
(一風堂パリ店)
今年の夏、ロンドンのトッテナム・コート・ロード駅の近くで「一風堂」を見かけました。
大きなビルの一階にあり、ガラス張りのお洒落な店でした。
昨夏NYのイースト・ビレッジでも、この店を見かけて驚いたのでした。
私は海外では極力、現地のものを食べるようにしているので
そこでわざわざラーメンを食べはしませんでしたが
それでも見慣れた日本語の看板を、異国の地で見かけるのは嬉しいものです。
でも、文化がまるで違う外国で日本独特のお店をやっていくのは
さぞ難しいだろうなあと思っていたところ、
「パリに進出した一風堂、現地で直面した数々の難題とは?」というサイトを発見。
面白いのですが少々長いので、簡単にご紹介したいと思います。
それによると、パリではまず、お店の物件探しが大変なのだそうです。。
煙突、厨房の広さ、排水配管、ガスや電気の容量など、希望条件に合う物件を探すのに
100件以上の物件を見て1年弱の時間がかかったと。
その店舗が入る建物の、住民全員の了解を取るのも大変。
”景観保護の観点から、店舗正面につける明かり1つ変えるのにもパリ市当局に申請が必要ですし、
何をするにせよ、とにかく手続きに時間を取られます”と。
そして工事の遅れも当たり前。
”最初は「できる」と言っていたのに、工事が進んでから「できない」と言われることも頻繁にあります”。
パリ1号店を出すのに工期が結局9ヶ月遅れ、
その教訓を生かして、2号店は3カ月遅れですんだのですって。
ラーメン店といえども、フランス人は食事に時間をかける傾向がある。
一風堂パリ店においても、週末の夜ともなると1組1時間から1時間半かかったりする。
そのためにお酒の種類も多種多様に用意。
様々な宗教・文化背景を持つ人がいるので、使用する食材も日本以上に気を使うのだそうです。
イスラム教徒など豚を食べられない人も多いため、ベジタリアン向けのラーメンも。
ラーメン屋としての活気を出したいので、フランス人スタッフ全員が「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」
という日本語を使えるようにしているが、その声のボリュームの調整に気を付けていると。
向うでは、日本よりも落ち着いた空間が好まれるから、と。
スタッフ教育について。
”日本人と比べて時間にルーズだったり、身だしなみの感覚が異なったりするから日々大変です”と。
「日本ではこうやっているから」という理由では彼らは受け入れない、
器の持ち方1つにしても「なぜそのように持った方がいいのか」きちんと理由を説明して
話し合うことが大切、そのためのコミュニケーションがとても必要なのだと。
やっぱり大変なんだなあ…
そういえば「一風堂」NY店のユニフォームがあまりにも格好いいので
以前こちらでご紹介したこともありました。
でもこの写真の裏には、こんなご苦労が隠れていたのね。
困難を乗り越えて、頑張れ~!
「パリに進出した一風堂、現地で直面した数々の難題とは?」
http://www.excite.co.jp/News/bit/E1460972688381.html