平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

今週、妻が浮気します 第3話

2007年02月01日 | ホームドラマ
 1・2話はハジメ(ユースケ・サンタマリア)のひとりあがき、ひとり芝居。
 これだけだとハジメの魅力だけでドラマを引っ張っていかねばならず、なかなか面白くならない。

 その点、この第3話は面白かった。
 まず脇役が魅力的になってきた。
 脇役それぞれがハジメの浮気に関してリアクションをする。
 轟(沢村一樹)は同期としてハジメの悩みを真剣に考える。
 現場を押さえて殴れと言う。
 今回は「おまえがトチ狂ったことをしないか見に来た」と言って現場のホテルまで来てくれる。
 法務部の至宝(西村雅彦)はハジメが浮気されようとしていることを知り、こんなアドバイスをする。
「男の浮気は麻疹のようなもので水に流せる。女の浮気は許せない」
「証拠を押さえろ。訴訟の時に役立つ」
「ただし暴力はいかん。浮気は民法だが、暴力は刑法だ」
 浮気をしている法律の専門家・至宝らしいアドバイスだ。
 あくまで自分の都合のいい男性論理を言い立てるが、徐々に「いいヤツっぽい」ところを見せていく。先程の「暴力はいかん」の所がそうだ。
 ラストにはハジメが急いでいるのを察して、自分のタクシーを譲ってあげる。
 マイナスのイメージからプラスに転じる時、人物は立ってくる。
 そのいい例だ。
 そして玉子(ともさかりえ)。
 この玉子が実に魅力的だ。
 轟も至宝もハジメに直接的なアドバイスをするが、玉子は違う。
 自分の過去のことを話してみたり、トラブルの処理をハジメの代わりに買って出たり(ハジメはその日妻の浮気現場に行かなくてはならない)、間接的にハジメを助ける。フォローする。
 轟や至宝の様に直接的にアドバイスするよりも間接的な方がキャラが立つ。
 玉子はハジメが浮気されていることを知っているのか知らないのかが謎になっているのもいい。視聴者に想像の余地を与える。知らないでやっているとすれば、こんなに的確なアドバイスをする玉子ってハジメのことが好きなのでは?と視聴者に思わせる。もし知ってやっているとすれば、ネットのプリンさんは玉子であろうと想像させる。
 今回のトラブルで「こういう時こそ女を使わなきゃ」と言ってスーツに着替える姿も格好良かった。
 陶子(石田ゆり子)もそうだが、女性の登場人物は洋服を替えるだけで魅力的に見せることが出来る。その人物の気持ちの変化を視聴者に伝えることが出来る。
 女性の登場人物にとって「衣服」は大事な小道具だ。

 その他のドラマテクニックとしては、タイムサスペンスがあった。
 第1・2話では浮気まで「あと1週間」「あと3日」であまりサスペンスは感じなかったが、今回は1時間後、しかも見失えば部屋がわからず浮気をされてしまうというカセも用意されている。
 「ハジメが浮気現場に踏み込んでどんな行動を取るのか」というテーマも伴っている。
 だから後半パートは3つ仕掛けが施されていてグンと面白くなった。

 さて来週は修羅場。
 他人の家の修羅場を見せてもらえるのもドラマの醍醐味。
 楽しみだ。

コメント
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