Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「マルちゃんする」

2011年09月30日 | 社会

先日、シンガポールで日本のラーメンが大人気とNHKニュースで
取り上げたのですってね。
私はその番組見なかったのですが、香港では「出前一丁」が大​人気というのは
この夏、自分の目で確かめたばかり。
そういえば、メキシコではマルちゃんが国民食となっているという話を
以前新聞で読んだ気がして検索してみたら…
色々出てきました。

”(ロサンゼルス・タイムスの)原文記事によれば
「The product is so pervasive that a national newspaper recently dubbed Mexico "Maruchan Nation."
(人気のあまり全国紙では最近メキシコ自国のことを「マルちゃんの国」と呼びました)」という事例があるくらいだ。
さらに「メキシコの新聞が審議を早々と打ち切った議会を『議会がマルちゃんした』と記事にした。
いまや動詞として使われるようだ」という例もある。
メキシコにおいて「マルちゃん」イコール「簡単にできる」「すぐできる」という意味で通じるくらいだという。(中略)
メキシコでの「マルちゃん」の消費量は8年間で10倍に伸び、その量は約10億食。”
http://blog.goo.ne.jp/neo_japan21/e/e6be3114290a8337bcb9d23a3bf53a5d


これは2005年の記事ですので
今は一体どういう数字になっているのかわかりませんが。
こちらがメキシコの「マルちゃん」のHP。
なんだか妙に明るく、ラテン系のノリになっている…w
http://www.maruchan.com.mx/


それにしても何故、日清の「カップヌードル」ではなく
サンヨー食品の「サッポロ一番」でもなく
東洋水産の「マルちゃん」なのでしょう?
不思議です。
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空中を飛ぶトイレ

2011年09月25日 | 社会

昨日の面白サイトからもうひとつ御紹介。
「日本のとてつもないトイレを見て…海外サイトで大反響」
この空中でスキー・ジャンプをしているようなトイレ、
ジョージア・マックスコーヒーによって
斑尾高原スキー場に設置されたタイアップ広告なのだそうです。

で、例によってネットでの反響が面白い。
日本はなんというハイテクの国なんだとか
日本人のトイレに対する執念は何なんだ?とか。
その中に、俺の町ではトイレの便座は全部盗まれているというコメントが。

これ、何処の国の人が書いたのだろう?
イタリアやスペインを旅した時、たまにそういうトイレに遭遇して驚いたものですが
全部ということはなかった。
そういえば昔、椎名誠の「ロシアにおけるニタリノフの便座について」を読んで
シベリアにおけるトイレ事情について驚いたものです。
絢爛豪華なエルミタージュ美術館の便所は
「便意そのものが雲散霧消してしまうほど迫力のある汚さ」だって
米原万里も書いていたなあ…
もっともどちらも、随分前に書かれた本ですが。

現在の事情はどうなのだろう?と検索してみたら
”ロシア人女性は、便座のない洋式トイレの囲みの部分に立って用を足す”
と言い切った人が。
これ佐々木正明氏のブログなんだ…
http://sasakima.iza.ne.jp/blog/entry/243574

本当なのでしょうか…!?
ロシアにもそのうち行ってみたいと思っているのに。

「日本のとてつもないトイレを見て…海外サイトで大反響」 http://labaq.com/archives/51178781.html
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フタの存在理由

2011年09月24日 | 社会

プリングルズの容器に何故フタがついているのか?と本社に質問したら
回答が返ってきたのだそうです。

”製品:プリングルズ
カテゴリー:その他
質問:単に興味本位で聞くのですが、プリングルズの広告に「開けたら最後。You can't stop」と書いてあるにもかかわらず(本当にそういう経験もあるのですが)、フタを閉じることが出来るようになっている理由はなぜですか?

P&G 北米
プリングルズにご連絡いただきありがとうございます。
なぜフタが開閉できるものにしているかと申しますと、プリングルズをおいしく召し上がっていただいたあと、容器に別のものを入れる目的でお使いになられるお客様がいらっしゃるからなのです。またご意見がございましたら、ご連絡お待ち申し上げます。
ジョーディ・アン・B
プリングルズ・チーム”


わざわざこんな質問するなんて、なんてヒマな人間がいるのだろうと思ったら
それにきちんと答えた会社も偉い。
ちゃんと矛盾点をかわしてるし…
しかし、それに対する掲示板のやりとりがもっと面白い。

セロリやパスタを入れるのに最適だの、
生まれたての子猫が入っていただの、
ロボットの腕にするだの、
あらぬファッションに使っているのを見ただの。
しかしこれ、コテカ(この言葉を知らない方は検索してください。私の口からは説明できません)
に使うには、絶対大きすぎるよね…


引用サイト http://labaq.com/archives/51692601.html
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台風直撃

2011年09月22日 | 社会

台風一過の今日は、陽射しが痛いほどです。
昨日は酷かったですねえ。

午後、用事があって都心に出かけたのですが
行きはたいしたことなかったのに帰りは悲惨。
電車は何度も止まるし、徒歩10分の駅から自宅までの距離が
なんと遠く感じられたことか。
暴風雨に傘はすぐ壊れるし、レインブーツの中に雨がなだれ込み、
ちゃぷちゃぷたまって気持ち悪いったら。
看板や壊れた傘や街路樹の枝や、色々なものが飛んできて
危ないったらありゃしない。
飛ばされそうになりながらよろよろと、いつもの倍ほどの時間をかけて辿り着いた時には
全身水をかぶったようにずぶ濡れ。

日本はこれだけ台風が多い国なのに
台風が直撃するって分かっていて、何故会社も学校も休みにならないのでしょう?
夕方には電車の多くが止まってしまい、帰宅困難者が首都圏に溢れたことは周知の通り。
私の夫は、どうせこうなると思っていたと遅くに帰ってきたので
それほど影響はなかったようですが。

昨日、自閉症を含む3人のお子さんを3人とも自主休校させたという友人がいましたが
英断だと思います。
昨日の午後は、とても子どもが帰って来られるような状態ではありませんでした。
でも実際問題、自分が就学年齢の子どもを持っていたら
朝、そう決断するのは難しいだろうな…

ただ昔を振り返って
台風の酷い日に、窓ガラスに叩きつける雨の音に教室に閉じ込められ、
暴風雨の匂い、もわっとした湿度の匂い、床のワックスの匂い、
そんなものが入り混じった台風独特の匂いを感じながら
(子どもの頃から匂いに敏感だった)
騒がしい教室にいるのは嫌いではありませんでした。
なんだか非日常的で、怖いような面白いような、
ちょっとドキドキする気分だったのでした。
台風で本当に酷い目にあったことがないから
そんなのんきなことを言っていられるのでしょうが…
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一口オババ

2011年09月18日 | 家庭
昨日の朝日新聞の夕刊はカップヌードル一色で驚いたのですが
今日9月18日は、カップヌードルができて40周年なのだそうですね。
横浜に、カップヌードル・ミュージアムもオープンしたのだとか。

カップヌードル、あるいはその他のカップ麺を
私が自分で買うことはあまりないのですが
夫や息子たち、時々食べたくなるといって、コンビニで買ってきます。
滅多にないけれど彼らが体調を崩して寝込んでいる時など、
私が消化のよいお粥や野菜スープを作ろうとすると
たまにはカップ麺が食べたいと言ったりする。

横で人が食べているカップ麺の、なんと美味しそうなことか。
一口頂戴!と言っては息子たちに
一口オババ、一人で一個食べりゃいいじゃん!と嫌がられる。
ところが私、あれを全部食べると気持ち悪くなるのです。
一口だけ食べるともうちょっと食べたくて
それはそれでつらいのですが…

香港に行ったら、スーパーにもコンビニにも
「出前一丁」がずらりと並んでいて驚きました。
しかも、一種類ではなく、シーフード味や激辛味やカレー味など
色々な「出前一丁」(袋麺もカップ麺も)が溢れているのです。
帰って来てちょっと検索してみたら
やはり香港では「出前一丁」が大人気なのだそうです。
”2006年現在香港では袋麺だけで25種類が販売されており、読売新聞の報道によれば、
香港の即席めん市場の約5割を占めているという”
(Wikiより)

他にも美味しいカップ麺がいっぱいあると思うのだけどな…



写真は香港のコンビニで
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無様な人間たち「ふがいない僕は空を見た」

2011年09月17日 | 


久しぶりに後を引く本を読みました。
女による女のためのR‐18文学賞大賞、山本周五郎賞、本屋大賞2位受賞。

第一章は、アニメおたくの主婦と高校生男子(卓巳)とのコスプレで始まります。
「おれ」は学校帰りに主婦のマンションに寄り、
「なにかのアニメのなんとかという役」の衣装を着せられて
”あんずが書いた台本通りに動き、セリフをしゃべり、セックスする”のです。
延々と過激な性描写が続いて辟易するのですが、
第二章ではそのアニメおたくの主婦が主人公となり、彼女の視点で語られるのです。
「あんず」は「ばかで、でぶで、ぶすで、不妊の変態主婦の私」となり、
学校でも職場でもいじめられ、何処にも自分の居場所が見つけられなかった「里美」なのです。
ようやく優しい人(と思った)に出逢って結婚するが、今度はその母親から
子供ができないことを責められ、不妊治療を強制される。
またしても居場所を失くした彼女は、心の拠り所としているアニメキャラに似た高校生を
ナンパし、情事に耽るのです。
第三章では、その高校生卓巳に想いを寄せている同級生女子の視点と変わっていく。
彼女には、幼少期より天才的に勉強はできたけれども、新興宗教にのめり込み、
挙句は引きこもりとなった兄がいた。
第四章は、卓巳の親友「セイタカ」が語り手となる。
借金苦で首つり自殺した父親、恋人のところに走ったお金にだらしない母親を持つ彼は
ボケて徘徊を繰り返す祖母の面倒を見ながら、汚い団地で暮らしている。
空腹を抱えて生きるだけに必死だった「セイタカ」は、
金持ちの家に生まれて優秀なバイトリーダーの「田岡さん」の心の奥の闇を知り、
初めて彼に心を許すのです。
田岡の独白が悲しい。
「でかい病院の息子で、自分で言うのもなんだけど頭も顔もそれなりによくて、
教師としても優秀な男が子どもの裸の写真見て興奮してるなんて、
狭苦しい街で退屈しまくっている人たちにとっては、こんな面白い話はないよな」
第五章は、助産婦である卓巳の母親の視点。
妻の不倫を知った里美の夫の報復として、コスプレの写真をばら撒かれ、
学校にも行けず、部屋からもベッドからも出られなくなった息子を抱え、悩む母親。
”お産のことはよく知っていても、子育てのことはまったく不慣れだった。
仕事をしている母親の背中を見て育ってくれればいい、と分かったような顔をして、
本当は不安だらけだった。正直に言えば、卓巳の父親が家を出て行ったときも、卓巳の写真が
ネットでさらされたときも、どうしていいかわからず、仕事の忙しさに逃げ込んだのだ。
十五年も母親をやっていたって迷うことばかりだ。”

そして、二人の息子の母親である私も
母親目線でこの小説を読んでいたことに気が付きました。
誰もかれもが不器用に必死に生きている。
その不器用さ、無様さ、愚かさ、醜さ、優しさと愛しさ。
なんとかしてやりたい、どうにかならないのかと思わずにはいられない。
そしてその無様さゆえに、必死さゆえに、
読後感は暖かいものに変わっていくのです。
第一章の過激な性描写は必要なのだろうかと最初は思ったのですが
生々しく生きる人間の姿を描くという意味で、
やはり避けることはできなかったのでしょう。
山本文緒氏の評、
「この世に生まれ落ちることの苦悩と喜び、その凄まじい痛みに涙が出た」
という言葉に深く納得するのです。

「ふがいない僕は空を見た」 http://tinyurl.com/3f763z7
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暗く冷たい海「君を想って海をゆく」

2011年09月15日 | 映画
愛する彼女の所に行くためにドーバー海峡を泳いで渡ろうとするクルド難民の少年と
フランス人の水泳コーチとの交流を描き、難民についての問題提起した人間ドラマ。
2009年フランス映画。



戦禍のイラクから三カ月かけて歩いてきたクルド人の少年ビラルは
ドーバー海峡を臨むフランス最北端カレーに辿りつく。
どんより重く曇った冬空、風が吹くすさぶ砂浜辺。
難民としてロンドンに移住した愛する彼女(といっても手を握ったこともない、友人の妹)に
どうしても逢いたい。
お金もなく不法入国者である彼は、ドーバー海峡を泳いで渡る決心をする。

フランス人の水泳コーチ、シモンは妻に逃げられ、人生を殆どあきらめている。
難民救済運動に熱心な妻の気を引きたいがために、
市民プールでビラルに水泳を教え始める。
段々に情が移り、冷たい路上に放っておけなくて、
自分のアパートに泊めたりもする。
それを隣人に見咎められ、当局に通報されるのです。



港町カレーにクルド難民が500人もいるということにまず驚きました。
送還される訳ではない、かといって職に就ける訳でもない。
スーパーに入ることもできず、ただ無為な路上生活を送っている。
そしてその難民を助けようとする市民への、当局の厳しさに驚きました。
ボランティア団体が炊き出しをするのは許されているが
個人で車に乗せたり家に泊めたりすると、なんと逮捕されるのです。
この映画の公開後、フランスで難民問題についての大論争が起きたというのも分かります。

ドーバー海峡、最短距離は確か34kmくらいしかないのに
どうしてそんなに泳ぐのが難しいのだろうと思っていましたが
実際にその地に行ってみて納得しました。
速い潮流、冷たい水温、荒く激しい波…
伊豆の海とは訳が違うのですよねえ。
この作品の中でもシモンは、水温10℃以下で10時間以上の遠泳がいかに無謀かと
最初はビラルをあきらめさせようとするのです。
ビラルの熱意に負けて、結局教えることになるのですが。

あきれてしまうほどの少年の純朴な想い。
殆ど自暴自棄な中年男の妻への想い。
暗い天候、冷たい海、暗い世相。
そしてあんな結末が用意されているとは…

悲しい映画です。
ビラルの一途な想いで、遥かな荒海を乗り越えられる訳ではない。
かといって手が届く位置にいる妻に、シモンの想いが届く訳でもない。
「君を想って海をゆく」の原題は「Welcome」。
なんという皮肉であることか。
やられました。

「君を想って海をゆく」 http://www.welcome-movie.jp/
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マックの吊るし看板

2011年09月11日 | 中欧旅行2011
旅先のあちこちでカフェに寄るのは
旅行の楽しみのひとつでもあります。
歩き廻って疲れて休憩もしたいし、トイレにも行きたいし。
中欧でも随分色々な店に立ち寄りました。



1800年代創業という古い店が多く、そしてテラス席が多い。
写真上はザルツブルグの老舗カフェ、Cafe Tomaselli(トマセリ)。
笑ってしまったのは、外はこれだけ客で溢れているのに
中に入ったら誰もいなかったこと。
室内も結構広く、天井も高く、重厚な調度品がしつらえてあるのに。
ブダぺストのCafe Gerbeaud(ジェルボー)など、他の古いカフェでも同じでした。


外は確かに気持ち良いけれども、日によっては暑すぎたり、
パラソルから漏れた日差しが当たったりもするのに。
埃っぽい外よりも、静かな室内の方が落ち着くのでは?と私などは思うのに。
ただ、プラハで一日だけ経験した寒すぎる日のことを考えると
8月の初めでさえあれだけ冷えることもあるのだから
夏以外の季節の寒さは容易に想像できます。
短い夏の日差しを、少しでも楽しもうとしているのかなあ。
写真は、トマセリで飲んだアイスコーヒー。


ウィーンの老舗ザッハー・カフェ(ザッハー・トルテが有名)の
すぐ向かい側にスターバックスがあったのに驚きました。
何もこんな隣で張り合わなくてもと思ったのですが
どちらも石造りの古い建物で、外観に殆ど違和感がない。
これは他の新しい店にも言えることで、
例えばザウツブルクのゲトライデ通りにあったマクドナルド。
分かりにくいかと思いますが、写真の右側に、お洒落なマックの吊るし看板があります。
あの赤と黄のロゴなんて何処にも見当たらない。
古い石畳の街並みにしっくりと溶け込んでいる。


景観条例が厳しいからか、住民の美意識が高いからか。
以前ミラノのマックが、住民の反対運動で外観を直させられたという話を聞いたことがあります。
実際、ドゥオーモ近くのガレリアにあったマックは、黒と金色の落ち着いた外観でした。

日本中に溢れている赤と黄のマックのロゴ。
そう考えると、日本は相当舐められているなあ…
というか、景観条例なんてあるのか?と思ってしまいます。
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一日三組限定のお店「ラノー・ドール」

2011年09月09日 | グルメ
なでしこジャパン、どうなるかと思いましたが。
オーストラリアが勝ってよかった、よかった。
五輪出場決定おめでとう!


四谷三丁目の駅から少し歩いた、韓国大使館の隣のビルにそのお店はあります。
白い螺旋階段を下りて行くと、小さな天使の人形が。
白を基調とした細長い小さな部屋。
小柄なシェフとその奥様がにこやかに迎えてくれます。
ミシュラン一つ星のラノー・ドール。

アミューズ ブーシュ5種

幻の卵の半熟蒸し トリュフとフォアグラのソース

白いんげんの冷製スープ

スズキのポワレ
エストラゴンのグラニテ
仔羊のソテー
イチジクの赤ワイン煮

小菓子 コーヒー

「幻の卵の半熟蒸しトリュフとフォアグラ」というのは
この店の名物料理であるらしい。
なんとも濃厚な、まったりとした、旨味をこれでもか!と濃縮したような味です。
幻の卵というのは埼玉の某養鶏所で、特別の餌を与えて育てた特別な鶏が産んだ卵なんですと。
丁寧な説明と共に、その卵の出自録(?)みたいなものも頂いたのに
お喋りしながらツルリと食べてしまいました。
しまった、もっとよく味わうべきだった。
口直しのグラニテ、エストラゴンというのはハーブの一種で、とてもさっぱりした味わい。
イチジクのワイン煮はとろけるようで、やはり飲み込むように食べてしまいました。

このお店、お客は一日三組限定なのだそうです。
完全予約制、シェフと奥様のご夫婦だけで切り盛りされている。
”シェフ一人で妥協のない料理をつくり、その料理に合うワインをみずからセレクトし、
お客様お一人おひとりのお愉しみを公平にお守りいたしますことを大切なミッションとします”
とHPに書いてあります。
少人数ゆえの丁寧なサービスは温かいものです。

願わくば、このような小さなお店がずっと続きますように!


ラノー・ドール http://www.lanneaudor-tokyo.com/
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夢を追いかける男「世界最速のインディアン」

2011年09月07日 | 映画
2005年アメリカ映画。
画面は、老人の寝起きの顔のアップで始まります。
深く刻まれた皺、薄い髪、起き上がるのもやっとのような、くたびれた身体。
ニュージーランドの片田舎、物置のような小屋でバイクと一緒に寝起きしているバート(アンソニー・ホプキンス)は、
60過ぎのつましい年金生活者。
60年代当時にすでにポンコツとされていた1920年型インディアン・スカウトを、40年かけてくず鉄や台所用品などを使って改良を続け、
ひたすら速く走ることだけに人生を捧げていた…
彼の夢は、アメリカ・ボンヌヴィルの塩平原のスピード・レースに出ること。


しかし彼にはお金も無く、支援してくれる家族もいない。
地元の単車クラブの仲間は口では応援してくれるものの、
誰も本気で彼の勝利など信じておらず、見送りにすら現れない。
唯一信じてくれたのは、隣家のトム少年だけ。
それでも彼は借金を背負い貨物船に乗って、NZからユタ州ボンヌヴィルに向かって旅立ったのでした。
道中、牽引車が壊れたり、持病の発作に襲われたり、
ようやく現地についても、レースの登録もしていなかったり年齢制限を超えていたりと
様々な困難が待ち受けているのですが…
LAのオカマや、南米出身の中古車屋や、本物のインディアン(ネイティブ・アメリカン)等、
色々な人に出会い、助けられながら自分の夢に近づいていくのです。
そして、ハイテクマシンの居並ぶ中、ポンコツバイクで世界新記録を打ち立てたのでした。

この映画の魅力は
なんといっても、バートのキャラクターによるものです。
常識に捉われず、開けっぴろげで、無邪気で奔放な男。
この映画の監督・脚本・製作は、『スピーシーズ/種の起源』や『ダンテズ・ピーク』
『13デイズ』のロジャー・ドナルドソン。
オーストラリア生れの彼は、その後NZに移住、そこで生前のバート・マンローに出会って、
71年にテレビ用のドキュメンタリー映画を作っています。
マンローが78年に亡くなってから、マンローの伝記映画を企画するもののなかなか実現に
こぎ着けることができず、26年目にしてようやく実現したのだそうです。
この映画の中の様々なエピソードは、ドナルドソンによる創作が多いのでしょうが
彼にそれを作らせるだけの魅力が、生前のバートにはあったのでしょう。


映画の中では、ひたむきに夢を追いかける、天真爛漫な少年のようなバート・モンローの姿しか見られませんが
観終った後、ちょっと調べてみたら
この人にはかつて妻と4人の子供がいたのですね。
しかし、職を投げ打ってまでバイクに熱中する男は、妻子にも身捨てられたようです。
それでも、これだけの夢に向かって突き進み、遂に世界記録を打ち立てた姿には感動せずにはいられません。

1967年には58in3 (950cc) にボアアップしたエンジンで、階級記録の時速295.44km (時速183.58マイル) を樹立。
(ウイキペディアより)
そしてこの記録は、いまだに破られていないのだそうです。

夢を信じることの素晴らしさ、人間愛の幸福感を教えてくれる映画です。

「世界最速のインディアン」 http://tinyurl.com/3zqr9tr

「バート・マンロー 」http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/books/details.php?id=259
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