阪神電車は、愛称で、正式名は、阪神電気鉄道株式会社です。
が、現在は阪急・阪神ホールデイングの完全子会社です。
阪神電車は、独自の歴史を刻んできたのですが、あの村上ファンドによる買収問題に端を発して、阪神電車の独特の歴史に幕を降ろし、今までの競争相手の傘下に入らざるを得ないという屈辱的な歴史を語らなくてはなりません。
2006年6月19日に村上ファンドの株式公開買い付け(TOB)が成立し、阪急ホールディングの連結会社となりました。
その年の10月には、阪神電気鉄道株1株につき、阪急ホールディング株1.4株を割り当てる株式交換を実地し、完全子会社となりました。
村上ファンドは、なぜ 阪神電気鉄道という会社を狙ったのでしょうか??
その大きな理由は、西梅田や甲子園という自社が保有する不動産に大きな含み益を持っていることに目をつけたのです。
その他にも、阪神タイガースという超優良コンテンツをも保有していること。
また、電鉄としても、当時建設中の西大阪線延伸線(現在の阪神なんば線)が今後膨大な価値を生み出すと考えました。
つまり、大阪キタ(梅田)、ミナミ(難波)それに神戸、姫路や奈良をも含むアクセスが、将来的に関西の広大なネットワークを構成することになると考えたのです。
この資産価値が、株価に反映されておらず、今後 株価は十分上がると判断し、阪神の株式を取得し始めました。
村上氏は、この阪神電気鉄道の株だけだはなく、阪神百貨店の株をも取得に乗り出しました。
これは、親会社の阪神電気鉄道が完全子会社化する予定の阪神百貨店の株を取得すれば、1.8倍の阪神電気鉄道の株式が取得することが分かり、阪神百貨店の株式の取得にも走りました。
そのことが世間に知れると、阪神タイガースの報道が重きをおいたため、阪神ファンを始め多くの野球関係者から村上氏に非難が集中しました。
その後、京阪電気鉄道との統合の話などがあり、最終的に阪急HDの傘下に入りましたが、そのことについては、次回に・・・・