Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「リアル・ペイン〜心の旅〜」

2025年02月12日 | 映画

ニューヨークに住むユダヤ人のデヴィッドと、兄弟のように育った従兄弟ベンジー。現在は疎遠になっている2人は、亡くなった最愛の祖母の遺言によって数年ぶりに再会し、ポーランドのツアー旅行に参加することに。正反対な性格のデヴィッドとベンジーは時に騒動を起こしながらも、同じツアーに参加した個性的な人たちとの交流や、家族のルーツであるポーランドの地を巡るなかで、40代を迎えた自身の生きづらさに向きあう力を見いだしていく。(映画comより)

自由奔放で言いたい放題、気ままに動くベンジー(キーラン・カルキン)と、始終周りに気を遣い、良識的な行動を取るデヴィッド(ジェシー・アイゼンバーグ)。
しかし奔放なベンジーには、実は数ヶ月前にオーバードーズで死にかけたという過去があり、今は定職もない。
かたやデヴィッドは、立派な仕事も愛する妻も息子も持っている。
ベンジーみたいなワガママな人間といたら、どうしたってその尻ぬぐい役となることに腹を立てながらも、みんなに受け入れられるベンジーに嫉妬心さえ抱くデヴィッド。
子供の頃は兄弟のように育ったという二人の、対照的な性格、そしてその絡み方が面白い。



強制収容所でなんとか生き延びて米国に移住したという祖母の遺言で、2人はホロコーストを訪ねるツアーに参加するのです。
マイダネク強制収容所を訪ね、そのシャワー室、焼却炉なども見学するのですが、その描写は思ったよりもさらっとしたものでした。
かつて中学生の時、私はヴィクトール・フランクルの「夜と霧」を読んで衝撃を受け、一晩眠れなかったものです。
ところが近年その新版を手に取ったら、あの生々しい沢山の写真が綺麗になくなっていたことに驚きました。
この映画の強制収容所訪問のシーンは、その「夜と霧」の新版に近いような印象だったのです。



『ソーシャル・ネットワーク』でFaceBookの創始者マーク・ザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグが、監督・脚本・制作・主演を務めています。
生きづらさを抱えた神経質そうなデヴィッドの役に、なんともピッタリ。
そしてベンジー役のキーラン・カルキンは、あの「ホーム・アローン」のマコーレ・カルキンの弟で、今回ゴールデングローブ賞の助演男優賞を受賞。
原題「A Real Pain」は「本当の痛み」の他に、「面倒なヤツ」といった意味も。
全編にショパンのピアノ曲が流れる、心温まる映画でした。

「リアル・ペイン」 公式HP 

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「アーサーズ・ウィスキー」、ダイアンのこと

2025年02月01日 | 映画

不思議なウイスキーを飲んだことで突然20代に若返った70代の女性たちが、ラスベガス旅行を通して本当の自分を見いだしていく姿を描いたイギリス映画。
気軽なコメディと思いきや、後半、思いがけない過去や重篤な病気が出て来て、意外な展開に。
ちょっと中途半端な感が無きにしもあらずですが、「無理をせず、今の自分のままで」というのがテーマなのかな。
にしても、ダイアン・キートン79歳、綺麗に歳を取りましたね。



ここ10年位をとっても、「また、あなたとブッククラブで」「チア・アップ!」「ロンドン、人生はじめます」「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」等々、彼女の活躍ぶりは素晴らしい。
どの映画でも、媚びずに自分のスタイルを貫く女性を演じています。
昔の「アニー・ホール」「Mr.グッドバーを探して」が懐かしいですが、あの頃からジャケットにパンツ、ネクタイといったマニッシュなファッションが印象的でした。



彼女の私生活については何も知らなかったのですが、今回チェックしてみたら、舞台女優として活躍した後、過食症に苦しんだ不安定な時期もあったのだそうです。
そしてアル・パチーノやウディ・アレン、ジャック・ニコルソンなど、大物たちと恋に落ちてきたのに意外にも1度も結婚はしておらず、50歳を過ぎて2人の養子を迎えたのだと。
ちょっと驚きました。

「アーサーズ・ウィスキー」公式HP 

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「オークション 盗まれたエゴン・シーレ」

2025年01月25日 | 映画

ナチスドイツに略奪されたエゴン・シーレの絵画「ひまわり」を巡って美術オークションの世界で繰り広げられる駆け引きの行方を、実話にインスパイアされて描いた映画。

パリのオークションハウスで働く競売人アンドレは、エゴン・シーレ作と思われる絵画の鑑定を依頼され、元妻で相棒のベルティナとともに地方都市の工場労働者マルタンの家を訪れる。本物であることを確信してオークションにかけようとするが、その絵を巡って様々な欲と陰謀と駆け引きが渦巻いて行く。



登場人物がみんな一癖あって、やたら感じ悪いのです。
アンドレは絵に関しては確かな審美眼を持っているようですが、成金男で上から目線。
そのアシスタント、オロールに至っては、息をするように嘘をつく。
アンドレとオロールの職場での会話は、神経の細かい人だったら心を病みそうなとげとげしいものです。
そのオロールの今の父親、実の父親が出てくるのですが、嘘をついたり陥れたりするばかりで、どういう関係なのか結局の所ハッキリとは明かされない。
あの癖のある人物像は、欲のない労働者階級の青年マルタンの清廉さを引き立てているのかとも思いますが。



その絵は実はナチスによる強奪品であり、しかもナチスはそれを退廃芸術として価値のないものとしていた。
それを労働者階級の家族が所持していた経緯とか、癖のある登場人物たちが棘のある会話を繰り返すところとか、そのくせ最後は愛し合う関係になるところとか、実にフランス映画らしいとも言えます。
感動する類の作品ではありませんが、オークションの裏側の嘘だらけの駆け引きなど面白く視聴しました。
原題は『Le tableau volé』で「盗まれた絵画」、英題『Auction』。

公式HP 

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「型破りな教室」

2025年01月14日 | 映画

アメリカとの国境近くにあるメキシコ・マタモロスの小学校。子どもたちは麻薬や殺人といった犯罪と隣りあわせの環境で育ち、教育設備は不足し、教員は意欲のない者ばかりで、学力は国内最底辺だった。6年生の半数以上が卒業を危ぶまれるなか、出産のため辞職した6年生の担任の代役として、マタモロス出身の教師フアレスが赴任してくる。子どもたちはフアレスのユニークで型破りな授業を通して探究する喜びを知り、それぞれの興味や才能を開花させていく。しかし、思わぬ悲劇が彼らを襲い…
(映画comより)



マタモロスの小学校で2011年に起きた実話を描いた本作は、本国で300万人を動員し、2023年No.1の大ヒットを記録したといいます。
メキシコがいかに危ない国であるかということは今までに観て来た映画や本などから、そして実際に少し旅行したことから多少は分かっていたつもりですが、しかしここはあまりにも酷い。
麻薬、殺人、犯罪、児童虐待が蔓延していて、何しろ本当に死体が転がっている。
悲惨な環境の中で教師も事なかれ主義、当然親は教育に無関心、教育委員会は業界と癒着していて、学校に届くはずのパソコンが届かなかったりする。
そんなところにやって来た熱血教師ファレスは、子供達の可能性を信じ、それを様々な手段で引き出そうとするのです。
「しかし、君たちは世界中のどんな子どもたちにも引けを取らないものを持っている。それは可能性だ」と。
“But you do have one thing that makes you the equal of any kid in the world, Potential.”



ゴミ山の麓の掘っ立て小屋に父親と住み、ゴミを拾って生活をしているが数学の天才である少女パロマ。
ギャングの下っ端である兄に続いて自分もそうなるつもりで、運び屋もどきのことをしている少年ニコ。
無計画に子供を産み、外で働いている母親の代わりに弟妹の面倒、家事すべてをこなしている少女ルぺ。
この中で、教師ファレスとパロマが実在の人物なのだそうです。
実際にパロマは数学で全国一位の成績を取り、雑誌「WIRED」に掲載されたフアレスとパロマを取り上げる記事がきっかけとなって、映画化の企画が立ち上がったのだと。
そしてパロマ本人が、この映画の大学図書館の司書役で出演しているのですって。


(パロマ本人)

ラスト近くで起きた悲劇にはもう、言葉もない。
これが現実ということか。
そしてこの大きな悲劇のみならず、この映画には他にも小さな悲劇が散りばめられている。
冒頭、やせ衰えたお婆さんをリヤカーのようなものに乗せていた緑のシャツの少年。
ラストではそのリヤカーにゴミを乗せて、小学校の門の外から覗いているのです。
どう見ても就学年齢であろうに、学校にさえ行けない子がいるということも現実なのかと胸が痛くなります。
原題は「Radical」です。☆4

「型破りな教室」 公式HP 

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「はたらく細胞」

2025年01月08日 | 映画

原作のアニメも知りませんでしたし、このタイトルの映画を自分が観るとは思わなかったのですが…
私の周りで評判がいいので観て来ました。
中々面白かったです。



高校生の日胡(芦田愛菜)は、父の茂(阿部サダヲ)と2人暮らし。健康的な生活習慣を送る日胡の体内の細胞たちはいつも楽しくはたらいているが、不規則・不摂生な茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちが不満を訴えている。そんな中、彼らの体内への侵入を狙う病原体が動き始め、細胞たちの戦いが幕を開ける。



若く健康的な日胡の肺のロケ地は、キラキラ輝くガラス張りの東京フォーラム。
不摂生な中年親父の体内のロケ地は、やさ暮れた場末の町、新横浜ラーメン博物館。
高校生の日胡が憧れの先輩と初デートを果たした際には、アドレナリン全開で何処もかしこもピンク色に輝いている。
この辺りは楽しかったのに、一旦日胡の体内に白血病菌が侵入すると、あっという間に健康な細胞が破壊され、抗癌剤で焼け野原となり、灰色の死の世界となるのです。
抗癌剤は無差別ミサイル攻撃、放射線治療は一帯を殲滅する死のオーロラという例えがよく分かりました。


(原作アニメのイメージにそっくり!)

人間の体内には37兆個の細胞が存在し、酸素を運ぶ赤血球や細菌と戦う白血球など無数の細胞たちが、人間の健康を守るため日夜はたらいているのだそうです。
その赤血球が永野芽郁、白血球は佐藤健。
キラーT細胞が山本耕史、肺炎球菌が片岡愛之助って分からなかった。
豪華な俳優陣が喜々として演じているのが楽しい。
突然、「ワルキューレの騎行」が鳴り出すシーンでは笑ってしまいました。
そして泣ける。
自分の体内で一生懸命働いしている37兆個の細胞に、いつもありがとうと言いたくなります。

「はたらく細胞」公式HP 

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「グラディエーターII」

2024年12月12日 | 映画

将軍アカシウス率いるローマ帝国軍に愛する妻を殺されたルシアス(ポール・メスカル)は捕虜となり、復讐を胸に誓う。奴隷商人マクリヌウス(デンゼル・ワシントン)に買われ、グラディエイターとなってコロッセウムでの戦いに踏み出していく。将軍アカシウスの妻ルッシラ(コニー・ニールセン)は、ルシアスを見て息を呑む…



アカデミー賞総なめだった前作から、もう24年経ったのですね。
御年87歳のリドリー・スコット監督、お見事!
前作の感動を損わない、親子の情愛が絡んだ豪華絢爛な歴史スぺクタルとなっています。
もっとも戦闘シーンはあまりにも残酷で私はずっと目を瞑っていたので、全体の三分の一位は見損なっていますが。
デンゼル・ワシントン演じるマクリヌウスがいい奴なのか悪い奴なのかサッパリわからず、こわごわ見て行ったら、まさかああ来るとは。



猛獣と人間を、或いは人間と人間を殺し合わせるのを見世物にする。
あまりにも残酷で、これは映画用に多少大袈裟に描いているのかと思ったら、Wikiによれば、このコロセウムの落成記念に野獣狩り、剣闘士試合が100日間に渡って催され、様々な猛獣5000頭が殺され、数百人の剣闘士が命を落としたのだそうです。
そして映画に出て来た、コロセウム一面に水をため、艦船、炎、さらにサメまで放って壮絶な海戦を展開させたシーンについては、いくら何でもそこまでと思ったら、本当に模擬海戦というものが何度も行われたのだそうです。
コンクリートもプラスチックもなかったあの時代、どうやってあの膨大な水を溜めたのか?
自分の無知を恥じるばかり。



コロセウム、イタリアに行った際に訪れました。
あの巨大な石の遺跡で2千年前にそんな残酷な競技が開催され、5万人以上の観衆が熱狂して観ていたとは。
人間って…

公式HP 

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「山逢いのホテルで」熟年男女の逢瀬

2024年12月05日 | 映画


スイスアルプスを臨む小さな町で、障害のある息子を一人で育てながら仕立て屋を営むクロディーヌ(ジャンヌ・バリバール)。毎週火曜日になると彼女は白いワンピースを着て山間のリゾートホテルに行き、行きずりの男との情事を楽しんでいた。ある日そうして出逢ったミヒャエルという男が、彼女の人生を揺さぶることになる。



NHKの朝イチだったか、この作品をとても褒めていたので観る気になったのですが…
「生きづらさを抱えた女の苦悩と再生の物語」というような紹介だったと思うのですが、「ひたすら情事を愉しんでいた女が本物らしい愛に出会って途惑う話」というだけではありませんか。
余りにも多いベッドシーンに辟易しました。



マイナーな作品なのでネタバレします。
彼女はミヒャエルに出逢ったことで、息子を施設に入れ、仕立て屋をたたみ、彼の元に行こうとするのですが、土壇場になって逃げ出して戻って来てしまうのです。
ハッピーエンドにならないところがフランス映画らしいとは思いますが、ラストの彼女の喪失感は半端ではなかったことでしょう。
まあミヒャエルとも永遠に別れた訳ではないので、また復活もあり得るとは思いますが、その喪失感に苦しむことこそが、彼女のあがないであったのかと。

にしても、クロディーヌもミヒャエルも、肉欲のすさまじいこと。
洋の東西で違うのか、単に個人的な問題なのか。
原題は「Laissez-moi」、英題は「Let Me Go」、「私を放して」というような意味。
スイス・フランス・ベルギー合作。

公式HP 

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「イル・ポスティーノ」、恵比寿のクリスマス

2024年11月27日 | 映画

恵比寿ガーデンプレイスはもう30周年を迎えたのですって。
こちらのガーデンシネマで映画を観て、ウエスティンホテルのラウンジでお茶を。
今年のウエスティンのクリスマスツリーは、白を基調とした、とってもシックな装い。



映画は1994年制作の「イル・ポスティーノ」。
実在したチリの詩人パブロ・ネルーダのイタリア亡命時代を元に描かれた、村の青年と詩人との友情がテーマのヒューマンドラマ。
製作30周年とパブロ・ネルーダ生誕120周年を記念して、4Kデジタルリマスター版でリバイバル公開したのだそうです。



内気で純朴な村の青年マリオは、世界的に有名な詩人パブロに郵便物を届けるという仕事を通して、詩人との友情を育んで行く。
パブロに教えて貰った詩のお陰で村一番の美人とも結婚するが、やがてパブロが帰国する日がやって来る。



それだけの話です。
思わぬ悲しい結末に驚きましたが、これは若い時に見たら物足りなく感じたかもしれない。
が、今となると、短い物語の裏のその時代の、チリやイタリアの政治的混乱が見えて来るし、帰国後軍部に殺されたというパブロへの鎮魂歌にも思えてくる。
そして、マリオ役のマッシモ・トロイージは心臓病を抱えながら撮影に参加し、撮影終了からわずか12時間後に41歳の若さで夭逝したという事実を知ると、それだけで胸がいっぱいになります。



お茶をしてホテルを出ると日はとっぷりと暮れ、バカラツリーが燦然と輝いていました。

「イル・ポスティーノ」公式HP 

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「ぼくとパパ、約束の週末」自閉症の少年の旅

2024年11月21日 | 映画

自閉症の少年が「推しサッカーチーム」を見つけるために、週末毎に父親と一緒にドイツ国内のスタジアムを旅する、実話を基にした物語。
アスペルガータイプのASD(自閉症スペクトラム障害)と診断された10歳のジェイソンは、好きな宇宙物理学に打ち込む反面、生活すべてに独自のルールがあり、それが守れないとパニックを起こしてしまう。
例えば通学に使うバス停の、自分の椅子(と勝手に彼が決めた)に老婦人が座っていると癇癪を起こし、泣き叫び、リュックを投げ捨てる。
老婦人は母親に、躾がなってない、どうして叱りつけないのかと責める。
母親は辛いよねえ…



そうしたことはしょっちゅう起こる。
電車の中の食事シーン、別々にと頼んだのにパスタにトマトソースが(かすかに)くっついていると見るや、パニックを起こして皿を放り投げ、泣き叫ぶ。
これは大げさなのではないかと思いましたが、父子御本人のインタビューによると、あまりにも現実と同じで恥ずかしくなってしまうほどだったと。
親は本当に大変だ…



スタジアム巡りも、CO2をまき散らす自動車や飛行機を許せないジェイソン(スウェーデンのグレタさんを思い出した)の為に、ドイツ国内のかなりの距離を延々と電車に乗って行くことになる。
この旅はしかし、仕事が忙しくて息子の面倒を妻に任せがちだった父親ミルコに妻の苦労を分からせ、週末べったり一緒にいることで息子への理解を深めることになる。
サッカー観戦に仕事を兼ねたラトビアの旅では、散々な目に遭ってしまうのですが。
(あのラトビアのおぞましいトイレは、そりゃジェイソンには耐えられなかったことでしょう!)


(御本人の写真)

ジェイソンにとっても、好きなことをするためには多少は妥協するということを覚えるなど、この旅は大きな成長をもたらしたようです。
エンドロールに御本人たちの写真が出て来ました。
現在のジェイソンは、チューリッヒ工科大学で宇宙物理学を学んでいるとのこと。
そこまでの道のりは、特に親御さんにとってどんなに大変だったことかと、つくづく思ってしまいました。
ドイツで100万人を動員するヒットとなったという、ヒューマンドラマです。
原題は「Wochenendrebellen」、英語だと「Weekend Rebels」、週末の反逆者というような意味です。

映画公式HP 

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「サウンド・オブ・フリーダム」

2024年10月11日 | 映画

子供の人身売買の実態を暴いた、恐ろしい映画です。
ホンジュラスの貧しい父子家庭の、10歳位の娘ロシオと7歳位の息子ミゲル。歌がうまく可愛い娘に都会的な女性がオーディションへの参加を勧め、父親は子どもたちをオーディション会場へと連れて行く。約束した時刻に迎えに行くと、そこはもぬけの殻だった。二人は人身売買業者によって、遠くに連れ去られていた。



そんな衝撃的な展開で、映画は始まります。
アメリカ国土安全保障省の捜査官ティム・バラード(ジム・カヴィーゼル)は、上司の許可を得て南米コロンビアに単身潜入する。そこで彼は、改心した前科者や地元警察の協力で大規模なおとり捜査を展開するが、そこに救いたい子供の姿はなかった。彼はついに仕事を辞め、危険極まりないコロンビ反政府組織の拠点まで乗り込むことにする。



ティムはなんとかミゲルとロシオを救い出しますが、二人とも散々に性加害を受けていたようです。その直接の描写はありませんが、10歳と7歳の幼い子供に、どうしてそんなことができるのか!?
ペドフィリア(小児性愛者)は世界中にいて、それらを対象とした一大ビジネスが展開され、これはもう氷山の一角に過ぎないのだと。



ティム・バラードは実在の人物であり、これは実話に基づく話なのだそうです。
最後のテロップによると、数百万人の子供が性的に搾取され、アメリカがその最大消費国であり、年間1500億ドル以上のビジネスになっているのだと。
驚くなかれ、奴隷としての生活を余儀なくされている人の数は、奴隷制度が合法だった時代と比べても過去最大なのだそうです。
この映画は制作されてから色々と妨害され、公開できたのは5年の後であったと。
それでも、こんな映画がそのアメリカで作られたことに拍手を送りたいです。

「サウンド・オブ・フリーダム」公式HP 

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