平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

花より男子2 第7・8話

2007年02月24日 | 学園・青春ドラマ
 第7話で総次郎(松田翔太) 、優紀(西原亜希) 、更(貫地谷しほり) の恋を見たつくし(井上真央) と 道明寺(松本潤)。
 人との関わりは「一期一会」。自分を偽ってはいけないと教えられる。
 つくしは「花沢類(小栗旬)の気持ちに応えられない」とはっきり言うと道明寺に宣言し、道明寺も滋 (加藤夏希)との関係に決着をつけると決心する。
 ドラマを動かすには、第3者や出来事(今回は総次郎たちのこと)、主人公たちが行う共同作業(優紀のために動く)が必要だという好例。
 作劇のテクニックとして覚えておきたい。

 そして第8話。
 まず、強い感情や本音は相手の本音も引き出す。
 冒頭の滋と道明寺のやりとりがそうだった。
 滋は自分の本音と自分の必死な想いをぶつける。
 服を脱いで道明寺の気持ちを動かそうとする。
 それでも道明寺がつくしへの気持ちを言おうとすると、耳を手でふさいで「聞かないよ~」と言う。
 反論もする。
「あなたは好きになる努力をすると言っていたけど、努力していない」
「謝らないでよ!今さら何を言っているのよ!謝れば何をしてもいいわけ?」

 そんな形で滋に強い感情・本音をぶつけられたから、道明寺も本音が出る。
「牧野を諦めようと思ったけどダメだった」
「運命の相手は牧野だと思っている。俺の中で牧野は最高だ」
「俺を気の済むまで殴れ」

 本音と真剣のぶつかり合い。これがドラマだ。
「花より男子2」はいきなりこんなハイテンションから始まる。それがこの作品が人気を得ている理由だろう。

 そして次なる展開は各キャラのリアクション。
 ドラマはリアクションで動いていく。
 まず、つくし。
 道明寺と滋がベッドに横たわっていたのを見て心穏やかではない。
 ベッドの上でジャンプしてボクシング。つくしらしいリアクションだ。
 しかし以前のようにそのことで深刻に悩まない。「ビミョーに怒っている」(道明寺語録)だけだ。
 道明寺のことは信じているし、自分は何があっても道明寺への気持ちは揺るがないと思っているからだ。
 類には「道明寺といっしょにいると一番自分らしくいられる」と言い、「苦しくても道明寺のおまえしかいないという言葉を信じる」と言う。
 この辺も見事。
 主人公の心は少しずつ変わっていかなくてはならない。今までと同じ所をぐるぐるまわっていたら視聴者はわくわくしない。

 そしてリアクションはまだ続く。
 道明寺は類の所に行って土下座をする。
 類は道明寺の真剣を知り、「自分は本当に好きになった人とは幸せになれない」と言って、最後には祝福をする。
 胸を叩いて指差しあって「男と男の魂の会話」(道明寺語録)をする。
 滋もリアクションする。
 つくしの所に行って「あれから道明寺とエッチした。結婚も考え直してくれた」と嘘を言う。
 道明寺と類とは違った展開だ。
 不安要素を残す。
 ドラマ作家はさらにラストの大きな山を作り出すために、ここは不安要素である谷を用意した。
 道明寺家と大河原家の会食だ。
 ここで作家はこの会食の不安要素を語らせる。
 まずは類や総次郎たち。
「司は丸め込まれるよ」「いや司の決心はかたいよ」「でも破談になったら日本の経済はどうなるんだ?」「多くの人が路頭に迷う」
 そして滋。
 けじめをつけに来たという道明寺に「流れに流れて結婚することになるかもよ」「とっておきの作戦があるのよ」
 つくしは道明寺に電話する。それに対して道明寺は「弱気になってんじゃねえよ。俺様を励ますとか出来ねえのかよ」と言うが。
 ともかく不安要素をどんどん煽っていく。

 そして会食。
 滋の思わぬ発言が出て問題はクリア。
「この結婚チャラにしてほしい。自分の相手はやっぱり自分で見つけたい」
「わたしのわがままでチャラにした話だから、合併話は進めてほしい」
 滋、かっこよすぎる!!
 おまけに道明寺にはこんな発言。
「もしかして、わたしを選べばよかったと思ってる?」
「悪あがきしてかっこ悪かった」
「ちょっとの間だけどつき合ってくれてありがとう」
「最後のわがまま。わたしの分までつくしを幸せにしてあげてね」

 つくしと司の強い想いが滋を動かしたのだろう。
 それにしても偉い!
 僕はもともと滋ファンだったけど、ますます惚れ直しましたぞ!!

 さて滋・類の四角関係がクリアになって残るは楓 (加賀まりこ) との対決。
 秘書の 西田 (デビット伊東)、若い者の恋に介入するのは無粋だと言った使用人頭のタマ(佐々木すみ江) が味方となったが、今後どの様な展開になるのか?


コメント (4)
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