恒例の介護帰省で岐阜にいます。
思い出したことを少しだけ。
今回、紅葉を嫌というほど堪能できて大満足だったのですが…
何か物足りないような気がしていました。
何だろう?
最終日、東寺の拝観料を払った際に、そのチケットを手から落としてしまいました。
紙のチケットははらりと私の手から離れ、少し離れていた中年夫婦の御主人の足元に。
その男性がそれを拾おうとした時、連れの女性が「拾わないで!」と。
すみません、と小さな声で言って私が拾いました。
コロナの時代ってそういうことなんだと思いました。
何処から来たのか分からない旅行者は、そりゃ危ないと思うのが当然です。
他人の持ち物に触れるなんてもってのほか。
その女性の言うことは、至極もっともです。
本来旅行に行くということは、その地の文化や自然を楽しむことですが、知らない人々と触れ合うことでもある。
特に海外に行った際には、例えば有名な美術館に入るのに並んでいるときに前後の人と、或いは電車の中で隣の人と、何処から来たの?ここは暑いねえ!なんて喋ったりします。
その場だけでの、ごく軽い会話にすぎませんが。
今回はそれが全くありませんでした。
コロナウイルスは人が運ぶ、人と触れ合えばウイルスが移る。
四六時中マスクして、他人とは触れ合わない、喋らない。
食事もお茶も話すのも、夫とのみ。
何か物足りない気がしたのは、それだったのか…
この御時世に旅行できただけでもありがたいと思わなきゃいけないって、分かっているのですが。
コロナウイルスは、人のつながりを分断する。
なんとも寂しいコロナの時代、いつまで続くのでしょう?