格差階級社会をなくそう

平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

志木武彦著『一市民が斬る! !最高裁の黒い闇 国家謀略を追った2000日の記録』

2015-09-17 17:58:22 | 杉並からの情報発信


■志木武彦著『一市民が斬る!!最高裁の黒い闇 国家謀略を追った2000日の記
録』(鹿砦社2015年8月15日刊\1400+税)

第一回

P12-

・まさか一チミンが書いたブログ記事mに対して、知名度のある前国会議員が名
誉棄損裁判を起こすことなどありえないと思っていた。が、現実は私に 対して
裁判が提起されたのだ。訴状には、原告として[森裕子]の文字があった。森氏
は生活の党の大幸代表である。請求額は500万円。さらにブロ グに掲載した記事
の削除や私の言論活動を制限するように求める請求項目もあった。

・森氏が起こした裁判の発端は、2009年に小沢一郎氏が市民団体あら政治資金規
正法違反で東京地検特捜部に告発されたことである。歯科h死、東 京地検特捜
部は、嫌疑不十分で小沢氏を不起訴にした。ところが事件が落着したわけではな
かった。市民グループが検察審査会に不服を申し立てたの だ。

・検察審査会と言うのは、刑事事件が不起訴になった場合、それが正当な判断か
どうかを審査するための機関で、裁判員制度を同様に有権者から無作為 に選ば
れた一般市民が審査員を務める。[検察]という名前を付しているが、最高裁判
所事務総局に所属する組織である。したがって小沢氏の件で不服 申し立て先と
なった東京検察審査会は、東京地裁の中にある。審査員の日当や交通費などの経
理処理も東京地裁の出納課が行っている。

・東京地検特捜部は、小沢氏を不起訴にしたが、その判断が適切であったか否か
を巡り、東京検察審査会が審査することになったのである。そして小沢 慈円を
担当することになったのは、東京第5検察審査会である。検察審査会の規則によ
ると、同じ事件で2ドにわたって基礎を相当とする決議が下され た場合、被疑者
は強制的に法廷に多多sれる。このように有権者による審判制度を設けること
で、本来、起訴されるべき人物が不起訴になる事態を防い でいるのである。最
も後述するように、検察審査会には、国民が知りえない止みあある野だが、少な
くとも表向きは、民主国家が打ち立てた制度に他な らない。結論を先に言え
ば、メディアでも大々的に報じられたように、第5検審は、小沢氏に対して2度
にわたり自走相当の決議を下した。これにより お座w氏は強制的に刑事裁判の
法廷に立たされることになったのである。

【関連記事】

▼『一市民が斬る!! 最高裁の黒い闇』(鹿砦社)の書評   

評 者 元在レバノン大使 天木直人

凄い本が出た。志岐武彦氏の手になる「一市民が斬る!! 最高裁の黒い闇」
(鹿砦社)がそれだ。この書はその副題が語っているとおり、著者 がこの国の
最高権力者である最高裁を相手に闘った2000日の記録である。

実は私はこの著書の中に出てくる通り、小沢一郎を嵌めた検察審査会の国策捜査
を追及する過程で、著者の志岐 氏と出会い、ともに協力して検察審査会の不正
を暴こうとした一時期がある。その作業の過程で、この国の司法のすべては最高
裁の仕業である 事を知った。

しかし、たとえそうであったとしても、最高裁を追い詰める事はほとんど不可能
である。なぜならば政治家も官僚 もメディアも、最高裁には楯突けないから
だ。だから私は途中であきらめた。その私が脱帽する志岐氏の執念がこの本を世
に送り出したのだ。

この本に書かれている事が事実であるかどうかは、最高裁が自らそれを認めない
限り誰も挙証出来ない。だからこの書も一笑に付されて終わるだ ろう。しかし
私は自らかかわった経験から、ここに書かれている事は限りなく真実であると
思っている。

最高裁はあの田中耕太郎最高裁長官が1959年の砂川判決で見せた通り、日本
の司法を米国に追従して歪めた組織だ。その事が米国の機密公電 の公開で明ら
かになっている。

私は、「裁判が日本を変える」(日本評論社)を書いて最高裁の裏金疑惑を告発
した生田暉雄弁護士(元裁判官) や、「絶望の裁判所」(講談社現代新書)を
書いて最高裁の救いがたい実態を明らかにした瀬木比呂志明治大学教授(元裁判
官)と懇意にして きた。彼らが一様に指摘することは、最高裁は決して名誉棄
損で訴えたりはしない。無視することによってそれらの告発を葬り去ろうとする
姑 息さこそが最高裁の真骨頂だ。

何よりも、私は最高裁を許せない。イラク戦争に反対して小泉政権に意見を具申
した特命全権大使の私を解雇した竹内行夫外務事務次官を、事も あろうに判事
として天下りさせたのが最高裁だった。憲法違反のイラク戦争協力をした人物が
よりによって最高裁判事に天下りしたのである。 それで法の番人とは悪い冗談だ。

そして、司法改革という名の下に検察審査会に強制起訴の権限を与えたのも最高
裁だ。その検察審査会がこの書 に書かれている通り架空議決で小沢一郎を起訴
したとすればどうか。

この書に書かれている内容をどのように受け止めるかは読者の自由である。しか
し、これだけは知っておいたほ うがいい。この国の権力者が一番恐れるのは世
論と言う名の国民の怒りである。そのためには権力者はあらゆる不都合を隠そう
とする。すべて は権力者を疑うところから始まるのである(了)






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戦争できる日本と戦争中の韓国

2015-09-17 17:12:13 | 杉並からの情報発信


①[コラム]戦争できる日本と戦争中の韓国

キム・ドンチュン聖公会大社会科学部教授

ハンギョレ新聞 9月2日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150902-00021801-hankyoreh-kr

日本社会が目覚めている。 12万人の市民が「集団的自衛権法」すなわち戦争可
能法案を押し通そうとする安倍晋三首相の退陣を叫び街頭に打って出た。青年や
特に自分の子供が兵士と なって犠牲になることを憂慮する母親たちが、今まで
ないほど多く参加したという。 戦争が自身と自分の息子の問題になることを憂
慮しているためだ。

70年間、日本人は米国の安保の傘の下で戦争というものを知らずに生きてきた。
しかし今回、米国と一体となって中国に対抗し、“戦争できる”日本を作ろうとい
う右翼の動きに強力に反発した。 韓国は果たしてどうなのか? 数百万の命を
奪った6・25戦争(朝鮮戦争)も呆れ果てることだったが、その後60年余りの
間、私たちは戦争の恐怖から抜け出したことがない。 私たちは今回の地雷爆発
事故とそれに続く南北間の砲撃、そして北朝鮮の準戦時体制宣言で極度の恐怖の
中で数日を送った。 幸い交渉がうまくいき戦争は防いだ。 しかし二人の兵士は
地雷事故で一生身体障害者になった。 地雷爆発の原因はまだ糾明されていない
が、このばかげた事態は何なのかという心情は拭えない。

1953年の休戦以後2005年まで、軍に入隊して(非戦闘状況で)命を失った軍人が何
と6万人にもなり、今でも毎年100人程度の輝かしい青春 が自殺と事故により軍
隊で命を失っている。 こういう「戦闘なき」戦争の悲劇が半世紀以上続いてい
るにもかかわらず、被害者の両親たちは国家に抗議することさえできず、ただ地
を叩いて号泣し、落ち込 んで病気を患ったり、結局、家庭も破壊される悲劇を
体験してきた。 “戦争できる”日本にあれほど反対する日本人がいるのに、“戦争
中”の韓国人はなぜこのように押し黙っていているのか? すべて北朝鮮のせいなのか?

1951年、6・25戦争中に釜山に避難した20歳の大学生キム・ナクチュンは「涙
を探しています」(探涙)という文字が書かれた灯を持ち、簡素 な服を着て平和
デモをして、精神異常者扱いされた。 果たして南北の政治指導者が狂っている
のか、キム・ナクチュンが狂っているのか? 40年間の植民地奴隷状態からようや
く抜け出したばかりの南北が、互いに敵のように嫌って命を賭けた戦争をするの
を見たすべての外国人は、キム・ナクチュ ンに共感したのではないだろうか?
戦犯国家日本が処罰されるどころか、経済発展の道をまい進していたまさにその
時に、朝鮮半島は植民地時代よりさらに悲劇的な内戦に突入し、その後今まで事
実上戦争中だ。これほど狂ったことが他にあるだろうか?

“戦争できる日本”の派兵対象は再び朝鮮半島だろう。ところが過去を反省しない
日本の軍国主義化を他の国の主権問題と同じように見て、同族の “敵”をなくす
ためにはあらゆる物的制度的違法的手段を総動員し、自分の首を絞めながらさら
に治療費を増額しなければならないと声を高めるこのよ うな国家が果たして正
常だろうか? そしてこのような戦争への恐怖を日常的に受けながら生きている韓
国、北朝鮮の人民は果たして正常だろうか?

北朝鮮の軍事主義や好戦性を無視しようということではない。 それはおそらく
韓国の政権が自招したことだ。 韓国人の相当数は北朝鮮に対して断固たる姿勢
を見せた李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)大統領に拍手するだろ
う。 果たして延坪島(ヨンピョンド)砲撃、天安(チョナン)艦、今回の地雷爆発
で犠牲になった軍人の家族たちもそのように考えるだろうか? 北朝鮮をうまくな
だめて仲を良くさせたならば、数多くの青春が命も失わないだろうし、開城(ケ
ソン)工業団地の拡大、金剛山(クムガンサン)観光、追加対 北朝鮮投資で数十、
数百兆ウォンの経済的利益も実現し、青年たちも多くの働き口を得られたのでは
ないだろうか?

“戦争できる日本”は、日本人より私たちにとって一層深刻な悪夢だ。 私は東学
農民軍を鎮圧してくれと清や日本を招き入れた高宗(コジョン)や朝鮮の支配層よ
り、今の韓国の執権層の方が民族的であるとも“愛国的”であるとも 思わないの
で、一層深刻だと考える。

日本人が再び目覚めている。ところが朝鮮半島は相変らず分断と戦争の中毒状態
に陥っていて、自身がそのような重症患者であることにも気がつかな い。

キム・ドンチュン聖公会大社会科学部教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr )






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日本と世界の【支配と搾取の基本構造】

2015-09-17 11:24:31 | 杉並からの情報発信

日本と世界の【支配と搾取の基本構造】を理解すれば巧妙に隠れている真の敵を
特定でき根本的な解決方法が見えてくる!

例えば、韓国の場合を例に取ってみよう。

韓国は、1953年の朝鮮戦争停戦以来今まで60年間以上も北朝鮮との戦争状態であ
り、徴兵された若者が訓練中の事故と自殺で毎年100名以上が 死亡し現在まで6
万人の若者の命を失われているという。(『今日の注目情報』記事参照)

このように北朝鮮と韓国を戦争状態に固定化させているのは、単なる偶然ではな
く、イスラエルと全く同じ役割を北朝鮮に課している【世界支配層】特 に米軍
産複合体・ネオコン戦争マフィアとロスチャイルド国際金融マフィアの意図であ
ることを見破らなければならないのだ。

すなわち、【世界支配層】は北朝鮮に核武装させることで韓国と日本を永遠に米
国の核の傘に閉じ込めそれぞれが韓米安保条約と日米安保条約に縛り付 け半永
久的に離脱できない状況を作り出しているということなのだ。

韓国や日本の国民が、反米闘争や反基地闘争や反安保闘争のデモや集会を繰り広
げると、あるいは韓国や日本で反米政権が登場するような政治状況にな ると、
必ずそのタイミングを狙って北朝鮮がミサイル発射や核実験をぶつけてくるのは
そのためなのだ。

人口2200万人、常備軍人119万人、予備役470万人、労農赤衛隊350万人、保安部
隊19万人を抱えGDPが日本の鳥取県と同じ、アフリカ のコンゴと同じ1兆9000億
円しかない国が、なぜ核兵器開発やミサイル開発や発射実験ができるのか?

一般的には中国からの経済援助で北朝鮮経済は支えられていると言われている
が、それは表向きの嘘であり実際は、【世界支配層】を構成する①米軍産 複合
体・ネオコン戦争マフィア②ロスチャイルド国際金融マフィア③イスラエルシオニ
スト宗教マフィア④サウジアラビヤなどの独裁王政産油マフィア が財政、軍事、
核開発、ミサイル開発で金王朝を支えてるのだ!

韓国における【支配と搾取の構造】は、日本や米国やヨーロッパや中東や中南米
やアフリカと全く同じく、二極対立を煽って戦争を勃発させて漁夫の利 を得る
という【世界支配層】による【支配と搾取の基本構造】だということを理解しな
ければならないのだ。

そうすれば、本当の敵が誰なのかが分り根本的な解決方法を見いだせるのだ。

すなわち、韓国国民は【世界支配層】を構成する4つのマフィア勢力の中心的存
在である①ロスチャイルド国際金融マフィアの金融支配力を解体する戦 いと②米
軍産複合体・ネオコン戦争マフィアの軍事支配を解体する戦いを日本や米国や
ヨーロッパや中南米やアフリカなどの世界市民と連帯して開始す ることが必要
になっているということなのだ。

(終り)







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国民をバカにしないでください。

2015-09-17 08:05:44 | 阿修羅コメント

始めに一言。やっと戦争法案反対・廃案集会に参加しました。名古屋で18時30分から1時間参加しましたがとてもパワーを感じました。友人も二人いて最高のひと時を共有できました。
「国民をバカにしないでください」 SEALDs奥田愛基さんが国会で要望(全文)
2015年09月15日 17時24分 弁護士ドットコムニュース

安保法案に反対する学生グループ「SEALDs」の中心メンバー・奥田愛基(あき)さん(明治学院大4年)が9月15日、法案を審議している参議院特別委員会の公聴会に出席し、意見を述べた。その様子は、ニコニコ生放送でネット中継された。

奥田さんは、安保法案について、「反対世論が拡大している」「ここまで政府が説明したのに理解を得られなかった。成立を諦め、廃案にするしかない」と話した。

集会やデモの現場ではTシャツにキャップというラフなスタイルがトレードマークとなっている奥田さんだが、この日はスーツ姿で、髪もなでつけて登場。「緊張で寝られなかった」としつつも、学者たちと席を並べて、国会議員たちに意見を述べていた。

奥田さんが公聴会でおこなったスピーチの全文は、以下の通り。

●「私たちは無党派。政治信条の垣根を超えてつながっている」

ご紹介にあずかりました大学生の奥田愛基と言います。SEALDsという学生団体で活動しております。

あのー、すいません、こんなことを言うのは大変申し訳ないんですが、さきほどから寝ている方がたくさんおられるので、もしよろしければ、お話を聞いていただければと思います。

僕も2日間ぐらい緊張して寝られなかったので、早く帰ったら寝たいと思っているので、よろしくお願いします。

はじめに、SEALDsとは、「Student Emergency Action for Liberal Democracy s」。日本語で言うと、「自由と民主主義のための学生緊急行動」です。

私たちは特定の支持政党を持っていません。無党派の集まりで、保守、革新、改憲、護憲の垣根を越えて繋がっています。

最初はたった数十人で、立憲主義の危機や民主主義の問題を真剣に考え、5月に活動を開始しました。

その後、デモや勉強会、街宣活動などの行動を通じて、私たちが考える、国のあるべき姿、未来について、日本社会に問いかけてきたつもりです。こうした活動を通して、今日、貴重な機会をいただきました。

今日、私が話したいことは3つあります。

ひとつは、いま、全国各地でどのようなことが起こっているか。人々がこの安保法制に対してどのように声を上げているか。

ふたつ目は、この安保法制に関して、現在の国会はまともな議論の運営をしているとは言いがたく、あまりに説明不足だということです。端的に言って、このままでは私たちは、この法案に対して、到底納得することができません。

みっつ目は、政治家の方々への私からのお願いです。

●「危機感を抱いた若い世代が動き始めた」

まず第一にお伝えしたいのは、私たち国民が感じている、安保法制に関する大きな危機感です。

この安保法制に対する疑問や反対の声は、現在でも日本中で止みません。つい先日も、国会前では10万人を超える人が集まりました。

しかし、この行動は何も、東京の、しかも国会前で行われているわけではありません。

私たちが独自にインターネットや新聞で調査した結果、日本全国で2000カ所以上、数千回を超える抗議が行われています。累計して130万人以上の人が路上に出て声を上げています。

この私たちが調査したものや、メディアに流れたもの以外にも、たくさんの集会があの町でもこの町でも行われています。まさに全国各地で声が上がり、人々が立ち上がっているのです。また、声を上げずとも、疑問に思っている人はその数十倍もいるでしょう。

強調しておきたいことがあります。それは私たちを含め、これまで政治的無関心といわれてきた若い世代が動き始めているということです。

これは誰かに言われたからとか、どこかの政治団体に所属しているからとか、いわゆる動員的な発想ではありません。

私たちはこの国の民主主義のあり方について、この国の未来について、主体的にひとりひとり個人として考え、立ち上がっていったものです。

SEALDsとして行動を始めてから、誹謗中傷に近いものを含む、さまざまな批判の言葉を投げかけられました。たとえば「騒ぎたいだけ」だとか、「若気の至り」だとか、そういった声があります。

他にも、「一般市民のくせして、お前は何を一生懸命になっているのか」というものもあります。つまり、お前は専門家でもなく、学生なのに、もしくは主婦なのに、お前はサラリーマンなのに、フリーターなのに、なぜ声を上げるのかということです。

●「路上に出た人々が空気を変えた」

しかし、さきほどもご説明させていただきました通り、私たちはひとりひとり個人として、声を上げています。

不断の努力なくして、この国の憲法や民主主義、それらが機能しないことを自覚しているからです。

「政治のことは選挙で選ばれた政治家に任せておけば良い」。この国には、どこかそのような空気感があったように思います。

それに対し、私たちこそがこの国の当事者、つまり主権者であること、私たちが政治について考え、声を上げることは当たり前なのだということ。そう考えています。

その当たり前のことを当たり前にするために、これまでも声を上げてきました。

2015年9月現在、いまや、デモなんてものは珍しいものではありません。路上に出た人々が、この社会の空気を変えていったのです。デモや、至るところで行われた集会こそが、不断の努力です。

そうした行動の積み重ねが、基本的人権の尊重、平和主義、国民主権といった、この国の憲法の理念を体現するものだと、私は信じています。

私は、私たちひとりひとりが思考し、何が正しいのかを判断し、声を上げることは、間違っていないと確信しています。また、それこそが民主主義だと考えています。

●「反対のうねりは世代を超えている」

安保法制に賛成している議員の方々も含め、戦争を好んでしたい人など、誰もいないはずです。

私は先日、予科練で、特攻隊の通信兵だった方と会ってきました。70年前の夏、あの終戦の日、20歳だった方々は、今では90歳です。

ちょうど、いまの私や、SEALDsのメンバーの年齢で戦争を経験し、そして、その後の混乱を生きてきた方々です。そうした世代の方々も、この安保法制に対し、強い危惧を抱かれています。

私はその声をしっかりと受け止めたいと思います。そして、議員の方々もそうした危惧や不安をしっかり受け止めてほしいと思います。

いま、これだけ不安や反対の声が広がり、説明不足が叫ばれる中での採決は、そうした思いを軽んじるものではないでしょうか。

70年の不戦の誓いを裏切るものではないでしょうか。

いまの反対のうねりは、世代を超えたものです。70年間、この国の平和主義の歩みを、先の大戦で犠牲になった方々の思いを引き継ぎ、守りたい。その思いが私たちをつなげています。

私は今日、そのうちのたった一人として、ここで話をしています。つまり、国会前の巨大な群像の中の一人として、国会に来ています。

●賛成の声は減っている

第2に、この法案の審議に関してです。各世論調査の平均値を見たとき、始めから過半数近い人々は反対していました。そして月日をおうごと、反対世論は拡大しています。

「理解してもらうためにきちんと説明していく」と、現政府の方はおっしゃられていました。しかし、説明した結果、内閣支持率が落ち、反対世論は盛り上がり、この法案への賛成意見は減りました。

「選挙のときに集団的自衛権に関して既に説明した」とおっしゃる方々もいます。しかしながら、自民党が出している重要政策集では、アベノミクスに関しては26ページ中8ページ近く説明されていましたが、それに対して、安全保障関連法案に関してはたった数行しか書かれていません。

昨年の選挙でも、菅官房長官は「集団的自衛権は争点ではない」と言っています。

さらに言えば、選挙のときに、国民投票もせず、解釈で改憲するような、違憲で法的安定性もない、そして国会の答弁をきちんとできないような法案をつくるなど、私たちは聞かされていません。

私には、政府は法的安定性の説明をすることを、途中から放棄してしまったようにも思えます。

憲法とは国民の権利であり、それを無視することは、国民を無視するのと同義です。また、本当に与党の方々はこの法律が通ったらどのようなことが起こるのか、理解しているのでしょうか。想定しているのでしょうか。

先日言っていた答弁とは全く違う説明を、翌日に平然とし、野党からの質問に対しても、国会の審議は何度も何度も速記が止まるような状況です。

このような状況で、いったいどうやって国民は納得したら良いのでしょうか。

●「今の世論を作り出したのは与党のみなさん」

SEALDsはたしかに注目を集めていますが、現在の安保法制に対して、その国民的な世論を私たちが作りだしたのではありません。もしそう考えておられるのでしたら、それは残念ながら過大評価だと思います。

私の考えでは、この状況を作っているのは、紛れもなく現在の与党のみなさんです。

つまり、安保法制に関する国会答弁を見て、首相のテレビでの理解しがたい、たとえ話をみて、不安に感じた人が国会前に足を運び、また全国各地で声を上げ始めたのです。

ある金沢の主婦の方がフェイスブックに書いた国会答弁の文字おこしは、またたくまに1万人もの人にシェアされました。ただの国会答弁です。普段なら見ないようなその書き起こしを、みんなが読みたがりました。なぜなら、不安だったからです。

今年の夏までに、武力行使の拡大や集団的自衛権の行使容認を、なぜしなければならなかったのか。

それは、人の生き死にに関わる法案で、これまで70年間日本が行ってこなかったことでもあります。いったいなぜ、11個の法案を2つにまとめて審議したか。その理由もわかりません。ひとつひとつ審議してはダメだったのでしょうか。全く納得がいきません。

結局、説明した結果、しかも国会の審議としては異例の9月末まで伸ばした結果、国民の理解を得られなかったのですから、もうこの議論の結論は出ています。今国会の可決は無理です。廃案にするしかありません。

●「若者に希望を与えるような政治家でいてください」

私は毎週、国会前に立ち、この安保法制に対して、抗議活動を行ってきました。そして、たくさんの人々に出会ってきました。その中には自分のおじいちゃんやおばあちゃん世代の人や親世代の人、そして最近では自分の妹や弟のような人たちもいます。

たしかに「若者は政治的に無関心だ」と言われています。しかしながら、現在の政治状況に対して、どうやって彼らが希望を持つことができるというのでしょうか。関心が持てるというのでしょうか。

私は、彼らがこれから生きていく世界は、相対的貧困が5人に1人と言われる超格差社会です。親の世代のような経済成長も、これからは期待できないでしょう。いまこそ政治の力が必要なのです。どうかこれ以上、政治に対して絶望してしまうような仕方で、議会を運営するのはやめてください。

何も、賛成から全て反対に回れというのではありません。私たちも安全保障上の議論は非常に大切なことを理解しています。その点について異論はありません。しかし、指摘されたこともまともに答えることができない、その態度に強い不信感を抱いているのです。政治生命をかけた争いだとおっしゃいますが、政治生命と国民ひとりひとりの生命を比べてはなりません。

与野党の皆さん、どうか若者に希望を与えるような政治家でいてください。国民の声に耳を傾けてください。まさに、「義を見てせざるは勇なきなり」です。

政治のことをまともに考えることが、馬鹿らしいことだと、思わせないでください。現在の国会の状況を冷静に把握し、今国会での成立を断念することはできないのでしょうか。

世論の過半数を超える意見は、明確に、この法案に対し、今国会中の成立に反対しているのです。自由と民主主義のために、この国の未来のために、どうかもう一度、考え直してはいただけないでしょうか。

●「3連休をはさめば忘れるだなんて・・・」

私は単なる学生であり、政治家の先生方に比べ、このようなところで話すような立派な人間ではありません。もっと正直に言うと、この場でスピーチすることも、昨日から寝れないぐらい緊張してきました。

政治家の先生方は、毎回このようなプレッシャーに立ち向かっているのだと思うと、本当に頭が下がる思いです。一票一票から国民の思いを受け、それを代表し、この国会という場所で毎回答弁をし、最後は投票により法案を審議する。

本当に本当に大事なことであり、誰にでもできることではありません。それは、あなたたちにしかできないことなのです。

ではなぜ、私はここで話しているのか。どうして勇気を振り絞り、ここに来なくてはならないと思ったのか。それには理由があります。参考人として、ここに来てもいい人材かわかりませんが、参考にしてほしいことがあります。

ひとつ。仮にこの法案が強行採決されるようなことになれば、全国各地でこれまで以上に声が上がるでしょう。連日、国会前は人であふれかえるでしょう。次の選挙にも、もちろん影響を与えるでしょう。

当然、この法案に関する、野党の方々の態度も見ています。本当にできることはすべてやったのでしょうか。私たちは決して、いまの政治家の方の発言や態度を忘れません。3連休をはさめば忘れるだなんて、国民をバカにしないでください。

むしろそこからまた始まっていくのです。新しい時代はもう始まっています。もう止まらない。すでに私たちの日常の一部になっているのです。

私たちは、学び、働き、食べて、寝て、そしてまた、路上で声を上げます。できる範囲で、できることを、日常の中で。

私にとって政治のことを考えるのは、仕事ではありません。この国に生きる個人としての、不断の、そして当たり前の努力です。

私はこの困難な4カ月の中で、そのことを実感することができました。それが私にとっての希望です。

●「グループに属する前に、一人の個であってください」

最後に、私からのお願いです。SEALDsの一員としてではなく、個人としての、一人の人間としてのお願いです。

どうかどうか、政治家の先生たちも、個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった一人の個であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を出して孤独に思考し、判断し、行動してください。みなさんには一人ひとり考える力があります。権利があります。

政治家になった動機は人それぞれ、さまざまあるでしょうが、どうか、政治家とはどうあるべきなのかを考え、この国の民の意見を聞いてください。勇気を振り絞り、ある種の賭けかもしれない、あなたにしかできない、その尊い行動を取ってください。日本国憲法はそれを保障し、何より日本国に生きる民、一人ひとり、そして私は、そのことを支持します。

困難な時代にこそ希望があることを信じて、私は自由で民主的な社会を望み、この安全保障関連法案に反対します。

2015年9月15日、奥田愛基。ありがとうございました。

http://www.bengo4.com/internet/n_3690/






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