「三寒四温」とは、冬の時期に寒い日が3日くらい続くと、あとは比較的暖かい日が4日程続くとという意味の言葉で寒暖の周期をを表しています。
もともと中国東北部や朝鮮半島北部で、冬の時期に使われていたのですが、日本に伝わって、最近は、本来使われる冬ではなく、春先に使われることが多くなってきました。
日本では、早春に低気圧と高気圧が交互にやってきて、低気圧が通過し寒気が流れ込んで寒くなった後、今度は高気圧に覆われて暖かくなり、周期的な気温の変化を繰り返すことが多くなります。
ということで、本来、使われる時期とは異なるのですが、日本では寒暖の変化がはっきり表れる春先の今の時期が良いのではないでしょうか?
本来とは違う意味として使われるようになった言葉には、「五月晴れ」とか「五月雨」があります。
「五月晴れ」も「五月雨」も、本来、梅雨の時期の言葉なのですが、今では5月の時期に使われます。
昨年の梅 伊丹緑が丘公園 昨年の梅 北野天満宮
太陰暦を使用していた時代に季節をあらわすため工夫として考え出せれたものに二十四節気があり、これについては以前述べましたが、その二十四節気をさらに3つに細分化したものに七十二候というのがあります。
一候を5日程度と短いため地域差や年毎の気候の違いにより現実とは少々異なりますが、あくまで目安と考えれば良いと思われます。
本来は、中国から伝わったものですが、日本に伝わってからは、色々と日本的に書き換えられ、時代や作者の違いがあり、正しいというものはないようです。
が、季節の移り変わりの参考にはなると思います。
七十二候は、二十四節気のうち立春から一候が始まっています。
2・3月の時期にあたる七十二候は次の通りです。(4月以降については、その都度に載せます)
立春 啓蟄
一候 2月4日 東風凍を解く 七候 3月6日 巣籠もりの虫戸を開く
二候 2月9日 うぐいす鳴く 八候 3月11日 桃初めて咲く
三候 2月14日 魚氷にあがる 九候 3月16日 菜虫蝶と化す
雨水 春分
四候 2月19日 土が潤い起こる 十候 3月21日 雀始めて巣くう
五候 2月24日 霞始めてたなびく 十一候 3月26日 桜始めて開く
六候 3月1日 草木萌え動く 十二候 3月31日 雷声を出す
最近は、温暖化が進んでいると言われ、季節感が失われてきているようです。
いつまでも、四季折々の風情を楽しめるようになって欲しいものです。
梅一輪 一輪ほどの 暖かさ 暖かさ 梅に誘われ 春近し