理由がある。
彼らはモナミの動物嫌いを知っており、もし自分が動物に関わったことがモナミの耳に入ったら彼女の機嫌を損なう。だから見ていないと嘘を言った。
右京はこれを読み取ったのだ。
その他読み取ったことはモナミの家のお金まわりが苦しいこと。
これはパーティのキャビアが安物であること、ワインセラーのワインが高価でないことなどから類推した。
右京の観察力・洞察力は鋭いが、あまりそばにはいてほしくない人物だ。
右京の観察・洞察はさらに続く。
まず参加者の高級時計やライターが紛失していることが示される。
そして「関東テレビのプロデューサー」「モナミの遠縁の親戚」「モナミが世話になったホテルの支配人」が参加していることも。
そして右京は言う。
「人数が合わない」
パーティに参加しているのは19人。
しかし「関東テレビのプロデューサー」「モナミの遠縁の親戚」「モナミが世話になったホテルの支配人」がいるとすれば、22人いないとおかしい。
そこで右京は類推する。
誰かが一人三役「プロデューサー」「親戚」「ホテルの支配人」を演じており、その人物が高級時計などを盗んだ窃盗犯であると。
実に鋭い。
右京は眼鏡の奥でいったい何を見ているのだろう。
せっかくのパーティなのだから少しは愉しめばいいのに彼の意識は別のところにある。
そして右京が見つけたもうひとつの犯罪。
右京は次の事象から進行している犯罪を類推する。
★モナミの指示で炭を使った料理が用意されたこと。
★無くなった七輪。
★来客者の車とは別の車。
★パーティにもうひとり別の人物がいたこと。
★モナミの亡くなった夫が所有する絵画コレクションを保存する隠し部屋があること。
ネタバレになるので書かないが、密かに進行していた犯罪が窃盗だけでなくもうひとつ行われていたというのがすごい。
「相棒」シリーズの作家はひとつ事件を解決するだけでは満足しない様だ。常に第二第三の容疑者・犯罪を用意し、ドラマを二転三転させる。
雨宿りに来た右京たちをパーティに参加させたのも犯人のアリバイ作りのためだったというのだから手が込んでいる。
「相棒」には手の込んだ極上の料理を食べるような愉しみがある。
そこではパーティが行われていて。
ふたつの犯罪が密かに行われていて。
「相棒」 第17話「女王の宮殿」は実に見事。
通常、刑事ドラマは犯人を追いかけるのが常道。
だが、右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は雨宿りさせていただいた洋館のパーティに参加しているだけ。子供に頼まれて逃げたハムスターを探しているだけだ。
そして右京は密かに進行している犯罪を見事に暴き出す。
しかもひとつだけでなくふたつも。
ホームズがそうである様に名探偵は普通の人に見えないものを見る。
今回の右京がそう。
パーティに参加して右京は様々なことを読み取る。
まず、この洋館の主・ファッション界の女王・モナミ(大空眞弓)は動物嫌いであること。
右京は次の様な事象・出来事からそれを読み取る。
★ハムスターを探す右京たちにパーティの参加者・使用人はハムスターなんか見たことないと嘘を言ったこと。
★モナミのデザインした衣服には毛皮を使った物がないこと。
パーティの参加者・使用人が嘘を言ったのには次のような理由がある。
彼らはモナミの動物嫌いを知っており、もし自分が動物に関わったことがモナミの耳に入ったら彼女の機嫌を損なう。だから見ていないと嘘を言った。
右京はこれを読み取ったのだ。
その他読み取ったことはモナミの家のお金まわりが苦しいこと。
これはパーティのキャビアが安物であること、ワインセラーのワインが高価でないことなどから類推した。
右京の観察力・洞察力は鋭いが、あまりそばにはいてほしくない人物だ。
右京の観察・洞察はさらに続く。
まず参加者の高級時計やライターが紛失していることが示される。
そして「関東テレビのプロデューサー」「モナミの遠縁の親戚」「モナミが世話になったホテルの支配人」が参加していることも。
そして右京は言う。
「人数が合わない」
パーティに参加しているのは19人。
しかし「関東テレビのプロデューサー」「モナミの遠縁の親戚」「モナミが世話になったホテルの支配人」がいるとすれば、22人いないとおかしい。
そこで右京は類推する。
誰かが一人三役「プロデューサー」「親戚」「ホテルの支配人」を演じており、その人物が高級時計などを盗んだ窃盗犯であると。
実に鋭い。
右京は眼鏡の奥でいったい何を見ているのだろう。
せっかくのパーティなのだから少しは愉しめばいいのに彼の意識は別のところにある。
そして右京が見つけたもうひとつの犯罪。
右京は次の事象から進行している犯罪を類推する。
★モナミの指示で炭を使った料理が用意されたこと。
★無くなった七輪。
★来客者の車とは別の車。
★パーティにもうひとり別の人物がいたこと。
★モナミの亡くなった夫が所有する絵画コレクションを保存する隠し部屋があること。
ネタバレになるので書かないが、密かに進行していた犯罪が窃盗だけでなくもうひとつ行われていたというのがすごい。
「相棒」シリーズの作家はひとつ事件を解決するだけでは満足しない様だ。常に第二第三の容疑者・犯罪を用意し、ドラマを二転三転させる。
雨宿りに来た右京たちをパーティに参加させたのも犯人のアリバイ作りのためだったというのだから手が込んでいる。
「相棒」には手の込んだ極上の料理を食べるような愉しみがある。