JR吉都線の乗り潰しは1997年春の九州遠征にて、急行えびのに宮崎~人吉間に乗車した時に達成している。この頃はまだ九州でも急行が健在で、吉都線にはえびの、肥薩線にはえびの、くまがわが走っていた。私は宮崎までドリームにちりんに乗り、朝一の急行えびので宮崎から吉都線を経由して熊本まで至るルートを辿っている。急行えびのはキハ58系のアコモ改造車でグリーン車で使用されていた座席を転用していたので非常に快適だったのを覚えている。
これでもかというぐらいリクライニングするシートは快適だったが、改造車のサガで、窓割りは全く合っていないのは残念なところだった。その後急行えびのには第2次遠征でも乗っているが、このとき乗った車両は最初に乗った車両ほどのシートを使用していなかった。車両によってアコモ改造の度合が違うようだ。
吉都線にはその後乗る機会もなかったが、2002年に肥薩線の乗り潰しの際に再度訪問している。この時はすでに急行えびのはなく、キハ40単行気動車で吉松から都城まで乗っている。平野から山へ上っていく吉都線だが、車窓は肥薩線に比べて単調でどちらかというと面白みに欠ける路線ではある。肥薩・吉都ルートは博多や熊本から宮崎に抜ける短絡ルートになるが、並行して走る九州道や宮崎道に敵う代物ではない。肥薩線は観光列車を走らせて観光客を呼び込んでいるが、吉都線でも何らかの施策を展開しないと廃止という話が出てきてもおかしくはない。