Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「好きにならずにいられない」

2016年06月30日 | 映画


北国アイスランドの灰色の冬景色の中で、話は始まります。
空港で荷物係をするフーシは、150㎏はあろうかという巨漢で童貞、頭頂部は剥げている。
43歳になっても団地に母親と住み、唯一の趣味は戦争のジオラマ。
小さなみすぼらしいキッチンで、朝から山盛りのシリアルを食べている。
職場ではいじめられ、からかわれる。
近所の女の子に懐かれて遊ぶと、幼児性愛者の疑いをかけられる。
フーシが帰宅すると、初老の母親が恋人と台所でイタしている所に遭遇してしまったりする。



いやもう、景色は寒々しいし、音楽は暗いし、美男美女は一人も出て来ないし、
暗澹とした思いで見て行くと…
43歳の孤独なオタクが恋をするのです。



それまで自分を押し殺して生きて来た男が、初めて自分の足で踏み出そうとする。
アタックの仕方も実に不器用でたどたどしく、
ワガママな女に振り回され放題で(彼女の精神的な病気のせいもあるのだけど)
イライラもするのですが、それでも頑張れ!と応援したくなる。



あのラストシーンには絶句しました。
ここで終わっちゃうの?と。
しかし考えてみれば、何十年と空港で働いているのに飛行機に乗ったことがなかった彼が
初めて乗った機内の窓から、自分の職場を眺めたのですよね。
それはやはり、彼にとっては大きな進歩であったのかも…

邦題はちょっと許せません。
原題は「Fusi」、英語名は「Virgin Mountain」童貞の大男と言ったような意味か。

公式HP http://www.magichour.co.jp/fusi/
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ブガッティの赤いトースター

2016年06月29日 | グルメ
日本ではそこでしか食べられないというフランス産の小麦粉を使ったパン屋「Viron」が
渋谷にできたのは、もう随分前。
そのVironが銀座に食パン専門店を作ったのはいいが、連日長蛇の列。
しかし並んでいるのは食パンを買うためであって
カフェのランチはそうでもないと知って、ようやく行って来ました。


お店の前には、食パンを買う人々のこんな列。
そしてカフェの店先には、こんな風にトースターが並んでいます。
好きなトースターを選んで、自分のテーブルでパンを焼いてたべるのですって。
面白い!
私が選んだのはブガッティの赤いトースター。


評判の「3種類のトーストの食べ比べ」を頼むと
国産小麦の「角食パン」、北米産小麦の「プルマン」、山型の「イギリスパン」の
食パン3種類が出て来ます。
バターも「エシレ」「北海道美瑛牧場産」「国内メーカー」の三種類。
自分でパンをトースターに入れ、焼き立てにバターをつけて。
三種類のパンもバターもそれぞれ違う味わいがあり、確かに美味しい。
それとBLTサンド(ベーコン、レタス、トマトのサンドゥイッチ)を頼んで友人とシェア。
ボリュームがあり過ぎて食べにくいが、分厚いベーコンもサザンドレッシングも美味しい。


ただ…
どれもセット価格にはならず、パン三種類と飲物、或いはBLTサンドと飲物で
それぞれ2千円ほどします。
食パンも買いたかったのですが、一本800円ほど、しかもまた並ばなければいけないと
いうのであきらめました。
たまにはいいけど、私はもう当分いいかな…

高級食パンに行列!”セントル ザ・ベーカリー”
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どちらがおバカか?

2016年06月28日 | 社会
BrexitとはBritish+exitの造語で、イギリスがEUを脱退することを意味します。
今回の離脱決定の国民投票の後、BregretやRegrexitという、離脱に投票したことを
後悔しているという造語が、今イギリスでは広まっているのですって。
ここのところFaceBookでも大騒ぎ。
友人が教えてくれた雑誌「The New Yorker」の記事をご紹介します。

”今回の離脱を我々ブリトンが選んだことによる最も大きなダメージは」

「我々ブリトンの方がアメリカ人より優秀である、と何かにつけておちょくる
我々の最大の楽しみが失われたことだ。」

「今日は史上最悪の暗闇の日として刻まれるだろう。」

でも最後にオチがあって
「でも諦めてはいない。希望とするは
11月に再度アメリカ人が我々よりおバカであることが証明されることだ。」
(トランプが選出された場合)”


雨のち曇りのち雨で散歩に行けないタロウ

British Lose Right to Claim That Americans Are Dumber
http://www.newyorker.com/humor/borowitz-report/british-lose-right-to-claim-that-americans-are-dumber
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「マネー・モンスター」とRHカフェ

2016年06月23日 | 映画


メモ書き程度に。
ジョディ・フォスターが監督として4作目の作品。
全米高視聴率の人気財テク番組「マネーモンスター」の生放送中、銃と爆弾を持った男にジャックされる。
株の情報操作が意図的に行われ、全財産を失くしたと訴える犯人、司会者リー(ジョージ・クルーニー)は
不正を暴くため人質から共犯へと立場を変え、真実を究明しようとする。
元妻で敏腕ディレクター・パティ(ジュリア・ロバーツ)は、密かに根回しをし、彼を支える…
エンタメ作品ですが、最後まで緊迫感に満ち、引っ張り込まれました。



映画の前のランチは、ロン・ハーマン・カフェ二子玉川店で。
ローストビーフ・サンドゥイッチとファラフェル&フムスのピタパン。
ファラフェルというのは、ひよこ豆を主原料とした中東風コロッケ。
フムスはヒヨコマメ、ニンニク、練り胡麻、オリーブオイル、レモン汁などを混ぜて作ったペーストです。
イスラエルの料理で、パリのマレ地区のユダヤ人街で食べた覚えがあります。
こちらのお店、コスパは良いとは言えませんが、たまには珍しくてよいかも。
「Don't be serious」という注意書きに笑えます。

マネーモンスター http://www.moneymonster.jp/splash/
RHカフェ http://www.tamagawa-sc.com/shop/?id=943
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「カフェ・ドゥ・マゴ」パリ店VS東京店

2016年06月21日 | グルメ
ドゥ・マゴはパリのサン・ジェルマン・デ・プレにある老舗カフェです。
1884年の創業以来、ヘミングウェイやピカソなどの文豪や芸術家が足繁く通ったことでも
知られており、パリを舞台とした多くの映画にも出て来ます。
80年代の終わり、東京渋谷に映画や演劇の総合施設、文化村ができて
そこに「カフェ・ドゥ・マゴ」がオープンした時は、本当に嬉しかった。
半地下なのに明るい、ビルの中の吹き抜けのオープンテラス。
小ぶりのガラスの丸テーブルに細いスツール、あちこちに植栽された花と緑。
ああこれがパリの香りかと。

SNSで友人とパリのカフェの話題が出たので
改めて、数年前に行った時のドゥ・マゴ・パリ店と東京店とを比べてみました。
双方で食べた、タルト・タタンに焦点を絞って。


(パリ店)

タルト・タタンというのは素朴なリンゴのお菓子ですが
パリ店のそれは甘すぎ、大きすぎ、見た目も煮リンゴのオバケみたい。
タルト生地が底に僅かにありましたが、薄すぎて味も分からないくらい。
添えられたアイスクリームも甘すぎ、私はどちらも完食できず。
これとコーヒーを頼んで、チップを含めて€20位だったか。
ギャルソンのサービスは、あまり感じのよいものではありませんでした。
ついでに地下のトイレは有料です。


(東京店)

東京店のタルト・タタンは小ぶりで甘すぎず、私にはピッタリ。
小さく添えられた生クリームが、リンゴの甘酸っぱさとまろやかに調和している。
コーヒーとセットで1400円位。
そしてサービスはにこにこテキパキ、何度も水を注いでくれ、素晴らしい!
トイレは勿論無料、綺麗さはもう、言うまでもなく…

という訳で、「カフェ・ドゥ・マゴ」に関しては
私は東京店の方を推します。




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血のような色の花~紀尾井町界隈

2016年06月20日 | お出かけ


「旅するルィ・ヴィトン展」の帰り、近くの清水谷公園に寄ってみました。
紀尾井町の一等地にありながら、昔ながらのうっそうとした公園。
この小さな公園を訪れるのは、一体何年ぶりだろう?
大きな木に赤い花がいっぱい咲いているので近寄ってみたら、なんとデイゴの花!
これは沖縄の県花であって「デイゴの花が咲き 風を呼び 嵐が来た」と島唄にも歌われています。
沖縄に行った時に、本当に血のような色の花だと驚いた覚えが。
日本では沖縄が北限とされているというのに、東京のど真ん中に咲いているなんて。
大久保利通の哀悼碑の傍らにそそり立っていました。




赤坂プリンスホテルの後には、大きなビルが建っていました。
36階建ての東京ガーデンテラス紀尾井町、グランドオープンは来月のようですが
カフェやレストランなど、部分的にもうあちこち営業していました。
80年代バブルの象徴であったような赤坂プリンスには少々思い入れがあったので
なんともいえず寂しい。
ガーデンテラスのHPによると、裏手にあった旧館をクラッシック・ハウスとして
残してくれるらしいことが、せめてもの救いか。

(この写真は下のサイトから頂きました)

かつて弁慶橋のたもとにいたゴイサギも、いなくなってしまったようです。
私は密かにゴイちゃんと名前を付けていたのに…



「東京ガーデンテラス紀尾井町」開業  http://www.fashion-press.net/news/14255
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「旅するルィ・ヴィトン展」

2016年06月16日 | お出かけ


私の周りでやたら評判のよい「旅するルィ・ヴィトン展」に行って来ました。
たった2か月の限定展覧会ですが、その規模が半端じゃない。
紀尾井町、ホテル・ニューオータニの近くの広い敷地に、建物から造ってしまっている。
キュレーションはパリのガリエラ美術館・モード&コスチューム博物館の元館長オリヴィエ・サイヤール。
展示デザインは、オペラ、ミュージカル、舞台の演出に活躍するロバート・カーセン。
そうした人々の手による、ルイ・ヴィトンというブランドの歴史を見せてくれる展示会です。



最初に「旅のスペシャリスト」を自負するルイ・ヴィトンの1906年製造のトランクが(上の写真)。
100年以上前のその頃、上流階級の人々は、馬車で旅をしていたのですね。
そして旅の手段は、自動車、船、鉄道、飛行機などに多様化していきます。



舞台は砂漠になったり、豪華客船になったり、富裕層の書斎になったり。
何処を取っても物語が作れそうなシーンが、次々と。
ヴィトンの鞄のみならず、当時流行ったセレブのファッション、生活小物なども
惜し気もなく展示されているのです。





そして「インスピレーションの日本」と題する、日本のコーナー。
茶道の道具を収納する鞄は圧巻です。
その横には、白洲次郎や板垣退助が使ったというトランクも。
川久保玲、草間彌生とのコラボレーションによるバッグも展示してありました。
そういえば数年前パリに行った時、シャンゼリゼ通りのヴィトン店のウィンドゥに
等身大の草間彌生の人形が飾ってあって驚いたのでした。





さらに工房での作業の実演もある、これだけの贅沢な展示会が、無料なのです。
綺麗なパンフレットとポスターのお土産付き。
トップ・ブランドのプライドというものを、つくづく感じてしまいました。
今週の日曜、19日まで。



旅するルイ・ヴィトン展
http://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/heritage-savoir-faire/tokyo-expo#/home
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「あわれ彼女は娼婦」

2016年06月09日 | 劇、オペラ、コンサート


「ル・パン・コティディアン(Le Pain Quotidien)」という名前は「日々の糧」を
意味するのだそうです。
オーガニック素材にこだわったベルギー発のブラッスリー・カフェ。
広々とした店内は、素朴なウッディ調にまとめられている。
オペラシティのこちらの店で、観劇前にお茶を。
ニューヨーク・チーズケーキと、ポット入りのコーヒーを小さなオーレボウルで頂きました。



その後、新国立劇場で観たのは、「あわれ彼女は娼婦」。
浦井健治・蒼井優主演、栗山民也演出。
チューダー朝時代のイギリスの劇作家ジョン・フォード作、
17世紀のパルマを舞台にした、近親相姦の兄妹のドロドロ愛憎劇。
登場人物たちは絶望して床の上を転げまわり、次から次へ血みどろになって殺され、
全く救いのない劇でしたが、これフランスで兄妹で近親相姦を行ったとして
1603年に処刑された実話を基にして制作されたのですって。
役者の唾が飛んできそうな前の方の席だったので、その迫力たるや…
今回は幕間を挟んで3時間でしたが、どっと疲れました。



「あわれ彼女は娼婦」 http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/special/16whore.html
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ロンドンのデリカフェ「フランツ・アンド・エヴァンス」

2016年06月06日 | グルメ


”旬の野菜をふんだんに盛り込み、目にも鮮やか、深く優しい味わいのデリとスイーツ。
イタリアン料理や地中海料理をベースにした新しいモダンブリティッシュスタイルをご提供。”
というのが、サイトの謳い文句。
表参道に今年1月オープン。

こうしたデリカテッセンは、NYでもよく見かけました。
様々な料理がディスプレイしてあり、自分で選ぶことができる。
こんなお洒落な感じではなく、どちらかといえば下町の総菜屋というイメージですが
普通のレストランよりも気軽で安く、小食の私でも量が調節できるのが嬉しかった。
NYのデリカテッセン「ジーン&デリカ」は今、東京でもそこら中にできましたが。



今回は「お好きなデリ2品と、ホットディッシュを1品チョイス。スープ、ドリンク付き」
というコースを選んで、友人とシェア。
小さな赤いスープは、ビーツのポタージュ。
丸いお団子のようなものは、アランチー二というライスコロッケ。
左上の写真の右側、細かいゴミのようなものは、ビーガンサラダといって
にんじん、ケール、ブロッコリー、カリフラワーがメープルとライムで和えてあるのだそうです。
ほんのり甘酸っぱくて、見た目よりも美味しい。
豪華絢爛に並んだケーキも食べたかったのですが、おなか一杯になって断念。

それにしても、イギリスといえば不味い料理と言われたものなのに
時代は変わりましたね。
ロンドン発のデリカフェが東京にできて、行列を作るなんて。
(平日はすぐに入れましたが、週末はまだ並んでいるようです)
ゴードン・ラムゼイ(これはコンラッド東京ホテルで食べたことがある)、
ジェイミー・オリヴァーなどという世界的に有名なシェフも輩出。
私が6年ほど前にイギリスに行った時も、ホテルのコンシェルジェ、B&Bの主人などに聞きまくって
お勧めのお店に行ったせいか、何処も結構美味しかったのです。
林望の「イギリスはおいしい」などを読んで、どんなに不味いか検証してやろう位の気持ちで行ったのに。
フル・イングリッシュ・ブレックファーストは、見事なものでしたし。
このお店も、スィーツを食べにもう一度行かなくちゃ。

フランツ・アンド・エヴァンス http://franzeevans.jp/#/
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NYの人気パン屋「ドミニク・アンセル・ベーカリー」

2016年06月05日 | グルメ


ドミニク・アンセル・ベーカリーというのは
ニューヨークで大人気だというペストリーショップです。
去年、表参道に日本初上陸したのですが
ずっと並んでいるというので、ほとぼりが冷めるのを待っていたのでした。

一階は販売とイートイン・スペース、2階はレストラン形式。
HPによると、店内は「NYとパリの“地下鉄”の世界観をイメージした」のだそう。
いや、NYもパリも地下鉄、汚いんですけどw
東京の地下鉄の方が、構内も車両もどれだけ綺麗か分からないのに。
イメージはともかく、オレンジと白でまとめられた店内は明るく爽やか。



こちらではクロワッサンとドーナッツを組み合わせて作ったという「クロナッツ」が
有名なのですが、あまりにも甘そうなのでパス。
やはりこちらの代表作であるという「DKA」を。
DKAとは、ドミニクのオリジナルレシピのクイニーアマンのことだそうです。
クイニーアマンというのは、バターたっぷりのブルターニュ地方の伝統的な焼き菓子。
キャラメリゼされた外側はカリっと、中はふわふわ、そしてもちもちした独特な食感があって
これは確かに、他のベーカリーのクイニーアマンとは一味違う気がする。
それと、抹茶と栗の味を加えたクリーム入りというメロンパンを。
見た目はマンガの顔のようですが、こちらも日本人向けなのか控え目な甘さでした。

去年NYに行ったとき、この店に寄ってみたかったのですが
甘いものに興味がない夫に却下されたのでした。
東京には近年、ヴィロン、ゴントラン・シェリエなどのパリの味のパン屋も
どんどん上陸している。
嬉しい限りです。

ドミニク・アンセル http://dominiqueanseljapan.com/
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