何処かの国に行くとなると、私はその国にまつわる本を多少なりとも読み漁るのが常なのですが
ギリシャに関しては中々適当な本が見つからなかった(amazonで探した限りでは)。
ようやく旅行記数冊に、ギリシャ経済についての本やギリシャ神話を読む始末。
その中でも印象的だったのは、村上春樹の「雨天炎天」や「遠い太鼓」。
(これらは昔読んだものの読み直しなのですが、中身を綺麗に忘れていた)
「雨天炎天」はかなり特殊な旅行記で
ギリシャ正教の聖地と言われるアトス半島の奥地を、著者は訪れるのです。
20の修道院があり、2千人の修道僧がいるというアトス。
二千年前から今に至るまで女人禁制であり、家畜でさえメスは駄目なのだそうです。
ホテルも飲食店も一切なく、宿泊するといったら修道院しかない。
交通機関というものも一切なく、険しい山地を自分の脚で進まなくてはいけない。
その修道院の食事というものも所によっては悲惨極まりなく、
例えばカフカリヴィアという修道院での食事はこんな感じ。
”まずパン。これが無茶苦茶な代物である。
いつ作ったのは知らないけれど、石みたいに固くて、
おまけに一面に青黴が生えている。
それを洗面器に放り込んで水道の水でふやけさせる。
そしてザルで水を切って出してくれるわけだ。
それから、冷めた豆のスープ。
そこにどくどくと酢を注いで出す。
そして壁土みたいにぼろぼろしたフェタチーズ。”
それに比べるとロバート・ハリスの「幻の島を求めて」という旅行記は
同じギリシャの小さな島を訪れるとはいえ、様子がまるで違う。
著者はそこら中で友人を作り、金持ち(MOMAの副社長とか)の別荘などに招かれ、
美食三昧、リゾート三昧、バックギャモンやり放題。
美味しそうな食べ物の描写、ロックやジャズの音楽、ビーチで遊ぶ情景などで溢れている。
これが同じ国の旅行記なの?と思ってしまうくらい。
という訳で、あんまり役に立つ本は見つけられなかったのですが。
しかもギリシャは今、債務協議で決定的に追い詰められており、
そのIMF支払い期限は6月30日という、丁度その恐ろしい時期なのですが。
明日から10日間、ギリシャ旅行に行って来ます。
何事もなく、無事に帰って来られますように。

タロウ、そんな目で見ないで…
ギリシャに関しては中々適当な本が見つからなかった(amazonで探した限りでは)。
ようやく旅行記数冊に、ギリシャ経済についての本やギリシャ神話を読む始末。
その中でも印象的だったのは、村上春樹の「雨天炎天」や「遠い太鼓」。
(これらは昔読んだものの読み直しなのですが、中身を綺麗に忘れていた)
「雨天炎天」はかなり特殊な旅行記で
ギリシャ正教の聖地と言われるアトス半島の奥地を、著者は訪れるのです。
20の修道院があり、2千人の修道僧がいるというアトス。
二千年前から今に至るまで女人禁制であり、家畜でさえメスは駄目なのだそうです。
ホテルも飲食店も一切なく、宿泊するといったら修道院しかない。
交通機関というものも一切なく、険しい山地を自分の脚で進まなくてはいけない。
その修道院の食事というものも所によっては悲惨極まりなく、
例えばカフカリヴィアという修道院での食事はこんな感じ。
”まずパン。これが無茶苦茶な代物である。
いつ作ったのは知らないけれど、石みたいに固くて、
おまけに一面に青黴が生えている。
それを洗面器に放り込んで水道の水でふやけさせる。
そしてザルで水を切って出してくれるわけだ。
それから、冷めた豆のスープ。
そこにどくどくと酢を注いで出す。
そして壁土みたいにぼろぼろしたフェタチーズ。”
それに比べるとロバート・ハリスの「幻の島を求めて」という旅行記は
同じギリシャの小さな島を訪れるとはいえ、様子がまるで違う。
著者はそこら中で友人を作り、金持ち(MOMAの副社長とか)の別荘などに招かれ、
美食三昧、リゾート三昧、バックギャモンやり放題。
美味しそうな食べ物の描写、ロックやジャズの音楽、ビーチで遊ぶ情景などで溢れている。
これが同じ国の旅行記なの?と思ってしまうくらい。
という訳で、あんまり役に立つ本は見つけられなかったのですが。
しかもギリシャは今、債務協議で決定的に追い詰められており、
そのIMF支払い期限は6月30日という、丁度その恐ろしい時期なのですが。
明日から10日間、ギリシャ旅行に行って来ます。
何事もなく、無事に帰って来られますように。

タロウ、そんな目で見ないで…